Inter BEE 2021

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Special 2023.10.25 UP

音響セッションとINTER BEE EXPERIENCE、2023年の見どころ聴きどころ

高橋嘉樹 INTER BEE EXPERIENCE プロデューサー

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プロオーディオ関連機器機材の世界的な市場動向は、コロナ禍を経て現在は大幅な活況に転じたと言われています。ある市場分析と予測レポートによると、プロ向けを含むハイエンドオーディオとサウンドシステムの世界の市場規模は2023年では142億3000万USドル(約2兆1345億円)と予測され、5年後の2028年には200億1000万USドル(約3兆15億円)まで成長し、平均成長率は7.06%になるそうです。
これは楽器のデジタル化が進行し、音楽制作者、アーティストの間でクラウドベースのデジタル・オーディオ・ワークステーション(DAW)とそのアプリケーションの使用が増加していることが主な要因としていますが、その背景にはコロナ禍によってコンテンツのネットで楽しむ環境が一気に進んだことがあります。
一方でライブエンターテインメント市場も、今年に入り活気に溢れています。コンサートや音楽フェスだけでなく、スポーツイベントをはじめとした各種イベント、展示会などの開催が回復増加し、例えば日本のライブエンターテインメントの市場規模は、コロナ禍以前に過去最高だった2019年の6,295億円を今年は上回る可能性も出ているとか。世界的に見ると、例えば米国では3.3億人の人口のうちの1割弱の3,200万人が毎年少なくとも1回は何らかの音楽フェスに行くとされ(米ビルボード誌)、それに倣うなら日本でも毎年1,200万人が音楽関係のイベントに足を運ぶかも知れません。
このような市場動向のなかで、今年のInter BEEのプロオーディオ部門には多くの出展者にご出展いただくことができました。いよいよ開催が間近に迫って来たInter BEE 2023。その中で、今年のプロオーディオ部門を盛り上げる「INTER BEE FORUM音響セッション」と「INTER BEE EXPERIENCE」の“2023年の見どころ聴きどころ”をご紹介いたします。

新しい音創りの動向と挑戦を発信する「音響セッション」

今年のINTER BEE FORUM音響セッションは、基調講演の「新しい音創りへのチャレンジ!2023」に加え、「AI・機械学習が創り出す新しい音と音楽」「地上デジタルテレビジョン放送の高度化における音声符号化方式について」の2つの特別講演を実施します。
多様なメディアとコンテンツを通じて視聴者やユーザーに届けられる「音」と「音創り」は、いまどのように進化して来ているのか。昨年に引き続き「新しい音創りへのチャレンジ!」と題した今回の基調講演(11月15日(水)15:30〜17:00)では、サブタイトルに「ディレクターが望む音、エンジニアが創りたい音、リスナーが聴きたい音」とあるように、放送やインターネット配信などでますます多くのコンテンツが生み出され多様化する中、創り手側と聴き手側のそれぞれがコンテンツの音に何を望み、それに向けてどのようなチャレンジを行っているのかを、分野の異なる4名のパネリストの方々にディスカッションしていただきます。セッションでは会場の聴講者の皆さんからの質問やご意見も交え、音創りの現在と今後を発信して行きます。
続いて、翌16日(木)14:30より2セッション連続で行われる特別講演。ひとつ目の「AI・機械学習が創り出す新しい音と音楽」では、現在進行形で急速に進化・普及しコンテンツ制作に大きな影響を与えつつあるAIをテーマに、音創りや音楽制作におけるAI活用や機械学習に関するアプローチの最前線をパネリストの方々にお話しいただきます。
また現在、総務省では地上デジタル放送高度化の検討作業が行われ、声符号化方式について総務省の情報通信審議会・情報通信技術分科会・放送システム委員会により、「MPEG-H 3D Audio」と「AC-4」の2方式が答申されています。2つ目の「地上デジタルテレビジョン放送の高度化における音声符号化方式について」では、この2方式の技術的概要について、おふたりのスピーカーよりそれぞれのお立場から解説していただきます。
今年の音響セッションは、多様化大量化して行くコンテンツの音と音創りの最新動向とこれからに向けた挑戦を、異なる切り口とホットな話題で発信します。現在、聴講予約受付け中ですので、是非とも早めのご予約をお願いいたします。

X-Headphone / X-Microphoneも復活し、INTER BEE EXPERIENCEが更に充実

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昨年開催で復活を遂げたイベントホールの「INTER BEE EXPERIENCE X-Speaker」。昨年は3年振りの実施ということで残念ながら二日間の日程となり、ご来場いただけなかった方も多くいらっしゃったのではないかと思います。しかし今年は4年振りに三日間フルで実施ができ、参加するスピーカーの数も13製品システムが揃います。
振り返れば2014年のInter BEE 50回記念を機に始められたこのX-Speakerも8回目、通算年数で言えば10年目を迎えることとなりました。SRスピーカーの関係業界のみならず、最早、日本のライブエンターテインメント関連産業全体の一画にしっかりと位置しているこのイベント。以前にいただいたワールドクラスというご評価に恥じぬ内容で実施いたしますので、今年も是非ともご期待ください。
そして本年の新たな話題は、「INTER BEE EXPERIENCE X-Headphone / X-Microphone(ヘッドフォン/マイクロフォン試聴体験展示)」の復活です。来場者が自由にプロユースのヘッドフォンとマイクロフォンを試聴体験できる特別企画として、音響業界のプロフェッショナルばかりでなく、様々な分野のコンテンツ制作関係者から音響や映像制作を学ぶ学生まで、これまで幅広くご支持をいただいて来ました。
一方でその自由な試聴体験という展示手法から、コロナ禍の期間においては休止を余儀なくされてしまいましたが、本年にようやく復活できました。今回はまだ小さな規模ですが、出展参加を決めていただいた各社には多大な感謝をしつつ、多くの来場者にご来場いただけることを切に願っています。

プロオーディオ業界の皆様をはじめ、放送メディアやネット、映像、ライブエンターテインメント関係と幅広い来場者の皆様には、今年のINTER BEE FORUM 音響セッションとINTER BEE EXPERIENCEにご期待ご来場いただけますことを心から願って、幕張メッセでお待ちしています。

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