【NAB Show 2012】Technology Summit on Cinema報告(2) セカンドスクリーン、4K、レーザー光源など話題
2012.4.21 UP
Technology Summit on Cinemaでは、現行のデジタルシネマに適用する技術に加えて、以下の先端技術が話題となった。
(1)セカンドスクリーン
テレビもしくは映画を視聴・鑑賞中に、関連情報をタブレットに表示させ他のサービスに誘導するもの。「ながら」世代向けのサービスである。可能なサービスを予想すると共に、必要技術の検討、鑑賞への悪影響などが論じられた。
(2)4K & UHDTV
4K撮影、信号処理(ガンマ曲線のあり方)、符号化(圧縮)などについて、最新の状況説明がなされた。
(3)レーザー光源
プロジェクタの光源を、現在のキセノンランプからレーザーに変更することによって得られるメリットとともに法的、技術的課題が論じられた。同時に、色域に関する基本的な情報と、現行技術の問題点も明らかにされた。レーザー光源を得たプロジェクタによる映像デモもなされた。
(4)HFR
24fpsを越えるフレーム数での撮影、上映に関する検討。理論的背景の解説から、DI処理の体系まで詳細な解説がなされた。3Dにおいては24fpe(fpe:一つの眼についての秒間のフレーム数)では不足することが明らかで、48fpsまたはそれ以上へのHFR化が真剣に検討されている。
それぞれの話題について、45分から90分のセッションが開催された。形式は、司会者が概況を解説し、パネリストが講演を行い、最後にパネルディスカッションを行うというものであった。
米国の映画業界では、ディジタル化により、フィルム時代の制約から解放され、種々の技術が検討されていることが分かるサミットとなった。