【プロダクション】ビデオ・パック・ニッポン EXタワープラスに移転 編集4室、MA2室を設備 テレビ朝日 EXタワーに隣接 確実なワークフロー踏襲しつつ素材共有サーバーなど新技術を導入
2014.3.10 UP
リニア編集室「EDIT401」
ノンリニア編集室「EDIT404」
ユーティリティスペース
ビデオ・パック・ニッポンは、テレビ朝日の「EXタワー」「同シアター」に隣接する「EXタワープラスビル」に移転した。昨年12月末に本社を移転し、設備はKRスタジオから移設し順次稼働。2月18日・19日にお披露目を実施し、3月中旬には、編集室4室とMA室2室の体制で全面営業を開始する。同社はテレビ朝日の音楽やバラエティー番組を中心に幅広く手掛ける。現在の業務を高品質に仕上げるため、素材共有サーバーなど新技術を取り入れると同時に、確実なワークフローを踏襲した。(上写真はFAIRLIGHT Constellationを導入したMA406)
(映像新聞 吉野和美)
■MA406 コンソールにFAIRLIGHT Constellationを導入
MA室は「MA406」から運用している。コンソールはFAIRLIGHT「Constellation」(コンステレーション)、DAWは「Xynergi」(シナジー)を使用する。音響効果や持ち込み素材用のAVID「ProTools」も設置した。ラウドネスメーターはFourBitとNugen Audio製。
ワーク映像をHDでモニタリングできるようにしたことで、快適で精度の高いミックス作業が可能になった。別フロアの東京サウンド・プロダクションとAVID「ISIS5500」を共用しデータ共有をしている。さらにノンリニア編集機を接続することで、制作効率向上を目指す。クライアントスペースは8人程度まで対応する。
2月末にオーディオプロダクションシステム FAIRLIGHT「EVO」など新機材を取り入れた大型の「MA406」が完成。アナウンスブースも、同社が長く作業しているプロレス作品の収録で来社するレスラー向けに、ゆったりした広さを確保している。
さらに、両室の近くに設けたユーティリティースペースでは、クライアントが作業中の作品をモニターでプレビューするなど、くつろぐことができる。
■リニア編集室にソニー製スイッチャーMVS-7000Xを設置
編集室は新設のリニアシステム「EDIT401」と、ノンリニアの「EDIT404」で営業を始めた。
EDIT401は、ソニーのスイッチャー「MVS-7000X」(DVE4ch)を中心に構成した。VTRを4台割り当てたほか、持ち込まれるテープレスメディアに対応するため、さくら映機「ユニーバサルプレーヤー」を設置。タイムコードも読めるため、VTR同様に操作できる。白完パケ作成で活用していたQuantel「eQ」も組み込み、オンライン編集と連携させる。キャラクタージェネレーターはAVID「AMG DEKO」。
EDIT404は、AVID「Synphony」とApple「FinalCutPro7」で完パケを仕上げる。
システム設計、施工はソニー。音響設計は日東紡音響エンジニアリングが担当した。
テレビ朝日内にあるデジタイズセンターの出張所として、データ受け渡しや機材レンタルにも対応する。
リニア編集室「EDIT401」
ノンリニア編集室「EDIT404」
ユーティリティスペース