【Inter BEE 2018】音響ハウス テレビCM素材搬入の管理・運用サービス「OHS³」(オーエスキューブ)をデモ

2018.10.3 UP

オーエスキューブ一覧表示画面。システム開発の最重要事項に「簡単便利な操作性」を置いている

オーエスキューブ一覧表示画面。システム開発の最重要事項に「簡単便利な操作性」を置いている

オーエスキューブ編集画面。スマートフォンでの操作に対応しているため、出先での確認・認証が可能

オーエスキューブ編集画面。スマートフォンでの操作に対応しているため、出先での確認・認証が可能

アップロードされた素材のプレビュー画面

アップロードされた素材のプレビュー画面

 ポストプロダクションとして40年以上にわたり、日本のテレビ業界に貢献してきた音響ハウスが、今年のInter BEEに初出展する。同社はInter BEE 2018で、テレビCM 素材搬入の管理・運用サービス「OHS³」(オーエスキューブ、Onkio Haus Smart Send Serviceの略)をデモする。これは、放送局へのCM素材の納品をサポートするサービスだ。
 テレビCM素材のオンライン搬入は、2017年10月から、日本広告業協会のガイドラインに沿って実施する制作扱い広告会社向けのサービスとしてスタートした。現在、音響ハウスなどのポストプロや通信事業者などがサービスを提供している。 これまでビデオテープなど、メディアを陸送していたCM素材搬入がオンラインになることで、全国の放送局に一律にデータが到着する。悪天候や災害による遅延や素材の不達といったことがなくなるメリットがある。
 
■専門的な知識でデータを検証
 音響ハウスが提供するOHS³は、同社のサーバーから放送局に設置された送受信サーバーへCM素材を搬入する。ポストプロダクションの知識、経験を生かし、納品する際の映像データやメタデータのチェックなどを実施している。
 音響ハウス スタジオ事業部門技術部 オーエスキューブ担当の織田泰光氏は「映像に関する専門的な知識や技術力の蓄積があるので、CM原版を預けてもらえれば、納品までのフローを安心して進めてもらえる」と話す。「ポストプロの利用者はもちろん、オンライン搬入だけの案件も受け付ける」という。
 
■普及途上のオンライン納品
 テレビCM素材の納品は現状、 ファイル運用によるオンライン搬入に加え、過渡期的な措置としてHDCAM、XDCAMによる搬入にも対応しているが、HDCAM-VTRは、2023年に保守サービスが終了する。現在、オンライン搬入を実施しているのは、都市部のキー局、準キー局が主で、CM素材納品全体からすると1割程度と見られるが、データの高精細化、高画質化に伴い、メディアやファイルフォーマットなども進化していくだろう。
 さらに今後、放送局の基幹システムのIP対応が進んでいけば、オンラインによる納品がより親和性が高くなる。今年のInter BEEでは、音響ハウス以外にもテレビCM素材のオンライン搬入の展示があると見られる。放送局、制作会社にとってIP化への対応を検討する上で貴重な機会となりそうだ。
 
■仮想サーバーでデモを実施
 音響ハウスでは、今回の出展で、OHS³のワークフローについて、仮想のサーバーを用いた実演デモを実施する。「当社のOHS³を紹介するとともに、基本的なCMオンライン納品の流れを知ってもらうことで、オンライン納品を促進していければ」と話す。
 CM納品については、従来、ビデオテープなど、納品先の局ごとにメディアをコピーしていたことから、メディアの梱包・発送・陸送・受け取り・内容確認・取り込み・登録といった手間がかかっていた。
 放送のデジタル化、IP化が進む中で大きな流れとしてはオンライン納品が拡大していく方向にある。それによって、従来かかっていた手間の多くが自動化され、作業が効率化されていく。
 織田氏は「ブースでは、基本的な質問にも積極的にこたえていき、オンライン納品についての認知を広げていきたい」と話す。

オーエスキューブ一覧表示画面。システム開発の最重要事項に「簡単便利な操作性」を置いている

オーエスキューブ一覧表示画面。システム開発の最重要事項に「簡単便利な操作性」を置いている

オーエスキューブ編集画面。スマートフォンでの操作に対応しているため、出先での確認・認証が可能

オーエスキューブ編集画面。スマートフォンでの操作に対応しているため、出先での確認・認証が可能

アップロードされた素材のプレビュー画面

アップロードされた素材のプレビュー画面

#interbee2019

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