【NEWS】NHK 仏ルーブル美術館と8K番組の国際共同制作 「ミロのビーナス」「モナ・リザ」など名作9点を撮影 8K HDR撮影で画角切り取りなどに工夫
2016.9.15 UP
「モナ・リザ」。左右の目の表情の違いまでわかるという。
NHKは仏ルーブル美術館と共同で、同美術館に所蔵・展示されている名作をテーマにした8K番組「ルーブル 永遠の美」(59分)を制作。11月中旬から、BSの試験放送・NHKスーパーハイビジョンで放送するほか、仏カンヌで開催される映像コンテンツの国際見本市 MIPCOM(10月17日-19日)で10分のダイジェスト版を上映。また、10月25日には、ルーブル美術館と共催で、フランスの美術関係者向けに館内で試写会を開催する予定。
同番組は、全編8Kで撮影している。国際共同番組で全編を8Kで撮影するのは今回が初となる。撮影は、今年1月にルーブル美術館で10日間にわたって実施した。同館が所蔵する作品9点を撮影しており、その中には「ミロのビーナス」、「モナ・リザ」などが含まれる。
千住明氏が番組用オリジナル作曲を手掛けており、22.2 チャンネルの立体音響を用いている。
使用したカメラは1台。周辺機材としてドリー、ジブクレーン、レールなどを使用して撮影している。NHKによると「8Kならでは効果について、実際の絵画を見ても肉眼ではとらえられない極めて細かい描写が、あたかも巨大な顕微鏡でのぞく世界のように見られる」。また、今回はHDR撮影を実施しており「HDRの特性が生きるよう、画角の切り取り方を工夫した」という。
11月中旬から、NHKスーパーハイビジョン試験放送の番組として、全国のNHK放送局に配備した専用の8Kテレビで視聴できる。また、海外では、10月17日から19日まで仏カンヌで開催される映像コンテンツの国際見本市 MIPCOMで10分のダイジェスト版を上映する。また、10月25日には、ルーブル美術館と共同でフランスの美術関係者を対象にした試写会を館内で開催する。
現在の所、HDによるテレビ放送の予定はないという。
「モナ・リザ」。左右の目の表情の違いまでわかるという。