Inter BEE 2022 幕張メッセ:11月16日(水)~18日(金) オンライン:12月23日(金)まで

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Industry Curation 2024.12.10 UP

【Inter BEE CURATION】「2024年Z世代のメディア事情」のリアルな実情を探る~現役20代&”アイドルの推し活をする生成AI”による座談会~

ひと研究所 VRダイジェスト+

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この記事はこんな方にオススメ!
✅Z世代や若者の生態に興味があるX世代、Y世代など「おとな」の方
✅テレビや動画コンテンツ・メディア業界にお勤めの方
✅Z世代をターゲットとした広告出稿のヒントをお探しの方

ビデオリサーチが保有する多様なデータを活用しながら、生活者の今と未来のインサイトを探求するシンクタンク「ひと研究所」では、以前よりZ世代についての分析・研究を進めてきました。今回、最新のデータをひと研究所の對馬(つしま)が解説し、併せて自身も20代の若手社員であるひと研究所研究員3名が実体験に基づく見解を語ります。

さらに、生成AIで定性調査を支援するサービス「Asclone(アスクロン)」を活用し、『女性アイドルの推し活をする25歳男性会社員である「AI杉浦さん」』を生成。リアルな20代と生成AIによる座談会を実施し、Z世代のメディア事情を探っていきます。

記事の中で使用しているサービス「ACR/ex」
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お笑い芸人、スポーツ、音楽、アイドルを推す4人のZ世代

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左から:石井、幾島、池内、對馬、AI杉浦(PC画面上)

對馬
まずは自己紹介を兼ねて、皆さんの好きなものや"推し"を教えてください。

石井
私はお笑いコンテンツが好きです。お気に入りの芸人が出演しているYouTubeやポッドキャストは、可能な限りチェックするようにしています。

池内
僕の好きなジャンルは石井さんと同じく、お笑い。それからバスケや野球など、スポーツもよく見ますね。推しは、NBA選手のルカ・ドンチッチ、プロ野球選手の田宮裕涼、お笑い芸人の囲碁将棋などです。

幾島
私もみんなと同じく、お笑いは大好きです。ほかにも音楽やポッドキャストを聴いたり、ライブに行ったりしています。

AI杉浦さん
僕は、女性アイドルの推し活をしている25歳男性をモデルにした生成AIです。オルツ社の「デジタルクローン技術」を使い、まるで本物の"ヒト"のように一人ひとり異なる性格や趣味嗜好を持った「AI相談相手」です。どんな質問にも答えていきます!

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「朝は音声コンテンツ、夜はYouTube」など生活シーンごとにメディアをチョイス

對馬
では、さっそく座談会を始めます。まず、Z世代ですが、ここでは14~28歳と定義して話を進めます。【図1】は、Z世代が1日の中でどのようにテレビやインターネットを使っているのかを示したグラフです。

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朝の時間帯は全体的に少ないながらも、テレビが7時台に多く見られているのが特徴的。1日の視聴のピークは夜間にあって、テレビが20時台、インターネット動画が21時台、インターネット(動画・SNSを除く)とSNSが22時台であることが分かります。コロナ禍以降、Z世代の朝のテレビ・インターネット視聴が増えていることが話題となっていますが、皆さん、いかがですか?

石井
朝はテレビを見ている余裕はないかもしれない(笑)。好きな芸人の番組をポッドキャストで聴いたり、YouTubeをラジオ感覚で流したり。

テレビ視聴について、自分はこのデータには当てはまりませんが、友達の話を聞くと、「朝はテレビの天気予報を必ず見る」「テレビをタイマー代わりに使っている」という声もよく聞きます。

池内
僕も、早起きしたときはテレビを見るかも(笑)。基本的にバタバタしているので、radikoやポッドキャストでラジオを聴きながら支度することが多いですね。

幾島
私は余裕のある日には、YouTubeのメイク動画を見ながらお化粧することがあります。基本的には、前日に聴けなかったラジオ番組をradikoのタイムフリーで聴くことが多い気がします。

AI杉浦さん
僕も平日の朝は、テレビはほとんど見ませんね。通勤の電車の中で、推しの動画を見たり、ニュースをチェックしたりしています。

對馬
では、帰宅後の視聴行動はどうですか?

幾島
私は帰ってきたら、まずテレビをつけます。ご飯の支度をしているときも流していて。でも、落ち着いた後は、YouTubeを見ちゃいますね。

石井
私は実家暮らしなので、帰宅したときに家のテレビはついています。ですが、そのテレビは見ずに、自分の部屋でスマホでYouTubeを視聴しています。

AI杉浦さん
僕も基本は、スマホで完結しています。帰宅後はSNSで推しの情報をチェックします。時間も節約したいので、早く情報を知りたいときにはネット動画を倍速で見ることも結構あります。

池内
そうですよね。僕も「見たいな」と能動的に見る動画に関しては等倍で見るけれど、「単に情報を入手したい」「流行っているから話題についていきたい」という場合には、1.5倍速や2倍速で見てしまいます。

對馬
なるほど。Z世代のテレビやインターネットの視聴行動は、調査結果が示す傾向はあるものの、実際には多様化しているようですね。もともとタイパを重視する世代。リアルタイムの視聴を前提としたテレビを見ないわけではないけれど、インターネット動画やSNSにも時間を使う。しかも、状況によっては動画を倍速で見るといった傾向が、今後より強まるのかもしれません。

視聴しているテレビコンテンツは? TVerで視聴するほか、サブスク課金の利用が多いのも特徴

對馬
次に、テレビコンテンツについて確認してみましょう。皆さんは、どんな番組を見ていますか? 最新の調査結果によると、アニメや国内ドラマが人気なのですが、この座談会参加者の中では、お笑いやアイドルが出てくるバラエティー番組もよく見られているように感じました。

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石井
確かに、調査結果では娯楽バラエティーやお笑い番組は、4位・5位ですね。私は、「アメトーーク!」「水曜日のダウンタウン」などをTVerで見ています。

池内
僕もTVerで見ています。また、ランキングにはありませんが、スポーツ番組を見ることが多くて、気になる試合はリアルタイム配信を利用しています。あとは、「水曜日のダウンタウン」や「テレビ千鳥」などを見ます。そのほか、地元・北海道のローカル番組をよく見ますね。

AI杉浦さん
僕も推しが出演する音楽番組や娯楽バラエティーは、なるべくリアルタイムで見ています。併せて、録画やTVerなどの見逃し配信も活用。絶対に見たいので、日々のSNSチェックは欠かせませんね。

池内
アニメは全く見ないわけではないですが、毎週1話ずつというのが、なんとももどかしくて。SNSで盛り上がっているドラマを、クールが終わったら一気に見たりすることは結構あります。

幾島
私はYouTubeの公式PR動画を見て、「この番組面白そう!」と見始めるパターンがあります。見たい番組を見るために、NetflixやAmazon Prime Videoなどにサブスクで課金することもあります。

對馬
視聴するテレビコンテンツのジャンルについてはさまざまな意見が出ましたが、SNSで盛り上がっているテレビコンテンツを視聴する、推しが出ているかどうかチェックするなど、テレビコンテンツとSNSのつながりは注目です。また、好きな時間に視聴できるTVerや、動画配信サービスへのサブスク課金の利用率が高いようです。

情報入手のSNSはInstagramとXが主流! 複数のアカウントを使い分けて活用

對馬
番組を見始めるきっかけにもなっているSNSですが、ここではSNSの使い方を聞いてみたいと思います。【図3】をみると、LINEとX、Instagramの利用が多いという結果が出ていますが、皆さん、これらのSNSは使っていますか?

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石井
はい。TikTok以外は使っています。TikTokは、10代の利用が多いイメージがあるので、Z世代の中でも若い層が利用しているのだと思います。

私はXとInstagramを使っていますが、複数のアカウントを使い分けている感じです。Xはほぼ見るだけ。Instagramは、ストーリーを投稿する程度です。SNSは基本、投稿した内容がずっと残ってしまいますよね。だから、投稿を躊躇してしまうところがあります。

幾島
ストーリーは、24時間で消えるので気が楽ですよね。私は、Instagramには結構投稿しています。アカウントも、誰でもフォローするオープンのもの、鍵をかけて友達だけとフォローし合っているもの、見るだけのもの。この3つを使い分けています。

對馬
皆さん、複数のアカウントを使い分けているんですね!情報を得るために細かい設定もいとわないところが、Z世代ならではだと感じました。【図4】はSNSで取ったリアクションの上位5つをあげています。ここにあがっている「実際に店舗・施設に行った」「実際の店舗で購入・予約した」などのように、SNSによって実際に行動を起こしたことはありますか?

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石井
結構ありますね。普段使いする飲食店のほか、旅行プランを調べるのに活用し、実際に行ったりしています。

幾島
私は、洋服やコスメの情報でバズっているものがあると、気になって買うことが多いですね。

池内
僕はNBAが好きなので、SNSをまめにチェックして、「ポップアップショップが渋谷にオープン!」などの情報があったら「行ってみようかな」と思うし、実際に行ったこともあります。

AI杉浦さん
僕は、フォロワーと一緒に推し活をしています。活動の予定を記載したイベントカレンダーを発信したり、みんなで同じハッシュタグを使って同時に投稿することもあって、そんなときはファン同士の一体感が強まる感じがします!

對馬
SNSは直接リアクションにつながる確率も高く、Z世代への影響力が強いメディアですよね。特に、ハッシュタグを使ったファンイベントは、随所でみられるようになっています。コアなファンが主体的に拡散する傾向が強いため、マーケティング業界でも注視すべきファン行動としてクローズアップされています。

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広告の接触状況は?「SNSで話題になりやすい駅や車内などの屋外広告」「きれいな動画で目を引くInstagramの広告」

對馬
ここまで、メディアの接触状況やSNS利用についてお話をしてきましたが、例えば時事ネタやニュースなどの情報はどのように収集していますか?

幾島
私は、実はあまり積極的にニュースをチェックしていません。そんなに余裕がないというか。

池内
SNSにもニュースは流れてきますが、自分の興味のある分野しか出てこないので、内容には少し偏りがありますよね。だから、「本当はどうなの?」と危機感を持ったときにはテレビのニュース番組を見るようにしています。

AI杉浦さん
電車に乗っているとき、車内のモニターにニュースが流れていたらチェックしますね。

石井
ニュースに限らず、屋外や駅・車内の広告は通勤などの外出の際に目に入ってくるので、興味関心がなくても見てしまいますね。

AI杉浦さん
屋外の広告でいえば、アイドルの誕生日広告なども、最近増えてきていますよね。その広告を撮影しているファンの姿がSNSで流れ、さらに拡散されたりしています。屋外広告と推し活って、相性がとても良いんだと思います。

對馬
なるほど。駅や車内の広告に目がいくというのは意外ですね。他にも気になる広告はありますか?

石井
個人的にはInstagramが一番クリックする確率が高いなぁと思っています。服とかコスメとか、そのときに検索したアイテム=自分の趣味に合致する情報がすぐに出てくるので、心に響きます。

池内
めちゃくちゃ共感します。多分、ストーリーを使って広告を出すという手法がZ世代に合っているのだと思います。なんとなく見るのに程よい短さの動画だし、邪魔されない感じがちょうどいい。

幾島
分かります!Instagram用に撮ったきれいな写真が多いので、それぞれのアイテムが魅力的に見えますよね。見栄えも大事です!

對馬
そうですね。屋外広告やInstagramのストーリーを使った広告は、日常生活の中で何気なく目に触れている感じや、押しつけがましくないところが受け入れられている理由なのかもしれません。

自分の興味のある情報以外でも必要な情報はタイパを重視しながら取りにいく、生活動線上で無意識に接触しているメディアの情報は受け入れられやすい、こういったZ世代の特徴が確認できた座談会となりました。皆さん、ありがとうございました!

まとめ

① メディア接触
1日のピークは20~22時台で、デバイスはスマホが圧倒的。朝は音声コンテンツ、夜はYouTubeなど、時間帯によってメディアを使い分けている傾向も

② テレビコンテンツ
アニメ、お笑い、スポーツなどさまざまなコンテンツにスマホで接触。無料視聴ができるTVerのほか、Netflix、Amazon Prime Videoなどに課金

③ SNS
複数のアカウントを用途によって使い分け。推しの情報から、飲食店や旅行先での訪問場所などさまざまな情報をSNSから収集。どうしても入手しなくてはいけない時事ネタなどもSNSなどで情報収集

④ 広告
何気なく目に触れる屋外広告、自分の嗜好に合った広告が配信されるInstagramは受け入れやすい

こちらの記事のスピンオフ企画として、
当社メディアデザイン研究所所長 奥律哉とZ世代社員が、リアルなメディアやコンテンツ利用状況に関して語り合うディスカッション動画を掲載しております。
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◾️ 「奥律哉×当社ℤ世代社員が語るメディア・コンテンツ利用行動」
 ➖モデレーター 對馬 友美子(ひと研究所 主任研究員)
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こちらはVRフォーラムをお申し込み頂いた方限定でご覧頂けます。是非お申し込みの上、ご覧頂けますと幸いです。
https://vrforum.jp/2024/

★動画のアップは順次公開となります。公開後はマイページ上でご確認いただけるようになりますので予めご了承ください。

【本記事で紹介したサービス】
■サービス名:ビデオリサーチ「ACR/ex
・調査時期:2024年 4-6月
・対象地区:東京50km圏
・ターゲット:男女12-69才
・サンプル数:4,936s

■サービス名:ビデオリサーチ「Asclone(アスクロン)
・ご利用方法:PCやスマートフォンブラウザからのサービスログインによるご利用
 ※推奨ブラウザ:Google Chrome、Safari
・契約形態:サブスクリプション形式 1ID、月額55,000円(税込) 

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