【Inter BEE 2018】エムアイシー・アソシエーツ Thunderbolt 3でSANを構築 クラウドとシームレスにデータ共有できる環境「Tiger FAN」による4K制作環境をデモ

2018.11.9 UP

Tiger FANの構成例。中央のMDC(メタデータ・コントローラー)により複数マシン上での同一データ共有状況を管理する

Tiger FANの構成例。中央のMDC(メタデータ・コントローラー)により複数マシン上での同一データ共有状況を管理する

 エムアイシー・アソシエーツは、11月14日(水)から16日(金)まで幕張メッセで開催するInter BEE 2018に出展し、同社が販売するTiger Technology社(以下、Tiger社)製の新製品「Tiger FAN」シリーズを出展する。

■Thunderbolt 3接続で容易にSANを構築
  Tiger Technology社はブルガリアのソフィアに拠点をおき、革新的な高性能ストレージエリアネットワーク(SAN) の管理ツールの開発を行っている。同社の高速SANファイル共有ソフトウェアおよびアプライアンス製品は、放送・映像業界を中心に多くの実績と高い評価を得ている。「Tiger FAN」は、今年4月のNABでTiger社が参考出展したもので、大容量・高速ストレージとOSが異なる複数台のPCをThunderbolt3によって接続しSANを構築できる。さらにSAN上とクラウドをシームレスに利用できる環境となっており、効率的かつ高速に大容量のデータを共有した制作環境を実現する。ネットワーク接続はこのほか、16Gb/8Gb Fibre Channel、10Gb/1Gb Ethernetからも選択できる。

■ローカルディスクとクラウドをシームレスに使用
 「FAN」とは、File Area Networkの略で、Tiger社が提唱するファイル共有のシステム。階層化技術を用いることで、ファイルを使用頻度に応じてローカルのストレージとクラウドに配置し、膨大なデータをシームレスに共有できる。接続機器を監視・制御するメタデータコントローラーにより、書き込み時の優先順位をトークンにより確保することで、排他制御を行える。これにより、ネットワーク上に接続した拠点間でスムーズなリード/ライトを実現する。
 また、プーリング機能により、複数のストレージを一つのストレージエリアとして管理できる。1つのファイルを複数のストレージに分けて記録することはないため、プロジェクトの進行中でも、ストレージのメンテナンス等で着脱することができる。
 Tiger社はプロダクションに最適化したシステム構築を得意としており、その特徴的な機能の一つに、連番付きファイルのストレージ管理を効率化するためのデフラグ機能を装備している。これにより、大量の連番ファイルを効率的にストレージ上に再配置することができ、データの読み出し速度を大幅に高速化できる。

■簡便なストレージの拡張・縮小が可能で年間の管理コストを低減
 エムアイシー・アソシエーツ 技術営業部アカウントマネージャーの鳥越亜紀子氏はTiger社のTiger FANシリーズについて、次のように説明する。
 「従来、ファイバー・チャネル(fc)で構築していたSANを、より簡易に構築できるようになり、複数のネットワーク上のマシンで4K、8Kなどの大容量を扱う編集作業をスムーズに実施できる。Thunderbolt 3のケーブルは、これまで2mのものが主流だったが、今後、10m、30mのケーブルが発売される。そのため、プロダクション内でのネットワーク構築がより低コストで実現できるようになる。従来、ネットワークスイッチ経由で利用しているケースが多かったが、これによりダイレクトに接続できる」
 「また、これまでSANの構築・管理には、ネットワーク管理のための技術者が必要だったが、FANでは、端末のパソコンにドライバーを組み込み、市販のThunderbolt 3対応のストレージを接続するだけで、Thunderbolt3ネットワークを使用したプロジェクトの同時編集環境を構築できる。さらに、Amazon AWS S3, Microsoft Azure Blobなどのクラウドと接続し、ストレージ階層化により、プロジェクトのマネージメントとMAMを連携させたワークスペース環境を実現する。初期導入を低コストで行え、デイジーチェーンで最大7台までストレージを拡張できる。必要に応じて拡張が容易にできるだけでなく、ピーク時にレンタルでストレージを使用し、ピークを過ぎた場合、簡単にスケールダウンもできるため、年間を通した管理コストを大幅に低減できる」
 会場では、4K・8K対応の映像編集向け大容量データワークフローエンジンをデモする。製品デモは、予約が必要。

【出展者概要】エムアイシー・アソシエーツ(株)
■本社住所
東京都中央区東日本橋3-12-12 櫻正宗東日本橋ビル8階
■URL
http://www.micassoc.co.jp
■ホール / 小間番号
映像制作/放送関連機材部門 /ホール8 /8203

Tiger FANの構成例。中央のMDC(メタデータ・コントローラー)により複数マシン上での同一データ共有状況を管理する

Tiger FANの構成例。中央のMDC(メタデータ・コントローラー)により複数マシン上での同一データ共有状況を管理する

#interbee2019

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