InterBEE REVIEW2012 (JP)
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76聞き手有限会社沢口音楽工房 代表沢口 真生 氏話し手Sound Desginerデニス バクスター氏 2012年は4年ごとに開催されるオリンピックの年。InterBEE初日に開催されたInter BEE Content Forum 2012では、オリンピック・イヤーにちなみ、「オリンピック大規模スポーツイベントの音声システム構築」と題したセッションが開催された。オリンピックは、世界最大のスポーツの祭典であると同時に、世界で最も複雑で高度な音声制作システム構築が必要とされるスポーツ中継だ。 デニス・バクスター氏は、ロンドン・オリンピックで、サウンド・デザイナーを担当。バクスター氏はNBCでオリンピック中継を担当した後に独立して、オリンピックをはじめとした大型スポーツイベントのサウンド・デザインを手掛けてきた。 これまで、アトランタ(1996年夏季)、シドニー(2000年夏季)、ソルトレイク(2002年冬季)、 アテネ(2004年夏季)、 トリノ(2006年冬季)、北京(2008年夏季)、バンクーバー(2010年冬季)、ロンドン(2012年夏季)と、8つのオリンピックのサウンドデザイナーを務めている。また、ワールドカップやNASCARなど数百のスポーツイベントのサウンドデザイナーを担当した経験も持ち、スポーツ番組のオーディオ技術などでエミー賞を5回受賞している。スポーツ中継、放送のサウンドデザイナーの第一人者だ。 セッションでは、ロンドン・オリンピックでバクスター氏が設計したサウンド・システムについて紹介し、イベントで実際に発生した問題点や、その解決策などを交え、スポーツ・イベントにおける多彩な演出技法を詳細に解説した。 聞き手の沢口真生氏は、NHKにおいてドラマのミキサーを務め、芸術祭大賞・放送文化基金賞・IBC ノンブルドール賞・バチカン希望賞など、国際的にも高い評価を得た数々の受賞作を担当。NHK在籍時から、サラウンド音声の開発に尽力し、AES を中心に数多くのワークショップ・セミナー・技術発表を行う。2003年には制作技術センター長に就任。サラウンド音響開発の論文では、AES、IBSよりフェローの称号を得たほか、JASでは「音の匠」として顕彰されるなど、国内外におけるプロオーディオの世界で広く知られるサラウンド音響の第一人者だ。 2005年にNHK退職後は、パイオニアのオーディオ推進担当顧問を経て、東京芸術大学音楽環境創造学科で、サウンドデザインの教鞭を執るほか、自ら「サラウンド寺子屋」を主宰し、サラウンド技術の教育・普及活動に務める。このサラウンド寺子屋活動により、「AES JAPAN AWARD」(2009年)を受賞したほか、2012年12月には「サラウンドサウンドにおける、スピーカー配置の検証と、国内ガイドラインの設定」で日本オーディオ協会から協会賞を受賞している。 互いに世界のプロサウンドの第一人者である沢口氏とバクスター氏。インタビューで沢口氏は、サウンド・デザインの技術的な課題とともに、バクスター氏がサウンド・デザインという職業にこめた第一線のプロとしての思いを聞き出している。Inter BEE Exhibition Report News Center Pick up 5
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