【Inter BEE 2014】交通・防衛・産業用通信機器のハイテクインター　IP網でH.264 HD伝送する「WiMiシリーズ」出展　屋外用無線アクセスポイント/ブリッジによるHD伝送デモを実施

　ハイテクインターは、11月19日（水）から21日（金）までの3日間、千葉・幕張メッセで開催されるInter BEE 2014に出展する。ブース（ブース番号：2303）では、HD映像の伝送装置「WiMiシリーズ」と、屋外用の無線アクセスポイント/ブリッジの「Propellerシリーズ」を利用した、無線によるHD映像伝送システムのデモを行う。また複数の種類のWANを接続して安定した通信を実現するWANロードバランサなども展示する。
　ハイテクインター代表取締役社長の旦尾紀人氏は「ハイテクインターは交通や防衛、工場など産業用の通信機器を提供してきた。高速道路や踏切などの映像監視システムに多くの納入実績がある。Inter BEE 2014ではハイテクインターが持つ映像伝送の技術と製品が放送・映像業界でも活用できることをアピールし、認知を高めたい」と語る。

■40ミリ秒の低遅延のH.264エンコーダー/デコーダーを低価格で提供し、応用範囲を広げる
　Inter BEE 2014のメインの展示は、HD映像伝送装置「WiMiシリーズ」。アナログコンポジット、HDMI、HD-SDI、VGAなどの入力画像をH.264/MPEG-4 AVCで圧縮してIP網を介して伝送する装置だ。入力/出力ともに1920×1080ドットのフルHDに対応する。専用回線などを使わずにIPネットワークだけで、HD映像を高い自由度で伝送できるシステムだ。
　「製品の特徴は、40ミリ秒という低遅延のエンコード/デコード性能を持ちながら、低価格であること。競合する製品は一般に数百万円するが、WiMiシリーズは構成によるが1台18万円から30万円。対向で40万円からフルHDの映像伝送装置の導入が可能」（ハイテクインター ビジネス推進部 佐藤年昭氏）と、製品の優位性を語る。
　足回り回線にIP網を使えることで、有線のインターネットはもちろん、各種の無線ネットワークを利用することも可能になる。

■手軽に屋外に無線回線を用意できる無線アクセスポイント/ブリッジを出展
　Inter BEE 2014でお披露目する新製品が屋外用無線アクセスポイント/ブリッジの「Propeller 2」「Propeller 5」だ。Propeller 2は2.4GHz帯、Propeller 5は5GHz帯の通信に対応する。距離特性はPropeller 2で60Mbpsの伝送速度の場合に約200m、5Mbpsならば約1500m。用途によって横向き・縦向きのどちらでも設置が可能だ。指向性は、ブリッジでの利用を主に想定した横向き設置で上下70度/左右35度、アクセスポイントでの利用を主に想定した縦向き設置で上下35度/左右70度となる。
　展示ではWiMiシリーズと組み合わせて、フルHD映像を無線で伝送するシステムのデモンストレーションを行う。Inter BEEに出展を契機に、販売を開始する予定だという。価格は、Propeller 2が5万円、Propeller 5が6万円である。

■WANロードバランサの製品を紹介、屋外用無線ブリッジとマルチデコーダーを参考出品
　このほかにも、複数のWAN回線を束ねて回線を高速化したり、冗長性を持たせることでネットワークの信頼性向上を目指したりするためのWANロードバランサ「Peplink Balanceシリーズ」を展示する。
　参考出品として、屋外で長距離の無線伝送を実現する無線ブリッジを2モデル展示する。「PTP650」は4.9GHz帯を使い、登録局の場合に30Mbpsの通信速度で20km、6Mbpsならば60kmの長距離無線伝送が可能になる。「PTP-5400JP」は免許不要の5GHz帯を使い、10Mbps以上の伝送速度で20kmの伝送を見込む。
　また、各社のネットワークカメラに対応したマルチベンダーの映像デコーダー「MBox」も参考出展する。MPEG4/H.264/MJPEGなど複数の圧縮方式に対応したマルチデコーダーで、複数ベンダーのネットワークカメラが混在した環境でも、1台で映像監視システムなどを構築できる。

【ハイテクインター】
本社住所：〒151-0053 東京都渋谷区代々木3-28-6 いちご西参道ビル3階
URL：http://www.hytec.co.jp/
映像・放送関連機材部門 /ホール2 /2303