【NEWS】ねこじゃらし　Inter BEEで制作現場向けのファイル共有サービスの新機能をデモ、2 動画同時プレビュー機能やAndroid版アプリを紹介

　クラウドストレージ事業などを展開するねこじゃらしは、11月16日（水）から18日（金）まで千葉・幕張メッセで開催されるInter BEE 2016に出展する（ブース番号：8308）。デモを行うのは、ファイル共有サービスの「Jector」（ジェクター）である。同社のInter BEEへの出展は、前年に続いて2回目となる。

■2つの動画を並べてプレビュー
　Jectorは、2014年10月にサービス提供を開始したファイル共有サービスで、動画データを自在に取り扱えることを売り物にしている。同社 カスタマー本部 カスタマーサクセス部 営業の伊藤綾乃氏は「放送業界やポストプロダクションなどで多く利用されているように、クリエイティブな業界での利用を訴求している」とサービスの位置付けを説明する。
　Jectorの基本機能は、複数の登録メンバーがアクセスできる「プロジェクトフォルダ」に動画を含むファイルを保存、閲覧できること。動画ファイルは、プロキシファイルをあらかじめ生成することで待ち時間なくプレビューできる。MP4、MOVのほかMXFなどの業務用の動画ファイルや、PhotoshopやIllustrator、InDesignなどのプロ向け画像データ、MP3やWAVなどの音声ファイルもプレビューできる、マルチフォーマットへの対応もアピールポくりイントだ。
　Inter BEEで披露する新機能の1つは、保存した2つの動画ファイルの同時プレビューができること。「Jectorに保存した修正前と修正後の動画を同時に再生可能になり、色味の修正や加工の指示が反映されているかを的確に確認できる。音声も切り替えながら再生が可能。これまで編集ソフトでしなければならなかった確認作業が、Webブラウザ上で利用できるファイル共有サービスだけで完了するようになる」（伊藤氏）とメリットを説明する。

■AI画像へのマーカー、3Dデータのプレビューなど利用範囲の拡大も
　2015年のInter BEEの出展時に追加した機能で、評判が高かったマーカー機能も、機能強化を果たした。2015年時点では動画にマーカーで自在に指示が出せたが、2016年のInter BEEではIllustratorなどのAIファイルにもマーカーを引くことができるようになった。「動画だけでなく、デザイン系で利用されるユーザーが増えてきた」（伊藤氏）ことによる機能拡充である。
　利用の幅が広がってきたことに対応する機能拡充としては、3Dデータのプレビューができるようになったことも挙げられる。伊藤氏は「3Dプリンターで使われるSTLやOBJといったファイル形式のデータを、Jector上で自在に回転してプレビューできるようになった。扱えるデータの幅が広がり、活用できる業界、業種も広がった」と語る。
　このほか、動画に撮影者や撮影日、撮影場所などのメタデータを記録、保存できる機能を追加した。メタデータは権利関係を確認する際などに必要な情報であり、現場での使いやすさを一段と高めることにつながる。また、タグを付けることも可能で、Jectorに保存した多量のファイルから、目的のファイルをタグのワードで検索することができるようになった。

■Android版のアプリも登場
　もう1つ、Inter BEEに出展するタイミングまでに提供する予定のものとして、Android版のアプリがある。これまで、iOS版のアプリは提供してきたが、ユーザーからAndroid版のアプリの要望が高くあり、これに応えた格好だ。Android版は、Android 4.4以上のOSで利用でき、順次機能を追加してiOS版と同様の使い勝手を提供できるようになると説明があった。
　Inter BEEではデモ機を用意して、来場者にJectorの基本機能や新機能を体感できる環境を提供する。伊藤氏は、「Jectorは、ファイル共有の機能を提供するサービスだが、クリエイティブな業界の生産性向上につながるサービスを提供することを目的としている。そのために、日々機能の改善を行っており、数週間ごとに機能追加・改善を実施している。ブースで実際に使い勝手の良さを体験してもらいたい」と語る。

【ねこじゃらし】
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ICT/クロスメディア部門 /ホール8 /8308