【NEWS】IMAGICA Lab、DaVinci Resolveによる編集、カラーグレーディングルーム「SEVEN」を新設
2019.3.18 UP
IMAGICALab.が、銀座7丁目スタジオのグレーディングルーム「SEVEN」
左から、湯山圭氏・北山夢人氏・塚元陽大氏・渡辺聡氏
ブラックマジックデザインは3月13日、ポストプロダクションのIMAGICALab.が、銀座7丁目スタジオに、編集、カラーグレーディング、VFXをDaVinci Resolveで統一した「SEVEN」を新設したと発表した。銀座7丁目スタジオでは、初のグレーディングルームとなる。
■オフラインからグレーディングVFXまでのすべての工程を1ルームで完結
同社テクニカルプロデューサーの湯山圭氏は新グレーディングルーム「SEVEN」のねらいについて「単にグレーディングルームを作るのではなく、オフライン編集、カラーグレーディング、VFXの全行程をDaVinci Resolveで完結できる、いままでにないルームを作りたいと思った」と話す。
「DaVinci Resolveで、すべての作業を行うことができるようになったため、従来の複数ソフトウェア間におけるプロジェクトの読み込み、書き出し、変換の必要がなく、プロジェクトに変更を加えた際にコンフォームをする必要もなくなり大幅な時間短縮に繋がっている」(湯山氏)
DaVinci Resolveで一貫して作業をすることにより、プロジェクトデータで管理するため、これまでは、編集、グレーディング、VFXの作業ごとに、バックアップデータを残す作業を省けるという。「バックアップデータのためのHDDが不要となるため、シンプルで効率の良いワークフローを実現できた」(湯山氏)という。
■カットの差し替えに即対応できる
同社エディターの渡辺聡氏は「他のセクションの方と一緒に作業できるというのは、今までにない作業スタイル。情報交換が密になり、今まで以上に、アイディアを交換でき、より良い作品づくりができる環境になった」と話す。
VFXアーティストの塚元陽大氏は、 新しいワークフローについて次のように評価する。「DaVinci Resolveで統一して作業できるため、編集データ、グレーディングデータが残っており、カットの差し替えに即対応することができる。 これまでは、オンライン編集でカットの差し替えの際、再度カラーグレーディングをしていた。ロスタイムを作ることなく、オンラインエディターがカット編やタイミングを変えることが可能」
■グレーディングに集中できる環境に
また、カラリストの北山夢人氏は「オフライン編集で組まれたタイムラインで作業をできるため、今までコンフォームに費やしていた時間を、作品作りに費やすことができ、グレーディングにより集中できる環境になった」という。「オフライン編集後の、指示・引き継ぎがソフトウェア内のマーカーでできるので、情報共有がしやすく非常に便利」(北山氏)
渡辺氏は今後、将来的にMA機能も含め、全ての作業がDaVinci Resolveで完結した共有ワークフローを実現する予定だという。「このようなマルチユースな部屋を増やし、コラボレーション機能を有効的に使用していきたい」(渡辺氏)
IMAGICALab.が、銀座7丁目スタジオのグレーディングルーム「SEVEN」
左から、湯山圭氏・北山夢人氏・塚元陽大氏・渡辺聡氏