【NAB Show 2013】ブラックマジックデザイン 10の新製品・新機能を発表
2013.4.11 UP
ブラックマジックポケットシネマカメラ
ブラックマジックデザインは10におよぶ新製品および新機能を発表し、前年に続く勢いを見せた。
カメラでは、12年に投入した「ブラックマジックシネマカメラ」の小型版「ブラックマジックポケットシネマカメラ」をリリース。スーパー16㍉サイズのセンサーでHD撮影が可能で、13ストップの広いダイナミックレンジを特徴とする。グラント・ペティCEOは、DSLR(デジタル一眼レフ)との比較映像を上映し、解像度やカメラの大きさに依らない性能を強調すると同時に、カメラリグをセットすることで、業務用撮影にも利用できると話した。
コーデックはシネマカメラ同様、シネマDNGとプロレゾ(Hq)を搭載。レンズマウントはマイクロフォーサーズ(アクティブ)。SDカードに記録する。7月に995㌦で発売する。
スーパー35㍉センサーを搭載した高解像度版の「ブラックマジックプロダクション4K」も新たに発表。7月に3995㌦で発売する。
カラーグレーディングシステム「ダビンチリゾルブ」は、撮影現場でのカラーグレーディングが増加していることを受け新機能を追加した。
この「リゾルブライト」機能は、ビデオ入力から直接、プライマリーからセカンダリー、パワーウィンドウ、カスタムカーブなどを使える。グレーディングデータはファイルがロードされたとき再度リンクする。
さらに、編集ソフトとカラーグレーディングソフトの行き来を不要にするため編集機能を大幅に強化。タイムラインのビデおよびオーディオトラックが無制限となった。音声を独立して扱うこともできる。
ファイナルカットプロXのXMLファイル取り込みから、RAWファイルとコンフォーム、DCP(デジタルシネマパッケージ)の作成までも行える。DCPレンダリングには32ビット浮動小数点を使っている。テロップツールは、静止画やスクロールテロップを多彩に表現できる。
カラーコレクション用のオープンFXプラグインに対応したほか、JPEG2000のエンコードデコード、AVIのデコードも可能になった。
■独自企画の「6G」をアピール
今回同社は、4K映像のインタフェースとして独自規格の「6G」をアピールした。
同規格は、BNCケーブル1本で、6G、3G、HD、SDの各信号を扱えるという。展示では、ベルデン製BNCケーブルを自社で加工することで動態展示を実現した。
新製品で対応したのは、「ブラックマジックプロダクションシネマ4K」「ATEMプロダクションスタジオ4Kライブプロダクションスイッチャー」「ブラックマジックオーディオモニター」「ATENスタジオコンバーター2」。
ユーザーが今後、6Gを利用するには、「製品出荷後、当社で確認し推奨ケーブルを紹介するなど情報を出すだろう」(同社日本法人)と、さらなる情報を得ることが求められる。また、既発売の製品で6Gを扱うにはファームウェアのアップデートが必要となる。
なお、SMPTEが6Gの標準規格を定めた場合は、同社が規格をそれに合わせることが見込まれるという。
ブラックマジックポケットシネマカメラ