【After NAB 2014】RAID 米FREEFLYのスタビライザー「MoVI」の新製品や専用リモコンを紹介

　米FREEFLY SYSTEMSの製品を取り扱うRAIDのAfter NAB会場ブースには、スタビライザーシステム「MoVI」シリーズの新製品が展示された。NABで発表した3つの製品で、After NABでは実際に試用できるような展示を行い、来場者が感触を確かめていた。

■最新製品　MoVI M15の実機を展示デモ
　スタビライザーの「MoVI」シリーズには、これまで汎用的な「MoVI M10」と、小型化した「MoVI M5」があった。NABでは、MoVI M10よりも大きな機材を装着できるスタビライザーとして、MoVI M15 を発表、After NABではブースの最前列に展示した。MoVI M15は6.9kgまでの機材を装着して、ブレや揺れのない安定した映像を撮影できるスタビライザー機能を提供する。

■リング状の新たなグリップ「MoVI Ring」も展示
　MoVI M5 、MoVI M10で利用する新しい形状のグリップも展示した。「MoVI Ring」と呼ぶグリップで、従来のT字型の形状と異なり、グリップ部分がリング状をしている。リング状にすることで、手がホールドできる部分が増えるために安定して持てるほか、ハイアングルやローアングルでの撮影もしやすくなる。撮影時の持ちやすさだけでなく、「カメラを他人に手渡しするときも、T字型のグリップよりも確実にホールドできるため、落下などのリスクを減らせる」（RAID Supervisor 板倉正幸氏）と運用上のメリットもアピールした。

■4K撮影の細かいブレの不安を解消
　多くの来場者が、実際にMoVI M15 と、MoVI Ringに装着したMoVI M5に取り付けたカメラを操作し、モニターに映し出される画像を見ながら、映像の安定性を確認していた。板倉氏は、「4Kの撮影が中心になってきたことで、細かいブレなどが気になるケースが増えており、スタビライザーの効果が改めて評価されている」と現状を分析する。

■ツーマンオペレーションに適したジョイスティック型リモートコントローラー
　もう1つ、NABで発表し、今回国内でお披露目したのが、専用のリモートタイプのコントローラー「MoVI Controller」。これまで、MoVIシステムが提供していたリモートコントローラーは汎用的な2チャンネルのスティック型プロポを使ったものだった。MoVI Controllerは、1本のスティックを360度自在に倒して制御できるジョイスティックを採用し、カメラオペレーションを容易にしたことが最大の特徴。「2チャンネルのスティックよりも熟練が不要なジョイスティックの採用で、ツーマンオペレーションでの適用範囲を広げたい」（板倉氏）と説明する。いずれの製品も、国内では今後の出荷を予定している。