Inter BEE 2022 幕張メッセ:11月16日(水)~18日(金) オンライン:12月23日(金)まで

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Special 2024.06.11 UP

【Inter BEE CURATION】若手研修プログラム「jeki High School」で「ACR/exに浸る2days」を開催、数字の意味・価値を捉えるマーケティングスペシャリストを目指す!

VR Digest編集部 VRダイジェスト+

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※INTER BEE CURATIONは様々なメディアとの提携により、Inter BEEボードメンバーが注目すべき記事をセレクトして転載するものです。本記事は、ビデオリサーチ社の協力により「VRダイジェストプラス」から転載しています。

【事例】株式会社ジェイアール東日本企画

コミュニケーション・プランニング局次長兼 マーケティングソリューション部長
エグゼクティブ・メディア・ストラテジスト
大山ひろ之氏
マーケティングソリューション部 シニア・ストラテジック・プランナー
菅原大二氏

JR東日本だけでなく一般企業や自治体など、数多くのクライアントに向けて広告提案を行う株式会社ジェイアール東日本企画(jeki)様。2018年に、若手~中堅の社員に向けたマーケティングスキル向上のための研修プログラム「jeki High School」をスタートさせ、次世代を担う人材の"基礎体力"を上げる教育にも力を入れています。そんな同社が、2023年秋、jeki High Schoolの一環として行ったのが、「ACR/ex」に関する研修プログラムでした。なぜ「ACR/ex」についての研修を行おうと考えたのか?その内容や効果とは?株式会社ジェイアール東日本企画 マーケティングソリューション部 部長の大山ひろ之氏、同部の菅原大二氏に、詳しいお話を伺いました。

【取り組みの目的】

「ACR/ex」に関する研修を通じて、若手社員に、データを正しく読み解く目を身に付けてもらう

【課題】

・世の中にあふれるさまざまなデータについて、「それが信じられるデータであるのか」「どこまで信じてよいものなのか」を見極める力が求められるようになってきた
・データがある状況が当たり前になりすぎて、「データをそのまま受け取ってしまう」懸念もあった
・データの基礎を学ぶことで、広告会社社員としてのリテラシーを高めたいという思いがあった

【効果】

・「ACR/ex」を通じてデータの基礎、成り立ち、理論、活用法を体系的に学んでもらうことができた
・これまで「ACR/ex」を使うことが多かった営業やプランナー以外の職種の社員が、「ACR/ex」に関心を持つようになった
・社員が自信を持ってデータを活用し、提案できるようになりつつある

入社2年目~4年目の若手社員に向けて、「ACR/ex」の研修プログラムを展開

2018年より、若手~中堅の社員向けに、「jeki High School」と銘打った研修プログラムを展開されているとお聞きしています。まずは「jeki High School」の概要についてお聞かせください。

大山氏
「jeki High School」は、次世代を担う若手社員の"基礎体力"を強化する目的でスタートした当社独自の研修プログラムです。メディアの特性、コミュニケーション戦略、営業についての基礎知識など業務に関わること全般について、幅広くレクチャーをしています。"High School"と名付けたのは、若手社員に、どこまでも高く伸びてほしいから。高校という意味のハイスクールではなく、高みを目指すスクールという意味でこの名称を使っています。

「jeki High School」にて、「ACR/ex」について学ぶ研修プログラムを実施されたとのこと。これはどのような内容だったのでしょうか?

大山氏
「ACR/ex」の成り立ちや考え方、調査手法、理論、操作方法などを体系的に学ぶプログラムとして、2日間、計3時間の研修を入社年次で分けて4回実施しました。ビデオリサーチ社のサービス責任者の方にご登壇いただき、初日は、考え方や理論といった「ACR/ex」の基本をしっかり教えていただいて、最後にクロス集計の仕方を、実際に端末を叩きながら学んでいます。2日目は、実際にターゲットを自分で作ってみたり、「かんたんプロフィール」というメニューを用いて必要なデータを導き出したりと、ワークを中心に取り組みました。

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あふれるデータを正しく理解し、読み解く目を養ってほしい......。「ACR/ex」は最適なデータ!

なぜ「ACR/ex」に着目されたのでしょうか?こうした研修を実施したいと思われたきっかけについてお聞かせください。

大山氏
「世の中にあるありとあらゆるデータを、正しく理解し、正しく扱ってほしい」。そんな思いが、本研修プログラムの出発点になりました。

現代の社会は、さまざまなデータであふれています。官公庁や大学をはじめとする公的機関のデータから、民間のシンクタンクの調査、ネット上のアンケートまで......。ちょっと検索すれば、すぐになんらかのデータに行きつくことが可能です。しかし、それがどのような設計のデータで、実はどのようなデータ傾向が存在しているか、数値だけを見てもわかりません。サンプル数が少ないもの、偏っているもの、公平性に欠けたものなど、明らかに信頼性に乏しいデータも数多く紛れています。

どのデータが信じられるものなのか、どこまで信じてよいものなのか。これを判断するには、データを読み解く目が必要です。「そもそもデータとは、どうやってできているものなのか?」「どの部分に着目すればよいのか?」「データの意味するところはなんなのか?」、こういったことをしっかり理解して、データに向き合えるようになって欲しいわけです。

また、自分のなかに指針と言いますか、基準となるデータを持っておくことも重要です。多くのサンプルを擁し、正しく公平な手法で割り出された、信頼性の高いデータ。このような、基準や拠り所があると、どこかで見つけたデータでも、"基準"と照らし合わせて信頼度を計ることができるようになります。

データの基礎が学べて、かつ、すべてのデータを読み解く際の基準として使えるようなデータはないかと考え、「そうだ、『ACR/ex』があるじゃないか!」と気付きました。

データを読み解く目を養うことなく、基準となる指標を持たないまま仕事をしていった場合、どのような問題が起きるとお考えになりますか?

大山氏
もっとも問題なのが、データの偏りに気付かないこと。先ほども申し上げた通り、世の中に散らばるデータのなかには、偏りのあるものがとても多く存在します。極端な例ではありますが、例えば「喫煙率100%」というデータがあったとしますよね。それがタバコの会員サイトで取られたものであれば、喫煙率が100%になるのは当たり前なわけです。また、以前、「あるプラモデルの所有率が男性で4割に達している」というデータを見たことがありました。よくよくデータを見てみたら、web調査の配信時間が深夜で、しかも、短時間で回収されたものでした。恐らく、深夜に起きていて、その調査に協力するような男性のみが回答していたため、偏った結果が出てしまったのでしょう。

こういうことに気付かずにデータを扱うと、正しいとは言えないデータに沿ってコミュニケーションプランを策定し、ズレが生じたまま、結果の出ない施策を実行してしまうことにも繋がります。

現代の若者はデジタルネイティブと呼ばれる世代で、データがあることが当たり前の環境で育っています。当たり前すぎて、データをそのまま受け取ってしまう傾向が垣間見えることも。だからこそ、当社に入社してマーケティングやプランニング、営業等の広告業務に携わる初期段階で「ACR/ex」という信頼性の高い調査データを"基準"にして、データを読み解く目を身に付けてほしいと思ったのです。

他の追随を許さないサンプル数、質問項目数に加え、「訪問調査」である点もポイント!

大山さまがお考えになる「ACR/ex」の魅力についてお聞かせください。

大山氏
なにより信頼性が高いところですね。私の考える信頼性の高いデータとというのは「世の中の縮図」に近いものかどうか?だと考えています。その点において、ACR/exは、東京だけでなく全国主要7地区1万を超えるサンプル配分で調査が行われています。質問項目数も約1万5,000と、他の調査では考えられないほど充実しています。しかもこの調査を、東京では通年、他の地域の場合は年1回行っているというのですから、頭が下がります。「実行可能なことはほぼすべてやっている」と言ってよいほど調査がし尽くされている。そこが素晴らしいなと感じています。

しかもこれらの調査が、ネットではなく訪問で行われているんですよね。統計の理論に沿って非常に精緻に設計されています。この設計に基づいて、1件1件、丁寧に訪問調査が行われているのです。これによって本当の意味での"無作為抽出"が、しっかりとなされています。

なるほど、規模や量だけでなく、「訪問調査である」というところもポイントなのですね。

大山氏
はい、そう思います。余談ではありますが、実は私、学生時代にアルバイトで、訪問調査を担当したことがありまして、不在だったり断られたりすることもあって、本当に大変で......。
こうした地道な調査によって、唯一無二の、まさに"世の中の縮図"と言えるようなデータができているということなんですよね。

恐らく我々のような広告業界の方々で「ACR/ex」を知らない人は、ほぼいないんじゃないかと思います。誰もが知る、規模・量・質が担保された、信頼性の高いマーケティングデータ。ですから、基準やお手本とするには最適だと考えました。

約半世紀、変わらない手法で蓄積された貴重なデータ。今後も全社的に活用していきたい

「ACR/ex」の研修を行ってみていかがでしたか? 受講者の声や変化、ご感想などをお聞かせください。

大山氏
受講者からは、「『ACR/ex』がどのようにできているかわかり勉強になった」「こんなに幅広いデータが揃っているとは知らなかった」「もっと『ACR/ex』を活用したい」といった感想が寄せられ、大変好評でした。ほかに「今後はより自信を持ってデータを活用できると思う」との声も挙がっています。

菅原氏
私が驚いたのが、研修後、クリエイティブのスタッフから、「『ACR/ex』を使って、タレントのイメージを導き出したい」という問い合わせをもらったこと。私が質問者の部署に出向いて詳しく説明したのですが、その際に、数名のクリエイティブスタッフが集まってきて、「わあ、こんなことができるんだ」「自分も使いたい」とかなり盛り上がりました。これまではプランナーや営業のスタッフが使うケースがほとんどだったのですが、クリエイティブのスタッフにも興味を持って活用してもらえ、とてもよい傾向だと感じましたね。

大山氏
あとは「かんたんプロフィール」ですね。属性、趣味、お小遣い、メディアの接触度などなど代表的な項目が、簡単な設定を行うだけで導き出せるプログラムで、これを使って希望するデータを抽出するというワークがとても好評でした。
複雑な操作なしに、一発で、知りたいデータのおおよそのイメージをつかむことができるため、私も実際の業務のなかで、初動時の頭の整理によく使っているんですよ。

当初の狙い通り、データの基礎を学びながら「ACR/ex」の操作方法や活用術を知ってもらうことができ、「やってよかった!」と実感しています。

今後についてはどのようにお考えでしょうか。最後に、研修や、「ACR/ex」のご活用についての展望をお聞かせください。

菅原氏
「ACR/ex」は、約50年、半世紀に渡り続いている調査です。しかも50年間、ほぼ同じ調査項目、同じ手法で調査が行われています。このような調査はなかなかありません。50年の推移がわかる、業界的にも大変貴重なデータ。ですから、ぜひこのまま調査を続けていただきたい、そして広告会社の人間としてきちんと理解し大いに活用したいですね。

大山氏
データ活用は、想像力と応用力が肝心ですが、それには基礎が絶対必要です。だから、社内研修を続けていきたいと思っています。ゆくゆくは先輩社員が後輩社員に、当たり前のように「ACR/ex」の理論や活用法を教えるような文化ができるといいですね。また、「ACR/ex」の調査パネルを他のデータと組み合わせてシミュレーションを行う、といったような活用方法にも挑戦したいと考えています。「ACR/ex」は、契約期間中、何度でも無限に使えるものです。使わないともったいない。これからも、戦略、分析、コミュニケーションプランの展開やクリエイティブなど、幅広いシーンで、全社的に、「ACR/ex」の活用を進めたいですね。

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