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【Inter BEE CURATION】「CPM・CPC・CPA」の違いは?覚えておきたいデジタル広告のコスト指標~今さら聞けない!基本の『キ』

デジマ基本の『キ』チーム VRダイジェスト+

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日々急速な進化を遂げるデジタルマーケティング業界。 このコーナーでは、頻繁に見聞きする・・・けれども、"基本"であるがゆえ、詳しく説明されることが少ないデジタルマーケティングに関する「単語」や「仕組み」について、初心者にもわかりやすく説明していきます。今回は、デジタル広告の出稿成果を評価する際に必ずと言っていいほど使用する「頻出アルファベット3文字略語」をテーマにお届けします。

この記事はこんな方にオススメ!
✅メディア・広告がらみでデジタルマーケティング業務に従事している  もしくはこれから業務上取り扱う可能性がある
✅デジタルマーケティングのことは、「なんとなく」はわかるけど「詳しく」はわからないかも・・・

デジタル広告の出稿成果を測る3大コスト指標「CPM・CPC・CPA」

バナー広告や動画広告、検索広告などのデジタル広告を出稿する際には、YouTubeやMetaなどの各媒体・メニューごとに「どういう条件で広告費用が発生するか」という条件が決まっています。
メジャーなのは以下の2パターンです。

・広告がPCやスマホなどの画面上に「表示」されることで費用が発生する「CPM課金」
・広告をユーザーが「クリック」することで費用が発生する「CPC課金」

そして、広告を出稿する場合、広告主の多くは「商品を買ってほしい」「資料請求してほしい」などのなんらかの"成果"が出ることを期待します。
この"成果"のことをデジタルマーケティング業界では「コンバージョン」と呼ぶのですが、コンバージョンの獲得にかかった費用を示す指標が「CPA」となります。

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つまり、ざっくりまとめるとCPM・CPCは「広告出稿時に課金される費用」、CPAは「自社に恩恵のある成果の獲得にかかった費用」と、いずれもコストパフォーマンスを評価する指標、という位置づけになり、同じ「コスト」ではありますがすこし立ち位置が異なっています。

デジタルマーケティング業界に関わる可能性のある方は、少なくともこの3つは丸暗記しておいて損はないでしょう。

次章から、さらに詳しく解説します。

CPM=広告表示1,000回にかかった費用

CPMとは「Cost Per Mille」の略で、PCやスマホなどの端末画面上で1,000回表示されるのにかかる費用を指します。
★Mille(ミル)はラテン語で数字の「1,000」を意味します。

CPMの計算式は以下の通りです。
CPM(円) = 広告コスト(広告掲載費用 )÷ 広告表示回数 ✕ 1,000

例えば、広告を100万回表示させるために10万円の掲載費がかかる場合のCPMは
10万円÷100万回×1,000=100円

となります。

ところで、デジタル広告が「表示」される、というのはどのような状態を示すのでしょうか。
デジタル広告における「表示」とは、広告がブラウザやアプリ等にロードされた(読み込まれた)状態を指します。
そして、英語では「表示」を「impression(インプレッション)」と呼ぶことから、表示回数のことを「imp数」「impression数」などと表現することが多いです。
先述したCPMは「表示にかかる費用」であるため、「インプレッション単価」と呼ぶこともあります。

インプレッションは「視認性」の観点から2種類に大別されます。
・ 画面上の視認範囲にあるインプレッション(=ビューアブルインプレッション)
・ 画面上の視認範囲にないインプレッション

媒体やメニューによってはビューアブルインプレッションでなければ1インプレッションとしてカウントしない、と定義づけることもあり、その場合、ビューアブルインプレッション1,000回あたりの単価は「vCPM」と記載されます。
★v=Viewableの「v」

このように、画面上で視認できる範囲にあることを「ビューアビリティ」といいます。
「ビューアビリティ」の詳細は以下よりご確認ください。

「ビューアビリティとは?」今さら聞けない!基本の『キ』

CPMは広告の「表示」、つまり広告をリーチさせるためにかかるコスト指標であることから、リーチを広げ認知層(アッパーファネル)を増やすことを目的とした広告の出稿の際に重視すべき指標といえます。

CPMやimp(インプレッション)の関係性を整理すると、以下のようになります。

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CPC=広告クリック1回にかかった費用

CPCは「Cost Per Click」の略で、ユーザーによる広告のクリック1回あたりにかかる費用を指します。

CPCの計算式は以下の通りです。
CPC(円) = 広告コスト ÷ クリック回数

例えば、広告費に10万円をかけて1,000回のクリックを獲得した場合のCPCは
10万円÷1,000回=100円
となります。

インプレッション数のうち、広告がクリックされた回数の割合をCTR(Click Through Rate)と呼びます。
*クリックレートやクリック率と表現されることもあります。

CPCは広告のクリック時にかかるコスト指標であることから、HPやアプリへの流入数をUPさせるなど、商品やサービスの見込み層(ミドルファネル)を増やすことを目的とした広告を出稿する際に重視すべき指標といえます。

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CPA=成果1回にかかった費用

CPAは「Cost Per Action」または「Cost Per Acquisition」の略で、広告によって誘導されたユーザーが広告主のサイトやアプリ等で会員登録や商品購入といった「特定のアクション」に至った回数「1回」あたりの費用を指します。
★Action=行動/Acquisition=取得、を意味します。
CPAの計算式は以下の通りです。
CPA(円) = 広告コスト ÷ 成果の獲得数

例えば、広告に10万円を使って5件の成果を得た場合のCPAは
10万円÷5件=2万円
となります。
つまり1件の成果に2万円がかかったということです。

では、「成果」とは何を指すのでしょうか。
「商品購入」「資料請求」「会員登録」など、何を成果とするかは企業ごとに異なりますが一般的には、広告出稿により"最終的に得たいもの"を示します。
関係者によって「成果」の定義が異なると混乱が生じるため、何を「成果」とみなしCPAを算出するかは事前に握っておくことが肝要です。

そして、Webサイトやアプリで"最終的に得られた成果"のことをConversion(コンバージョン)と言い、略称として「CV(読み:シーブイ)」と呼ばれることが多いです。

また、Webサイトやアプリに流入した数(クリック数)のうち、得られた成果(コンバージョン)の割合を示す指標をCVR(Conversion Rate)と呼びます。

CPAは、会員登録や商品購入など成果の獲得にかかるコスト指標であることから、コンバージョン数を増加させたい、という顕在層(ローワーファネル)の刈り取り目的で広告を出稿する際に重視すべき指標といえます。

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CPM,CPC,CPAそれぞれの数字はどうやって「評価」する?

これらCPM、CPC、CPAなどの指標は、一般的には「高いより安いほうがいい」とされている指標です。
ただし、目的や状況によっては「安ければ何でもいい」というわけではありません。

例えば、CPMを安くしようとしすぎると、「同じページに同じ広告が複数表示」されたり、「広告面ばかりの質の悪いサイトに表示」されるなど、ユーザーに認知されにくい表示方法がとられてしまう危険性があります。
また、認知されにくい広告はクリックもされにくくなるため、CTRなど他の指標にも悪影響を与えることがあります。

また、CPCを安くしようとしすぎると、クリックしやすい顕在ニーズを持った狭い市場(ローワーファネル)ばかりに広告を出すこととなり、売上が頭打ちになりがちです。
狭い市場のまま無理に成果を上げ続けようとすると、ユーザーが意図しないクリックやCVまで考慮しないクリックなど、質の低いクリックを増やしてしまう危険性もあります。

このような質の低い広告表示や広告クリックは広告価値を脅かすことにもなるので注意が必要です。

なお、広告価値を脅かすような行為が起きないような施策・仕組みのことをアドベリフィケーションと呼び、近年その重要性が高まっています。
アドベリフィケーションについてより詳しく知りたい方は以下よりご確認ください。

【理解度クイズ付】デジタル広告に求められる「透明性」とは?今さら聞けない!基本の『キ』

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他にもある!アルファベット3文字略語のコスト指標たち

CPE=エンゲージメント1回にかかった費用
CPEは「Cost Per Engagement」の略で、エンゲージメント1回当たりの費用を指します。

エンゲージメント(Engagement)という言葉には「約束、契約」といった意味がありますが、デジタル広告におけるエンゲージメントは「自社とターゲットがどのくらい結びついているかを示す指標」を意味しています。
例えば、動画の再生、リンクのクリック、広告への「いいね!」など、ユーザーがコンテンツに関与した形跡をイメージするとわかりやすいでしょう。

CPEの計算式は以下の通りです。
CPE(円) = 広告コスト ÷ エンゲージメントの回数※
※エンゲージメント率の定義は広告媒体によって異なります。

CPI=インストール1回にかかった費用
CPIは「Cost Per Inquiry」または「Cost Per Install」の略です。

「Cost Per Inquiry」を意味するCPIは、資料請求や会員登録などの反応1件を獲得するのにかかった費用を指し、CPAと同じような使われ方をします。

他方、「Cost Per Install」を意味するCPIは、アプリのインストール1件を獲得するのにかかった費用を指し、"得られた成果"がアプリのインストールであることを強調するために使用される傾向があります。

CPIの計算式は以下の通りです。
CPI(円) = 広告コスト ÷ 資料請求・会員登録などの反応の数 または インストール数

CPR=おためし申込み1回にかかった費用
CPRは「Cost Per Response」の略で、サンプルや無料登録といった顧客の反応(レスポンス)を1回得るためにかかった費用を指します。
これは、本購入を促す前にサンプルやおためし申込みなどを用いて段階的にアプローチする、2ステップマーケティングのビジネスモデルで用いられることが多い指標です。

CPRの計算方法は以下の通りです。
CPR(円) = 広告コスト ÷ おためし申込み数

CPO=顧客からの売上1回にかかった費用
CPOは「Cost Per Order」の略で、新規顧客1人に商品を注文してもらうために発生した費用を指します。

「顧客獲得単価」とも呼ばれ、ECサイトなどのようにCV(コンバージョン)が「Order=注文」である際に使用されることが多いです。

CPOの計算方法は以下の通りです。
CPO(円) = 広告コスト ÷ 顧客からの注文回数(受注回数・注文個数など)

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ここまで、デジタル広告の出稿成果を評価する指標として「頻出アルファベット3文字略語」を解説してきましたが、同じような響きの用語が多く、日ごろから耳にしていない場合は慣れるまで難しく感じるかと思います。

これらの用語は基本的に英語の頭文字をとった略語で、さらにその多くが「CP~」から始まっています。
「CP~」から始まる用語はたいてい「Cost Per 〇〇」とコストを示す指標を意味しているので、あとは後ろに続く○○の部分の英単語を想像すると、意外と簡単に用語と意味が紐づくかもしれません。

大切なのは、広告の出稿目的にあった最適な指標を適切に評価すること

いかがでしたか。
デジタル広告の出稿成果を評価するコスト指標はたくさんありますが、前述の通り、広告の出稿目的に応じて重要視すべき指標も変わってきます。

もっと言えば、リーチやクリック率、CV数など、コスト"以外"の指標も含め、当該キャンペーンではどの指標を、どのように見ていけばいいのか?いわゆる「キャンペーンKPI」の設定を的確に行えるかどうかがキャンペーンの成果を大きく左右する可能性があります。

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