【NEWS】アクティブ・シネ・クラブ 大型MA室「MA-5」を新設 編集からの一貫作業が可能に 「EDIT-6」は4K出力対応

2014.9.2 UP

 
4K出力に対応したEDIT-6

4K出力に対応したEDIT-6

浦濱昌二郎取締役

浦濱昌二郎取締役

ミキサー/テクニカルアドバイザーの村上浩氏。編集MAのシステム設計を担当した

ミキサー/テクニカルアドバイザーの村上浩氏。編集MAのシステム設計を担当した

 アクティブ・シネ・クラブ(東京都新宿区)はポストプロダクションスタジオを増床した。MA室「MA-5」(上写真)を新設すると同時に、編集室「EDIT-6」を4K出力対応に拡張して移転し、運用を開始した。これにより同社スタジオは、編集室が「EDIT-1」から「同6」までの6室、MA室は2室となった。
 MA-5は大型の設備で、10人程度までの制作スタッフやクライアントが立ち会いできるスペースを備える。ナレーションブースも3、4人まで対応できるよう設計した。
 ミキサーおよびテクニカルアドバイザーとして編集MAのシステム設計を担当する村上浩氏は、「当社はCMや企業PVの制作が多く、MA室には相応のスペースが必要だが、既存のMA-1は顧客ニーズに100%応えられる形ではなかった」と話す。
 MA室は最終プレビュー工程に使われることも多いため、新設により、クライアントを招いての仕上げまで一貫して提供することが可能になった。
 機材は、AvidのDAW「ProTools 11HD」と、コントローラー「Artist Mix」を各2式、設置した。フルオーダーで製作したミキサーデスクは、大きさの異なるコントローラーの増設や移設にも対応する。
 メイン機の横にはサブ用のマシンを配し、本体をMacミニとした以外はほぼ同様の構成とした。音効作業のほか、アシスタントが素材の準備やファイル書き出しを担当する。
 サブ機はThunderbolt接続で拡張できるほか、オーディオ・インタフェースをメイン機と同じとし、トラブル時に切り替えても音質の差が出ないのを特徴としている。
 モニタースピーカーは GENELEC「8040」で、5.1chサラウンドとした。映像再生はQuickTime、ラウドネス管理はプラグインソフトを使う。編集室とはファイルサーバーを介してやりとりする。
 スタッフは、村上氏を含めた社内ミキサー2人とアシスタントで、外部ミキサーの協力も得ていく。MA-1は従来作業のほかにも、仕込みやナレーションの先録りなどで柔軟に活用していく。
 村上氏は「MA室の需要は高いと聞いている。新設を契機に、映像全体の仕上げ作業を呼び込めれば」と抱負を話している。
 EDIT-6は「Avid Media Composer」「Final Cut Pro」に加え、「smoke 2015」「premire Pro CC」と4Kモニターを導入し、今後の需要を考え4Kプレビューに対応した。ソフトウエアは、各エディターが素材の状況などを見て最適なものを選択。「DaVinci Resolve」での4K/HDカラコレ作業も対応する。
 浦濱昌二郎取締役は同社の現状について、「撮影現場や制作会社にエディターを出向させるなど、制作陣に近い環境での業務も多い」と説明。今後は「世田谷区池尻のものづくり学校で運用していたサテライトスタジオに代わり、広告会社やクライアントがより来やすく、快適にコミュニケーションを取りながら作業できる環境を作りたい」と展望を話している。
 また、同社は独立系映画の出資および制作にも積極的に参加している。RED EPICで撮影された映画『リトル・フォレスト』は、本編の編集とミュージッククリップのMAを同社スタッフが担当した。ミュージッククリップは4Kで仕上げている。
 同作品は8月30日から「夏秋編」を、15年に「冬春編」を公開する。

4K出力に対応したEDIT-6

4K出力に対応したEDIT-6

浦濱昌二郎取締役

浦濱昌二郎取締役

ミキサー/テクニカルアドバイザーの村上浩氏。編集MAのシステム設計を担当した

ミキサー/テクニカルアドバイザーの村上浩氏。編集MAのシステム設計を担当した

#interbee2019

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