InterBEE REVIEW2011 (JP)
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13 2011年11月16日に開催した『InterBEE Content Forum Special Session ~拡がる映像制作の可能性、そして未来~』において、エドワーズ氏は、デジタル技術を導入するメリットとして「低予算で高度なVFX映画を作れるようになったこと」を挙げた。「低予算で制作することは、回収のリスクを減らす。それによって、映画制作の現場で試行錯誤ができ、より面白いスタイルを打ち出せる」と指摘する。そのコメントには、これまでのエドワーズ氏の映像制作の経験に裏打ちされた自信と同時に、新たな映像表現を作り出すための技術への貪欲さがうかがわれる。 75年生まれのエドワーズ氏。子供の頃、映画館で「スタ-・ウォーズ」シリーズを観たことが映画監督を目指すことになったきっかけだったという。それ以来、映画監督にあこがれ、96年には大学の卒業作品としてCGと実写の合成による映画を2人で製作した。当時は、まだ性能の低かったパソコンを駆使した映画制作はまだ珍しかった。エドワーズ氏によれば、「そのときに、コンピューターが将来の映画製作にかかせないものであると感じた」という。 卒業後は、実家で仕事をしながら、プライベートな時間にCG制作を独学で学ぶ。モンスターのCGと実写のVFX作品をつくったことがきっかけで、BBCからテレビ番組でのVFXの依頼があり、ドラマやドキュメンタリーのVFX制作を手掛けるようになる。「当初、放送業界ではCGが高額なコストがかかると思われており、私のように自宅でCG映像を手掛けることができるということがあまり知られていなかったんだ」映画「スター・ウォーズ」シリーズで映画監督にあこがれ

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