【プロダクション】パナソニック映像 サービス多角化 アーカイブ関連事業を拡充

2012.2.17 UP

CMメタデータシステム
LTOアーカイブシステム

LTOアーカイブシステム

画像修復装置「フェニックス」

画像修復装置「フェニックス」

■新たに画像修復、アーカイブ事業を拡充

 パナソニック映像(東京都品川区)は、画像修復およびアーカイブ事業を拡充。通常の編集やMA作業に加え、サービスを多角化する。
 スタジオ技術グループリーダーの阿部隆行氏を中心とする社内チーム「V(バリューアップ=付加価値向上)プロジェクト」が推進する。「18年前から手掛け、約400作品の実績を持つ画像修復と、映像資産の再利用やVTR保守の打ち切りに伴って注目されるLTOアーカイブ事業を、重点商材の一つに位置付けた」(同氏)。

 設備には、LTOアーカイブ「AJ-ZS1000」とビデオインジェスター「AJ-ZS1100」を導入。ファイルおよびVTR素材をLTO5テープに保存し、プロキシとメタデータを使った検索を行える。
 顧客はコンテンツホルダーや企業、自治体や公共団体を想定する。しかし、資産の再利用による収益化を目指す企業から、単純に倉庫代を削減したい企業まで需要はさまざまで、顧客が望むファイル形式も多岐にわたる。
 阿部氏は、「グループ会社であるパナソニック システムソリューションズ ジャパン(PSSJ)と協力し、システムの改良を含めニーズに応えたい」と抱負を語っている。

■画像修復装置「フェニックス」を導入 凸版印刷と共同で映像資産保存事業を推進

 また、イメージシステムズ製画像修復装置「フェニックス」も設置した。フィニッシングシステム「フィルムマスター」の画像処理機能を発展させたもので、ソフトウエアベースで高精度のオートパラ消しが可能なほか、縦傷にも対応する。
 「同機はプログレッシブ映像の処理を得意とし、アニメーションやCG作品に向く。アニメーションのリマスタリングが増加するのを背景に採用した」(スタジオ技術グループの入倉謙二氏)。
 またアップコンバート処理が美しく、ディテールをくっきり表現できる。簡単な編集機能も搭載するなど、1台で多機能な特徴を持つ。
 従来の「コレクト」と合わせると、2チェーンの画像修復装置を保有。自動処理とマニュアル処理を組み合わせ、効率と品質の高い作業を行う。
 阿部氏は「パナソニック独自のIP変換技術を活用し、高品質な画像修復作業を行う。また凸版印刷との事業提携に基づき、過去の貴重な映像資産を良い状態で保存する作業を積極的に推進している」と話す。
 またCMメタデータ制作システムも導入。ファイルベースメディアでの納品を望む顧客に対応していく。

LTOアーカイブシステム

LTOアーカイブシステム

画像修復装置「フェニックス」

画像修復装置「フェニックス」

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