【NEWS】ブラックマジックデザイン 米ハリウッドの老舗ポストプロがTeranex VC100を導入 大量の番組変換作業に活用

2012.2.24 UP

ビデオプロセッサー「Teranx VC100」

■老舗プロダクションが導入 機内上映用の大規模変換業務に活用

 Blackmagic Designは2月23日、米カリフォルニア州 ハリウッドの老舗ポストプロダクションの SSI Advanced Post Servicesが、同社のビデオプロセッサー「Teranx VC100」を導入したと発表した。既存製品のTeranex VC300からのアップグレードになる。
 同社では現在、「アイ・ラブ・ルーシー」「ギリガン君SOS」といった米国の人気テレビ番組を航空会社の機内上映システム用にファイル化する大規模プロジェクトを行っており、Teranx VC100は同プロジェクトに活用するという。

 このプロジェクトでは、さまざまな年代に撮影・編集された、各種の異なるフォーマット、異なるフレームレートによる番組が、さまざまな種類のメディアに記録されている。品質のばらつきもある、その膨大なテレビ番組のデータを、Teranex VC100を用いることにより、品質を統一し、航空機の機内テレビ用のフォーマット・解像度に統一することができるという。
 同社では、自社で制作している映画やテレビの番組宣伝映像を、世界各国のフォーマットに変換する際にもTeranex VC100を用いる。

 SSIは、これまでも長年にわたりTeranexを使用してきた。同社でヘッドエンジニアを務めるGary Fradken氏は、次のようにコメントしている。
 「クライアントの中には Teranexを指名して問い合わせしてくることがあります。Teranexは高品質を保証するものです。VC100が安価にアップグレード可能となったときには、迷わず導入を決断しました」
 「クライアントは、高品質か全くダメかの2つの選択しかありません。Teranexは品質の良さだけでなく、信頼性と使いやすさに優れています」

 今回の機内上映向け変換のプロジェクトについて、Frandken氏は次のように説明する。
 「プロジェクトでは、60年代のテープを箱一杯受け取ったり、30年前にイギリスでPAL方式制作された番組の全エピソード分のメディアを受け取るといったこともあると思います。こうしたコンテンツも含め、すべて高品質のファイルベースメディアで、フォーマットもアスペクト比もすべて統一されたものに変換する必要があります」
 「VC100は入力されたどんなフォーマットでも処理してくれて、とても重宝しています。特に、インターレース素材のコンテンツを扱う際に、VC100ほど力を発揮するプロセッサは他にありません」(Frandken氏)

 SSIでは、このほかにコントロールサーフェスつきDaVinci Resolveや18 式のDeckL ink HD Extreme 3D キャプチャー・再生カードなどのBlackmagic Designの製品を装備しており、これらとVC100をネットワーク上で連携した形で使用している。最近の作品では、「センター・オブ・ジ・アース神秘の島」や「ドラゴンタトゥーの女」などの作品でもこうした連携で高度な映像が作り出されている。

 Teranex VC100 ブロードキャスト・ビデオプロセッサーは、フォーマットおよびフレームレートコンバート、ノイズリダクション、フィルムレストレーション、プリ/ポスト圧縮コンディショニングの機能を持つ。中でも、ビデオ変換機能には高い定評がある。

#interbee2019

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