【NEWS】ブラックマジックデザイン デジタルシネマカメラ用のソフト最新版を発表 自動フォーカス、RAW収録対応など各種機能を強化
2014.7.4 UP
米Blackmagic Designは6月25日、Blackmagic Designカメラに最新機能を追加するBlackmagic Camera 1.8ソフトウェアアップデートのリリースを発表した。同社が発売しているデジタルカメラ3シリーズ(Blackmagic Cinema Camera、Blackmagic Pocket Cinema Camera、Blackmagic Production Camera 4K)に対応しており、それぞれの機種に応じた機能強化が図られている。ソフトは、ウェブサイトのサポートページから無償でダウンロードできる。(上写真=Blackmagic Production Camera 4K)
■共通の機能強化 URSAカメラのユーザーインタフェースを採用(全機種共通)
今回導入された新しいコードベースによって、カメラの性能がさらに向上。また、NABで新しく発表された URSAカメラと同様のユーザーインタフェースも採用されている。現在販売中のBlackmagic Designカメラ全モデルに搭載される。
■リアルタイムのRAW収録に対応(Blackmagic Production Camera 4Kモデル)
Blackmagic Production Camera 4Kモデルに圧縮RAW DNGのサポートを追加。これによりリアルタイムでのRAW収録が可能になり、センサーの全データがキャプチャーできる。ポストプロダクションでの作業やカラーグレーディングの際に、より広いレンジと高い画質が得られる。
「DaVinci Resolve」の最新バージョン「DaVinci Resolve11」は、RAWグレーディング/レンダリングをフルサポートしており、オリジナルのRAWカメラファイルから直接最終出力できる。
■EFレンズ対応自動フォーカス機能(Blackmagic Cinema Camera EF、Blackmagic Production Camera 4Kモデル)
今回のソフトでは、EFレンズマウント対応カメラ用レンズコントロールが新たに改善されており、アクティブ方式のEFレンズを使用する際にフォーカスボタンを押して自動フォーカスが可能になった。カメラはイメージの中心を数学的に分析してフォーカスを合わせる。 この新機能は、Blackmagic Cinema Camera EFやBlackmagic Production Camera 4Kなどで利用可能。
今回のアップデートで、フォーカスボタンは自動フォーカスとして使用されるため、フォーカスピーキング機能を有効にするにはフォーカスボタンを2回押すこととなる。このフォーカスピーキングの表示も、新たに改善されており、正確でシャープなフォーカスをマニュアルで合わせられる。これは、シネレンズを使用する際に重要な機能だ。
フォーカスピーキングは確認しやすい緑色で表示されている。また、エッジピーキングを生成するフィルターも向上しており、より正確な検出・ 表示で最大限のシャープネスを実現する。これに加え、アイリスコントロールも改善されており、撮影時と再生時で同じ設定が保持される。このアイリスコントロールは、ユーザーの要望に応じて改善されたもの。
■ディベイヤー処理にDaVinci Resolveのアルゴリズムを採用(Blackmagic Cinema Camera)
Blackmagic Cinema Cameraシリーズの機能強化の一つに、ディベイヤー処理の品質向上がある。新たにDaVinci Resolveのアルゴリズムを採用している。Blackmagic Cinema Cameraでは、ISO感度1600で撮影する際、ダイナミックレンジが向上している。
■フォーカスピーキングなどポケットシネマカメラにも新機能(Pocket Cinema Camera)
Pocket Cinema Cameraの改善点としては、最新のインタフェース、新しいフォーカスピーキング機能、ディベイヤー品質の向上、SigmaやLumixレンズなどのためのアクティブ方式 MFTレンズサポートの追加などがある。
今回のバージョンアップに続き、ブラックマジックデザインでは、利用者からの要望に対応するアップデートを進めているという。Blackmagic DesignのCEO、グラント・ペティ氏のコメントとして、「私たちが現在取り組んでいる新機能 は、今後数ヶ月にかけて発表するアップデートで皆様にお届けできる予定です」としている。