Inter BEE 2021

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Special 2024.09.02 UP

【Inter BEE CURATION】1000GRPのCM出稿で認知率は何%獲得できるのか~認知曲線から広告認知率の平均値を算出すると?

花木 綾 VRダイジェスト+

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この記事はこんな方にオススメ!
✅テレビCMや動画広告のクリエイティブ制作業務に携わっている方
✅テレビCMや動画広告の出稿量と認知率の関係性が知りたい方
✅テレビCM効果の現状を把握したい方

新商品告知や休眠顧客の掘り起こしなど、企業がキャンペーンを行う際にKPI設定される重要指標の1つに「認知」があげられます。

しかしながら、認知率の獲得目標を掲げたところでどのくらいのCM投下を行えばよいのか?判断基準はどこなのか?
など、テレビCMの出稿担当者が抱くCM認知に関する様々な疑問を当社でもよくお聞きします。

そこで本記事では、2,500素材以上のテレビCMを統一フレームで調査し、蓄積した知見を1冊の"辞書"としてまとめたビデオリサーチ「クリエイティブカルテ スペシャルレポート2023」より、キャンペーン出稿時の1つの大きな区切りとなる「1000GRP」での広告出稿時の平均CM認知率を、複数の切り口でご紹介します。

【クリエイティブカルテスペシャルレポート】
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1.広告認知率の平均値は「Norm値」で出せる

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【図1】

具体的な事例を示す前に、前提となる「Norm値」と「認知曲線」について説明します。まずは「Norm値」についてです。

同一手法の調査結果を積み重ねることによって、「このくらいのGRPを投下したら、このくらいのCM認知率になるだろう」という関係性を見出し、作り上げた基準値をNorm(ノーム/ノルム)値と呼びます。

そして、GRP(Gross Rating Point)は「延べ視聴率」とも呼ばれ、ある期間中に放送したテレビCMの視聴率の合計を指します。
(世帯視聴率の場合はGRP、個人視聴率の場合はTRP/TARP(Target Rating Point)などと区別することもあります。)​

Norm値は、個別のCM評価をチェックする際に「ものさし」の役割を果たします。
たとえば【図1】の場合、Normは左下のかまぼこ型のようなグラフで算出できます。
横軸が個人GRP(%)=2000のとき、縦軸のCM認知率(%)は黄色のマルがついた部分となり、Norm値に該当します。

2.テレビCM出稿による認知率獲得の目安を示す「認知曲線」

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【図2】

1つ前の章で紹介したかまぼこ型のようなグラフのことを、「認知曲線」と呼びます。
散布図で示された複数のデータのなるべく近くを通るように引いた「近似曲線」によって描かれており、Excelでも作成できるビジネスでは身近な関数の1つです。

【図2】にある通り、関数なので、xの値が分かればyの値も簡単に計算ができます。この関数を使用して、次章以降でキャンペーン時に大きな区切りの幅としてよく使われる「1000GRP」のテレビCM出稿を例としたCM認知率の違いを見ていきましょう。

3.1000GRP投下で認知率は何%?【性年代の違い】

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【図3】

では、本題である「1000GRPでの広告出稿時の平均CM認知率」を見ていきましょう。
まずは、性年代による違いからです。

【図3】では、個人全体(*男女15~69才)/男性10代(15~19才)/女性10代(15~19才)の認知曲線を示しています。

1000GRP出稿した場合、CM認知率のNorm値は
●個人全体(*男女15~69才)=38%
●男性10代(15~19才)=43%
●女性10代(15~19才) =43%
の認知率獲得となり、個人全体よりも10代のほうが認知率が高い=認知効率が良いという結果でした。

多くの場合、年齢が若くなるほど認知効率は良くなる傾向にあります。【図3】の認知曲線においても同様で、500GRP、1000GRP・・・と出稿量を増やしていっても、個人全体より10代のほうが認知効率が良いことが分かりますね。

また、男女の違いで見てみると、横軸がちょうど1000GRPになるタイミングで男女の認知率が同率になり、クロスしています。出稿量が1000GRPよりも少ない場合は男性のほうが認知効率が良く、1000GRPより多い場合は女性のほうが認知効率が良くなるというのも興味深い傾向です。

4.1000GRP投下で認知率は何%?【商材カテゴリの違い】

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【図4】

次に、テレビCM内で紹介している商材の違いによりどのような変化がみられるかを確認してみます。
【図4】では、全業種(業種問わず)/医薬品/化粧品・ヘアケア製品/トイレタリーの4カテゴリに分けて認知曲線を描きました。

その結果、1000GRP出稿した場合、CM認知率のNorm値は
●全業種(業種問わず)=38%
●医薬品=35%
●化粧品・ヘアケア製品=30%
●トイレタリー=43%  
と、商材により大きく差が生じる結果となりました。

なお、この結果は男女年齢問わず、個人全体(15~69才)をターゲットとして算出しています。
たとえば化粧品・ヘアケア製品の場合、CM素材の多くが女性向けの訴求をしているため、男性には認知されづらいシーンも多そうです。

上記の認知曲線はビデオリサーチが発行する「クリエイティブカルテ スペシャルレポート」に掲載されているものです。本レポートではターゲットを絞って認知効率を見ることも可能ですので、ご要望がございましたらお気軽にお問合せください。

5.2500素材以上のテレビCMから導き出した知見

いかがでしたか?多くのテレビCM素材を調査してきた結果を活かし、Norm値という形で目安になるスコアを作り出すことでこれからのCM制作やキャンペーンプランニングにお役立ていただけるよう、ビデオリサーチではテレビCMに関する様々なソリューションを展開しております。

今回は2500素材以上のテレビCM調査から導き出した知見をまとめた「クリエイティブカルテ スペシャルレポート」をご紹介しましたが、当社ではCM1本分からこの調査を貴社オリジナルで実施できる「クリエイティブカルテ」もご用意しております。

「クリエイティブカルテ」のサービス内容については、毎週月曜/金曜にサービス説明会(ご参加無料)をオンライン開催しております。ご興味お持ちいただいた方は、以下サービスページより説明会にお申込みいただくか、サービス案内資料をダウンロードください。

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