【Inter BEE 2013】エムアイセブンジャパン PreSonusのデジタル・ミキシング・システムの最新モデルを日本初公開 人工知能で狙い通りの音づくりを支援するZynaptiq製品最新版も展示
2013.11.19 UP
ZynaptiqのUNFILTERの制御画面
エムアイセブンジャパンのブース
エムアイセブンジャパンは、11月13-15日まで、千葉県・幕張メッセで開催したInter BE 2013において、Zynaptiqのオーディオビジュアルツールの最新版、日本初公開となるPreSonusのデジタル・ミキシング・システムの最新モデル「StudioLive 32.4.2AI」(上写真)などを展示している。ブースではこれらの実機に触れ、操作性・機能性などを体感できる。
■リバーブ成分やフィルター効果の除去、ミックスサウンドの補正などが可能
Zynaptiq製品で展示しているのは、リバーブ調整が可能な「UNVEIL」、フィルター効果を自動調整できる「UNFILTER」、リミックス制御に有効な「PITCHMAP」の3つ。いずれも価格は3万9800円。
UNVEILはミックスシグナル内のリバーブ成分を減衰またはブーストするためのソフトウェア。独自の人口知能技術により、知覚的に重要でないシグナル要素を検出し、オーディオの特長的な部分を際立たせたり、目立たないよう背景へと移動させたりする。これにより、リバーブやエコー、不明瞭な成分を除去し、オーディオやナレーションの修正、ライブ演奏の明瞭化などに威力を発揮する。「容易に狙い通りの音に近づけることができる」(説明員)という。
UNFILTERは音素材のフィルター効果を自動検出・除去し、シグナルの周波数特性をリニア(直線状)にするソフトウェア。音域の高低が落ちて“こもった”感じになった音もクリアに復元できるという。電話の声や古い録音のリマスターなどに有効だ。検出されたフィルター特性を他のオーディオへ適用することもできる。海外では音楽関係だけでなく、警察機関に採用された実績がある。
PITCHMAPはミックスサウンド内の個々のサウンドのピッチをリアルタイム処理できる世界初のソフトウェア。ミックスサウンドから特定のサウンドを削除/抽出し、高度なサウンド変形をオーディオに適用させることも可能だ。「例えば、ミックスサウンド内のある楽器の音程が微妙にズレている場合など、その部分だけを調整し全体のクオリティを高めることができる」(説明員)。一つのサウンドを様々な曲調を変えることもできるため、音づくりのツールとしても有効だという。
■アナログミキサーの盤面にデジタルの高機能を搭載
StudioLive 32.4.2AIはアナログの操作性とデジタルのメリットを融合させたデジタル・ミキシング・システム。
盤面はアナログミキサーの“顔”でありながら、デジタルならではの高機能を実現。フル機能のダイナミクス・プロセッシング、パラメトリックEQ、入力32チャンネル、48入力34出力のFireWireオーディオ・インターフェースなどを実装する。「アナログとデジタルを融合させることで、コンパクトかつ低コストを実現した」(説明員)。
付属のソフトウェアを使えば、サウンドデータのキャプチャも可能。iPad/iPhoneでのリモートコントロールにも対応し、レコーディングや編集作業の効率化につながる。
発売は今年12月から。価格は40万円前後を予定している。
ZynaptiqのUNFILTERの制御画面
エムアイセブンジャパンのブース