Industry Curation
2025.03.04 UP
【Inter BEE CURATION】新「ジャッカルの日」 ボンド・シリーズに匹敵!?

※INTER BEE CURATIONは様々なメディアとの提携により、Inter BEEボードメンバーが注目すべき記事をセレクトして転載するものです。本記事は、放送批評懇談会発行の月刊誌「GALAC」2025年3月号からの転載です。
『ジャッカルの日』と言えば、映画に興味がある人なら誰もが知っているだろう。元は英作家フレデリック・フォーサイスの同名の小説(1971年)である。1973年公開の映画ではシャルル・ド・ゴール仏大統領暗殺のために雇われたクールな殺し屋をエドワード・フォックスが演じた。監督はフレッド・ジンネマン。ジャッカルがライフル銃の照準を調整しながら射撃の練習をする姿は名場面の一つだ。映画『ダイ・ハード』で主演したブルース・ウィリスが殺し屋となる『ジャッカル』(1997年)もあったが、ジャッカルと言えばフォックスだろう。
さて、ジャッカルが新たな装いで私たちの元に戻ってきた。テレビドラマシリーズ「ジャッカルの日」(英国では昨年秋、衛星放送スカイテレビで放送・配信)である。フォーサイスは「コンサルティング・プロデューサー」として制作陣に名を連ねるが、プロの殺し屋が主人公という以外は原作とは異なる物語展開となる。映画は1本だけだが、新ドラマシリーズは10回にわたって展開するため、「創作」せざるを得ないのである。