【NEWS】パナソニック映像 「パナ映展」で2地点ライブ演奏を合体して遅延なしのライブプロジェクションマッピングを実演
2018.10.12 UP
プレゼンテーションをするパナソニック映像社長の宮城邦彦氏
3Dフォトスキャナーの実演
遠隔地と同期ライブを行うDJの江夏正晃氏
パナソニック映像株式会社(代表取締役社長 宮城邦彦)は10月10日、11日の2日間、東京・有明にあるパナソニックセンター東京で「パナ映展」を開催した。 VR、3Dスキャン、ドローンなどをはじめとする最新の映像ソリューションや、様々な場面で活用可能な空間映像演出を紹介した。昨年の第1回目に続いて連続年開催。パナソニック主催の「Wonder Biz Media Entertainment TOKYO 2018」内での同時開催となった。(上写真=遠隔地の映像と音が完全に同期したライブプロジェクションマッピング)
■3本の柱「撮影技術」「ポスプロ技術」「プレゼン技術」掲げる
パナソニック映像は、1993年に設立された当時の松下グループの映像制作部門を一元化した企業体で、今年で創設25年目になる。今年は新しい技術へのチャレンジとして、「Panasonic Visual Lab」のスローガンのもと、パナソニック社の最先端技術とパナソニック映像の企画・映像制作技術を掛けあわせた大掛かりな展示内容となった。
その根幹となるのは3つの柱となる差別化技術。撮影技術(4K・8K撮影、VR360°撮影、ドローン空撮、バルーン空撮、マルチアングル撮影)、ポスプロ技術(超解像4Kアップコン、SDR<-HDR変換、リマスタリング、センシング・マスク、画像鮮明化技術)、プレゼンテーション技術 (VR、AR、ホログラム映像、移動体マッピング、自由視点映像)を基軸として、各展示が行われた。
■顔認識技術や3Dスキャン技術に注目
中でも注目されたのは、税関の出入国管理などで効果が期待される顔認証技術や、70台のカメラを仕込んだ3Dスキャンボックスで人物などをリアルタイムに3Dアバター化して、CG画像に取込む3Dスキャン技術などが展示された。
特に力を入れていたのは、空間演出分野への新たな取り組みだ。メインイベントの一つとして行われたのは、パナソニックのテレビ会議システム「HDコム」を利用した、遠隔地ライブをパブリッックビューイングと同化させた「ライブプロジェクション・マッピング」だ。
■遠隔地2地点間でライブ演奏、パブリックビューイングで上映
有明の会場と東品川にあるパナソニック映像のスタジオをHDコムで接続、有明には映像班と音楽家でDJの江夏正晃氏がライブパフォーマンスを行う。これにあわせて東品川のスタジオには、バイオリニストの依田彩さんがライブ演奏を行い、各々の映像をパナソニックセンターの壁面に投影してマッピングショーが行われた。
HDコム利用のライブプロジェクションマッピングは、ほぼ遅延のない安定した接続と高画質。高音質を実現。さらにリンプシンクもAVタイミングが100ms周期で細かく制限されるため、音声ラインにタイムコードを載せることでA/V/TCの同期運用が可能になる。従来の専用回線を使うとコストも大きくなるが、HDコムは一般回線利用なのでコスト減にも繋がるソリューションだ。
プレゼンテーションをするパナソニック映像社長の宮城邦彦氏
3Dフォトスキャナーの実演
遠隔地と同期ライブを行うDJの江夏正晃氏