【NEWS】パナソニック 8K 60fpsが可能な有機薄膜CMOSイメージセンサ技術を開発高解像度で高速画素ノイズ抑制、グローバルシャッター機能を実現
2018.2.16 UP
8Kセンサー 広ダイナミックレンジの撮影例 日陰の観客の表情まで映し出せる
高速パンをしたときのローリングシャッター(左)とグローバルシャッター(右)の比較
パナソニックは2月14日、8K画質を実現する、3600万画素の高解像度で、60fpsの高速フレームレート読み出し、かつ、45万電子の高飽和と、感度変調機能を有するグローバルシャッター撮像が可能なCMOSイメージセンサー技術を開発したと発表した。同技術の一部は2月11日~2月15日に米国サンフランシスコで開催される国際学会ISSCC(International Solid-State Circuits Conference)2018で発表する。
大きな特徴は以下の3つ。
(1)8K解像度、60fpsフレームレート、45万電子飽和、グローバルシャッター機能を同時実現。
(2)ゲイン切り替え機能により、高感度モードと高飽和モードの切り替え撮影が可能。
(3)有機薄膜へ加える電圧制御により、無段階にNDフィルタ機能の実現が可能。
■高解像度・高速読みだしと広ダイナミックレンジ、グローバルシャッターを両立
光電変換を行う有機薄膜と電荷蓄積、読み出しを行う回路部を独立させた積層構造にすることで、回路部に、高速ノイズキャンセル技術と高飽和化技術を新たに開発・搭載している。
また、有機薄膜に加える電圧を制御し、感度を変更できる有機センサならではの構成を用い、グローバルシャッタ機能を実現することで、従来は両立が難しかった高解像度・高速読み出しと、広ダイナミックレンジ化、グローバルシャッターを両立している。
これにより、スタジアムにおける、日差しの強いフィールドと日陰になる観客席といった明暗差の大きなシーンでも、8K高解像度での撮影が可能だ。
また、グローバルシャッター機能を活用することで、動体の歪みのない瞬時切り出しや、複数カメラを同期させたマルチビューポイント撮影も可能となる。
さらに独自技術として、有機薄膜への電圧制御で感度を変調できる機能を持つことで、電圧制御のみで無段階に感度調整が可能なNDフィルタ機能を実現できる。
編集:Inter BEE 2018 ニュースセンター
8Kセンサー 広ダイナミックレンジの撮影例 日陰の観客の表情まで映し出せる
高速パンをしたときのローリングシャッター(左)とグローバルシャッター(右)の比較