【NEWS】パナソニック「VARICAM LT」3月発売 4K対応で本体2.7kgと小型軽量を実現 4Kスーパー35mmMOSセンサー搭載
2016.3.11 UP
パナソニックAVCネットワークス社イメージングネットワーク事業部の宮城邦彦BU長
VARICAM35と同じ4Kスーパー35ミリ MOSセンサーを搭載し2.7kgを実現した「VARICAM LT」
パナソニックは、VARICAM35と同じ4Kスーパー35mm MOSセンサーを搭載し、カメラ本体が2.7kgと小型軽量化を実現したカメラ「VARICAM LT」を3月から発売した。価格は250万円。
記録コーデックは、4K/UHD、2K/HDのAVC-Intraに加え、AVC-Intra LT、2K-LT、Apple ProResをサポート。RAW出力にも対応する予定。デュアルコーデック記録によるメイン/プロキシファイルの同時記録や、イン・カメラ・カラー・グレーディングなどワークフローに柔軟に対応する。
重量はカメラ本来のみで2.7キログラム以下。小型軽量、かつ堅ろうな一体型の筐体に搭載することで、ショルダースタイル、ジンバルやドローン搭載など自由な撮影スタイルを可能にする。
EFレンズマウントを標準装備し、オプションでPLマウントにも対応する。
■スーパー35mm MOSセンサーを搭載
米国HPA優秀技術賞を受賞したスーパー35mm MOSセンサーは、14+ストップの広い階調を実現し、ダイナミックレンジの広い"V-Log"ガンマを搭載している。 従来のVARICAMで定評ある“F-REC”からダイナミックレンジをさらに拡張。14+ストップのダイナミックレンジを収録でき、より自由度の高いグレーディングが可能。
画素ごとに感度を切り替えるデュアルネイティブISO(800/5000)を搭載している。これは、それぞれのISO用に独立した回路を持ち、低ISOの使用時でも、ゲインアップに応じて、高ISOの回路に切り替えることで、ゲインアップ時に発生するノイズを低減し、高ISO時でもクリアな画像を得られるようにしたもの。これにより、ISO5000設定時でもISO800とほぼ同等のダイナミックレンジを実現している。夜景などの低照度時の撮影や屋内撮影時の照明低減にも効果を発揮する。
■「ハイクオリティーとコンパクト化を高い次元で両立」
2月に米ハリウッドのDGAシアターで「VARICAM LT」の新製品発表イベントを開催した。発表会の席上、パナソニックのプロビデオ担当シニアプロダクトマネージャーのスティーブ・クーパーマン氏はLTの設計について「ハイクオリティーとコンパクト化を高い次元で両立したことが特徴」と話す。
パナソニックAVCネットワークス社イメージングネットワーク事業部プロAVシステムBU(ビジネスユニット)の宮城邦彦BU長は「VARICAM35とその下のモデルを開発する計画は最初からあった」という。「まずプロダクションに適したハイエンドのVARICAM35から市場投入することで、パナソニックの市場への本気度を理解してもらう。それから同じ性能のセンサーを使い、幅広い層の方々に使ってもらえるモデルとしてVARICAM LTを発表した。クリエイターのコンテンツ制作の可能性を広げられれば」とコメントした。
製品名のLTは「軽い」という意味の「ライト(LIGHT)」から2文字を取った。ユーザーの意見を十分に取り入れて開発したという。
発表イベントに出席したハリウッドのユーザーからは「機能、サイズともとても魅力的」という声が聞かれた。
同製品は、4月に米ラスベガスで開催される「2016 NAB Show」のパナソニックブースで展示する予定。
パナソニックAVCネットワークス社イメージングネットワーク事業部の宮城邦彦BU長
VARICAM35と同じ4Kスーパー35ミリ MOSセンサーを搭載し2.7kgを実現した「VARICAM LT」