映像制作/放送関連機材
2019.02.21 UP
【NEWS】NHK 番組技術展が開催 4K-HDRで制作の大河ドラマ「いだてん」 SDRへの一括変換用カーブで作業効率化 次回朝ドラでも採用へ
日本放送協会(NHK)は2月11日、12日の二日間、東京・渋谷のNHK放送センターで、NHK番組技術展を開催した。NHKの放送技術局など、番組制作の現場担当者の創意工夫を全国から集めて発表する場として今回で48回目となる。現場から生まれる技術であるため、日ごろの現場での効率化や新たな演出方法の工夫など、身近なテーマが数多く取り上げられている点が特徴だ。
会場となったフロアは、テーマごとの出展機器や映像を並べたブースが順路に沿って紹介された。テーマは、(1)4K8K〜超高精細映像と三次元音響、(2)最新技術の活用と創意工夫、(3)AI利活用、(4)緊急報道の4つの大きなエリアに分かれ、それぞれのエリアで個別の展示が行われた。
4K8K〜超高精細映像と三次元音響のエリアでは、大河ドラマ「いだてん」による4K-HDRドラマ制作技術などが紹介された。4K-HDRで撮影した映像をもとにBS4Kで放映する4K-HDRの番組と、ハイビジョン放送で放映する2K-SDRの番組を効率的に制作するため、4K-HDRから2K-SDRへの独自の一括変換カーブを作成し、すべての映像を同一の一括変換カーブで処理している。これにより、編集作業が一度で済むため大幅な効率化を実現できる。年間50本を制作するため「HDRをつくるだけでも手一杯」だったという大河ドラマのワークフローを改善した今回の手法は今後、次回の朝ドラでも4K-HDR撮影で採用するという。