【Inter BEE 2016 TV】NHK 放送技術研究所「リアルタイム三次元ボール追跡システム」をデモ 球技などスポーツ番組でのわかりやすい表現に活用へ
2016.11.25 UP
NHK 放送技術研究所(立体映像研究部)は、Inter BEE 2016のINTER BEE IGNITIONでブースを出展し、スポーツグラフィックスに関する技術デモを実施した。3台のパン・チルトカメラからの撮影映像を解析し、ボールの三次元位置をリアルタイムに算出することで、撮影映像上のボール位置に正確にボールのCG合成を可能にしている。ここでは競技のリプレイでの利用を想定したボールの軌跡表示や速度情報を算出。
ブース内には、パン・チルトをする3台のカメラで、異なる動きをする3つのボールを撮影し、撮影した映像から、ボールの形状、位置、色、動きを認識し、リアルタイムに、そのボールにCGのボールを合成するデモを行った。
撮影した映像に映し出されたボールには、CGで異なる色のボールが重ねられている。動きの伴うボールにもリアルタイムにCGが貼り付けられていたほか、ボールの動きを軌跡として、3DCGで表現できる。
3台のカメラはともに、映像の撮影と位置情報の検出の両方に利用しているため、1台のカメラからボールが影になっても正確な位置を補足できるという。
この技術によって、球技のスポーツ番組などで、リアルタイムにボールの位置を追跡したり、ゴールの場面を再生しながらボールの軌跡をCGで描き、解説の資料にすることがライブでも可能になる。
この技術を多視点映像システムに適用することで、スポーツシーンを魅力的にそして分かりやすく表現できるシステムの構築を目指しているという。
【日本放送協会 放送技術研究所】
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