【NEWS】CBCテレビ　民放連ＣＭ最優秀賞を2年連続受賞　創業70年の地元古書店をCM映像化 96歳の店主のこだわりを表現

■番組制作・取材活動で見つけた人・事をCMに
　CBCテレビは9月15日、「平成２８年日本民間放送連盟賞」テレビＣＭ部門において、同社が出品したCM「古本だらけの紫書苑 ～“現役最年長”店主のこだわり」が「最優秀」を受賞したと発表した。CBCテレビは、昨年もＣＭ部門で「最優秀」を獲得（作品名「キレイに、 定年はない。 」）しており、２年連続の快挙となる。
　受賞したCMは、ディレクター、記者が日々の番組制作活動・取材活動の中で見つけた面白い人・事象をCMにすべく練り上げた作品。連盟賞には同作品を含め、7作を出品している。
　
■古書店組合 現役最年長の店主をモデルに1分長回し
　名古屋市内の創業70年になる古書店を紹介している。実際の店舗をロケ現場とし、地元の古書店組合で現役最年長・96歳になる店主の永津登（ながつ・のぼる）さんが出演している。2万冊もの蔵書に囲まれながら、自らが「読んでもらいたい本」だけを置いているという「頑固おやじ」とも思わせる一貫したポリシーを、映像で表現している。カメラは、店主が店舗から住居へと移動する様子をノーカット１分で撮影している。

■プロデューサーがナレーションまで兼務
　ロケハン3回、実際の撮影には4時間、編集は1日。プロデューサー兼ディレクターの大園康志氏が企画・構成・演出に加え、ナレーションまで一人で担当している。スタッフは他に、カメラマン・音声マン・CG制作・編集マン・音響効果の6人。出演者は主人公とその妹さんの2人。

■大好きな本を読んでいる表情を映像に
　撮影時の状況や苦労した点について、 CBCテレビは次のように説明する。
　「主人公が96歳で、耳も遠いので、企画説明に一番苦労しました。先方に細部にまでわたって理解頂けないのは致し方ないので、いかに撮影中に負担をかけないかが大事でした。だから、ささっと撮ってささっと撤収。お願いした事は『大好きな本をしばらく読んで頂ければ結構です』ということだけでした。ですから、撮影が終わってもしばらくはそのまま読書を楽しまれていました。お客さんはいいのか悪いのか、いらっしゃらない日が多く、撮影には全く問題ありませんでした」

■「新しい技術を取り入れながら、今後も良い作品作りを」
　今回、2年連続での受賞の感想と今後の豊富についてCBCテレビは次のように述べている。
　「今回の受賞に甘んじることなく、まだまだこの地域には面白いことがあると思うので、日々の番組制作活動・取材活動でアンテナを張り巡らせて、それを見つけられるよう努力していきたいです。また、今回も技術スタッフのアイディアでより面白いものができあがったので、そういった意味でも、スタッフと連携しながら、新しい技術があればそれを取り入れながら、より良い作品作りを目指していきたいです」
（取材・小林直樹）