【IBC2013】アドビシステムズ Adobe Creative Cloud をメジャーアップデート XAVC対応など、150超の新機能を搭載
2013.10.11 UP
Premiere ProとSpeedGradeとの連携
アドビシステムズは、「Adobe Creative Cloud(CC)」で提供するツールのメジャーアップデートを発表。高品質映像や協調しての制作に向け、150を超える新機能を搭載した。10月半ばからリリースする。
編集ソフト「Premiere Pro」は、カラーグレーディングソフト「SpeedGrade」との連携を強化。Premiere ProからDPXに変換することなく、タイムラインのレイヤー情報を保持したままエフェクトを含めて再現し、グレーディングできる。結果をPremiere Proのタイムラインに反映させることも可能。
ファイル名やタイムコードのクリップ情報を任意の形式で映像にオーバーレイしたり、マルチカメラ編集でのカメラ台数や表示の設定も容易で、作業性が向上した。
最新ファイル形式として、XAVC出力および、MP4ベースのXAVC S読み込みに対応した。4K60pのXAVC出力は、Xeon8コアデュアル機で実時間の約8倍。ブラックマジックデザインのカメラで採用されたシネマDNGをGPUで高速デベイヤーするほか、ソニーRAWやレッドディジタルシネマの6Kドラゴンセンサーのファイルも扱える。
合成ソフト「After Effects」は、作成したマスクをソフト内でトラッキングできる。複数オブジェクトのパラメーターを一括変更できるリンク機能も制作効率を高める。
高解像度制作をサポートするため、フォトショップで使われているアップスケール機能「ディテールを保持」も搭載した。
SpeedGradeは、カメラの機種に応じたパッチにより、異なるカメラフォーマットの間においても色空間のマッチングできる。複数マスクとリンクされたマスクレイヤー機能が、複雑な画像をコントロールできる。
ファイル管理ツール「Prelude」も大きく進化した。「ライブロガー」はiPadアプリで、従来手書きしていたメタデータ記録を効率化する。スポーツの使いどころやドラマのOK/NGカット記録などのテンプレートを用意した。
サードバーティー製ワイヤレスタイムコードジェネレーターを使うことで、収録時のタイムコードと同期したメタデータをiPadに記録できる。記録されたメタデータは、CC経由でデスクトップアプリと同期。目的の素材を効率よく探せる。
「メディアエンコーダー」もCC経由での設定同期に対応。エンコードの設定を複数の環境で同期できる。GPUに適応したことで、高速処理も可能になった。
Premiere ProとSpeedGradeとの連携