DCEXPO企画:人と人とのインタラクションを高度化するAI技術の社会実装展開
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人工知能(AI)技術は、巷間言われるような人の作業を機械に置き換えるだけでなく、人と人とのコミュニケーションや相互作用を高めることにも有効である。AIによる「ヒューマン・インタラクション」の支援である。本シンポジウムは、ヒューマン・インタラクションを支援するAI技術にフォーカスし、その可能性と現時点での限界を明らかにすることで、どのような実用化が期待できるのかの輪郭を描き出す。大阪大学教授の石黒浩氏、株式会社アラヤ代表取締役の金井良太氏による基調講演に続き、パネルディスカッションを実施。内閣府がリードする「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第2期/ビッグデータ・AIを活用したサイバー空間基盤技術」のうち、ヒューマン・インタラクション基盤技術の取り組みも紹介する。
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オープニングリマークス
安西 祐一郎 氏
独立行政法人日本学術振興会 顧問・学術情報分析センター 所長
統合イノベーション戦略推進会議AI戦略実行会議 座長
内閣府研究開発官民投資拡大プログラム(PRISM)「AI技術領域」領域統括 元慶應義塾長
1974年慶應義塾大学院工学研究科博士課程修了、2018年慶應義塾大学より博士(哲学)の学位取得。 1976年カーネギーメロン大学コンピュータサイエンス学科・心理学科ポスドク、1981年カーネギーメロン大学客員助教授、1988年慶應義塾大学理工学部教授。 2001年慶應義塾長(理事長兼学長)、2011年日本学術振興会理事長。 2016年人工知能技術戦略会議議長、2018年AI戦略実行会議座長、2017年内閣府PRISM「AI技術領域」領域統括。 文部科学省中央教育審議会会長・同大学分科会長、内閣府知的財産戦略本部員、経済同友会ITによる社会変革委員会副委員長、同科学技術・イノベーション立国委員会副委員長、国連総長ハイレベルパネル「デジタル協力」メンバー等を歴任。
キーノートスピーカー
石黒 浩 氏
大阪大学基礎工学研究科教授(栄誉教授)
ATR石黒浩特別研究所客員所長(ATRフェロー)
1991年大阪大学大学院基礎工学研究科博士課程修了.工学博士.その後,京都大学情報学研究科助教授,大阪大学工学研究科教授等を経て,2009年より大阪大学基礎工学研究科教授.ATR石黒浩特別研究所客員所長(ATRフェロー).2017年から大阪大学栄誉教授。専門は,ロボット学,アンドロイドサイエンス,センサネットワーク等.2011年大阪文化賞受賞.2015年文部科学大臣表彰受賞およびシェイク・ムハンマド・ビン・ラーシド・アール・マクトゥーム知識賞受賞.2020年立石賞受賞.2021年オーフス大学名誉博士.
金井 良太 氏
株式会社アラヤ
代表取締役 CEO
株式会社アラヤ創業者。2000年京都大学理学部卒業後、2005年 オランダ・ユトレヒト大学で人間の視覚情報処理メカニズムの研究でPhD取得(Cum Laude)。米国カルフォルニア工科大学、英国ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンにて研究員。JSTさきがけ研究員、英国サセックス大学准教授(認知神経科学)を経て、2015年より株式会社アラヤを創業。神経科学と情報理論の融合により、脳に意識が生まれる原理やAIに意識を実装する研究に従事すると同時に、産業界におけるAIと脳科学の実用化に取り組む。文部科学代品表彰若手科学者賞、株式会社アラヤとしてJEITA ベンチャー賞(2020)、ET/IoT Technology Award(2019)など多数受賞。2020年より、内閣府ムーンショット事業プロジェクトマネージャーとしてブレイン・マシン・インターフェースの実用化に取り組む。
パネリスト
納谷 太 氏
日本電信電話株式会社
NTTコミュニケーション科学基礎研究所
企画担当 主席研究員 博士(工学)
1992年慶応義塾大学理工学部電気工学科卒.1994年同大学院理工学研究科計算機 科学専攻修士課程修了.同年,日本電信電話株式会社入社.2003年より2009年ま でATRメディア情報科学研究所,同知識科学研究所出向.コミュニケーションロ ボット,パターン認識,センサネットワークによる実世界センシングおよびデー タマイニング等の研究に従事.現在,NTTコミュニケーション科学基礎研究所 企 画担当 主席研究員.博士(工学).電子情報通信学会,計測自動制御学会, IEEE各会員.
緒方 淳 氏
国立研究開発法人 産業技術総合研究所
人工知能研究センター 研究チーム長
2003年龍谷大学理工学研究科博士後期課程修了。博士(工学)。 同年、産業技術総合研究所に入所し、現在、同所人工知能研究センター研究チーム長。 音声認識・理解に関する研究に従事し、音声情報検索サービスPodCastle等、音声認識技術を活用したシステム、アプリケーションの研究開発を推進。 最近では、信号処理・機械学習技術を活用して、風力発電システムを中心とした社会インフラ診断支援の研究開発を行うなど、社会課題解決を目指した幅広い研究開発を展開している。 2000年日本音響学会粟屋潔学術奨励賞、2001年電子情報通信学会学術奨励賞、2006年情報処理学会山下記念研究賞、2012年度情報処理学会論文賞 等受賞。
持丸 正明 氏
国立研究開発法人 産業技術総合研究所
人間拡張研究センター 研究センター長
学歴 1988年 慶應義塾大学理工学部機械工学科卒業 1993年 慶應義塾大学大学院博士課程 生体医工学専攻修了 博士(工学) 職歴 1993年 通商産業省工業技術院生命工学工業技術研究所 入所 2001年 改組により、産業技術総合研究所 デジタルヒューマン研究ラボ・副研究ラボ長 2010年 デジタルヒューマン工学研究センター・研究センター長、および、サービス工学研究センター・研究センター長(兼務) 2015年 産業技術総合研究所 人間情報研究部門・研究部門長 2018年11月 産総研柏センター内に人間拡張研究センター設立 研究センター長 研究成果等 専門は人間工学、バイオメカニクス、サービス工学 人間機能・行動の計測・モデル化、産業応用の研究に従事 日本人間工学会論文誌、バイオメカニズム学会誌、計測自動制御学会論文誌、電子情報通信学会論文誌、Ergonomics、KANSEI Engineering International、Journal of Biomechanics、Gait and Posture、SAE International Journalなどに論文60報。 ISB Footwear Biomechanics、World Congress of Ergonomics (IEA)、International Symposium on Digital Human Modeling、ICServ、Spring Servitization ConferenceなどにConference Proceedings 120報 表彰 2002年 新技術開発財団より市村学術賞受賞 2009年 日本設計工学会MIR賞(Most Interesting Reading賞) 2010年 ファナックFAロボット財団論文賞 2011年 経済産業省 工業標準化事業表彰 経済産業大臣表彰 2015年 日本人間工学会論文賞ほか 業績 2020年~ ISO PC329 国際議長 2019年~ ISO TC324 国際議長 2008~2017年 ISO TC159/SC3国際議長。ほか、国際標準エキスパート(ISO Guide 50、ISO TC 133、ISO TC 312、IEEE-SA)、日本工業規格(JIS)原案作成委員会委員長を多数務める 2014年~ 消費者安全調査委員会・委員長代理
モデレーター
兼村 厚範 氏
LeapMind株式会社
執行役員Chief Research Officer兼Chief Scientist
京都大学 大学院情報学研究科修了、博士(情報学)。LeapMind株式会社執行役員、産業技術総合研究所招聘研究員、ATR客員研究員、内閣府SIPサブプログラムディレクタ。学術論文50編超、学会発表約100件超。2010年日本神経回路学会論文賞、2015年IEEE TrustCom Best Paper Award、2017年NIPS Workshop Best Paper Award受賞。ヒトのデータの知的解析法を研究。