【Inter BEE 2018】フォトロン クラウド、IPを活用したトータルソリューションを提案
2018.11.8 UP
4K8Kテロップに対応した自社開発「TFX-Artist」
Avid MediaCentral EditrialManagement
TrackMen社のイメージベースカメラトラッキングシステム
EVS社のハイエンド・ライブプロダクションサーバ「XT-VIA」
フォトロンは、11月14日(水)から16日(金)まで、幕張メッセで開催するInter BEE 2018に出展し、クラウド、IPを活用したトータルソリューションを提案する。製品としては、4K HDR、8K、Video Over IPに対応した最新の映像システムを出展。国内初出展製品の初披露も予定している。
映像システム事業本部 副本部長の伊藤政貴氏は「4K8K、HDRなど、最新のプロダクトが揃ってきた中、放送局や映像制作プロダクションにおいてワークフローの効率化を進める上で、クラウドやIPの採用が鍵となる。その際、現状のプロジェクトを進めつつ、オンプレミスで稼働する既存の資産を生かしながら移行していく中で、そうしたニーズに対応した提案をしていく」と話す。
IPによる制作環境も整い始めており、スポーツ、ライブプロダクションでの利用も増え、局内での報道、番組制作でのIP化、クラウド化が、オンプレミスも含めたハイブリッドな形で進みつつある。そうした中で、製品としては「インジェスト」「ファイル変換」「編集」「フィニッシング」「デリバリー」と「3Dリアルタイムグラフィックス」「IP Live Production workflow」そして「NEW TECH」といったジャンルの製品を出展する。
■ドルビー製品とDaVinciによるHDRコンテンツ作成ワークフローをデモ
「インジェスト」では、新製品として、 IBC 2018で発表されたROHDE&SCHWARZの次世代メディアアセットストレージ「Spycer Node」を出展。また、同社のデジタルシネマ マスタリングシステム「CLIPSTER」と、ドルビー仕様コンテンツ・マッピング・ユニット(Dolby CMU)」、BlackmagickDesginの「DaVinci Resolve」を用いたHDRコンテンツのIMFパッケージ作成ワークフローの連携デモを予定している。
さらに、4Kマルチチャンネル入出力ビデオサーバー「VENICE-S」の新機能を用いたHDR-SDR変換をデモする予定。
■Telestreamの新製品「Lightspeed Server G6」による高速化デモ
「ファイル変換」では、Telestream社のハイエンドファイルベーストランスコーダー「Vantage」、4K/HD SDI信号ライブキャプチャ/ストリーミング「Lightspeed Live Capture」や新製品のビデオプロセッシング高速化ハードウェア「Lightspeed Server G6」などによる、アップコンバート、X264、X265変換の高速化デモを実施する。
■4K8Kテロップに対応した自社開発「TFX-Artist」
「編集」では、利用者からの要望を取り入れることで機能強化を進めている自社開発のテロップ制作システム「TFX-Artist」と、ノンリニア編集の礎を築いてきた業界標準ともいえるAvid Media ComposerをはじめとしたAvid製品を出展する。
「TFX-Artist」は、4K8Kテロップ作成にも対応し、リニア編集、ノンリニア編集の両方で利用が可能。今回は、Mac版のAdobePremiereに対応したTFXプラグインも出展、デモする。
■バーチャル環境の編集システム「Media Composer | Cloud VM」を展示
「編集」ではこのほか、Avid製品の新製品を多数出展する。今回初出展となる、NEXISシリーズから、NEXISファイル管理システム「MediaCentral|Editrial Management」をアセット管理のエントリーモデルとして紹介する予定。
また、クラウドソリューションとして、バーチャル環境の編集システム「Media Composer | Cloud VM」を展示する。Avid社は、今年4月のNABで「2020年には、クラウドカンパニーになる」と宣言し、今後マイクロソフトのAzureにも対応していくと発表。クラウドへの対応がさらに進むと見られている。
■8K放送対応グレーディングソリューションを展示
「フィニッシング」では、HDRの方式の一つ、DolbyVisionに対応した「DaVinci Resolve」と、世界初のドルビー仕様4Kコンテンツ・マッピング・ユニット(Dolby CMU)」とともにデモを実演。ROHDE&SCHWARZ社の「CLIPSTER」と連携し、グレーディングからIMFパッケージ制作のワークフローを紹介する。さらに、次世代8K放送を見据えた8Kグレーディングソリューションも展示する。
■120社の実績を持つ映像制作支援プラットフォーム HARBORを出展
「デリバリー」では、撮影スタジオのインジェスト・ソリューションや、編集素材の転送・管理として、すでに全国120社130拠点以上の導入実績を持つクラウド「映像制作支援プラットフォーム HARBOR」を出展。また、新製品として、既存システムと連携したテレビCMオンライン搬入システムの「C.M.HARBOR」を初出展し、運用のシミュレーションを披露する。
■マーカーレスでトラッキング可能なVioTrack Rによるバーチャルスタジオデモ
「3Dリアルタイムグラフィックス」では、TrackMen社のイメージベースカメラトラッキングシステム「VioTrack F」と、国内初出展の「VioTrack R」をデモする。「VioTrack R」は、マーカーレスでカメラトラキングができる機能を搭載している。これらの製品と、放送用リアルタイムグラフィックスシステム「Vizrt」との連携で、汎用性の高いバーチャル/ARのデモを実施する。
このほか、グラフィックスシステムとして、スポーツライブ中継向けグラフィックスシステム「Vis Arena」と、スポーツ解説・ハイライト向けグラフィックスシステム「Viz Libero」を紹介する。
■EVS社の新製品XT-VIAを用いたIP伝送の連携を披露
「IP Live Production workflow」では、EVS社のハイエンド・ライブプロダクションサーバ「XT-VIA」を出展。
IP伝送による、リモートプロダクションの実例として、池上通信機のカメラからIPゲートウェイによる映像伝送を経て、マルチベンダーとの相互接続を実演する予定。また、EVS「XT-VIA」のほか、IPルーティング総合管理システム「S-CORE Master」、ITベースビデオスイッチャー「DYVI」、オールインワン・プロダクション「X-ONE」、ビデオ審判/マルチカメラビューシステム「Xeebra」などを展示する予定。
■24個の広角レンズを用いた立体撮影対応360度カメラ「Jaunt ONE」をデモ
「NEW TECH」としては、高品位立体撮影用360度カメラの「Jaunt ONE」、iPhon/iPadを用いた映像制作・編集アプリ「Photron-Mobile Video Creator」、クラウドベースのプラットフォームを用いたライブストリーミング向けグラフィックス制作・送出システム「Singular」をデモする。
「Jaunt ONE」は、24個の広角レンズにより、歪みのない解像感の高い表現が可能。会場では、制作から仕上げまでのワークフローについて、IMAGICA Labのスタッフが説明する。
■iPhoneで撮影ー粗編ークラウド共有可能な「Photron-Mobile Video Creator」
「NEW TECH」ではまた、スマホやタブレット端末1台で撮影から編集までできるアプリ「Photron-Mobile Video Creator」を紹介する。最新バージョンでは、撮影したファイルを粗編したあと、クラウドストレージ(S3)へアップし、共有できる。ロケハンやインタビュー動画などでも活用が可能。報道関係やロケハンでの利用のほか、製造業でのマニュアル製作等に活用されているという。
「Singular」は、スポーツや入素などのライブストリーミング放送向けのライブ制御・データ駆動型グラフィックスの制作環境を包括的に提供。ブースでは、テレビ放送と同等の表現豊かなオンエア・グラフィックスの制作から送出までの仕組みや、会場からのストリーミングの様子を紹介する。
【出展者概要】(株)フォトロン
■本社住所
東京都千代田区神田神保町1-105 神保町三井ビルディング21階
■URL
https://www.photron-digix.jp/
■ホール / 小間番号
映像制作/放送関連機材部門 /ホール6 /6111
4K8Kテロップに対応した自社開発「TFX-Artist」
Avid MediaCentral EditrialManagement
TrackMen社のイメージベースカメラトラッキングシステム
EVS社のハイエンド・ライブプロダクションサーバ「XT-VIA」