【Inter BEE 2014】プロジェクションマッピング協会 インタービーでマッピング作品を初公開 プロジェクションマッピングの普及・啓蒙でInter BEEに出展「人気の高さを実感」
2015.1.16 UP
メディアーツ逗子2014のマッピング入賞作品をデモ上映
PMAJブース。右から上村、本藤の各氏。
一般財団法人プロジェクションマッピング協会(PMAJ)は、Inter BEE 2014に初出展し、プロジェクションマッピング作品を初公開した。
同協会の石多未知行(いした みちゆき)代表理事はプロジェクションマッピングについて、次のように話す。
「実物(リアル)と映像(バーチャル)をシンクロさせる映像手法で、映像やコンピュータグラフィックス(CG)等をスクリーンのような平面に単純投映するのではなく、建築や家具などの立体物、または凹凸のある面にプロジェクター等で投映する。その際、映像等の素材にはスクリーンとなる対象と同じ立体情報や表面情報を持たせ、投射の際にぴたりと重なり合うようにさせる。すると、その映像の動きや変化で、対象物が動いたり、変形したり、または自ら光を放つ様に感じさせる幻想的で、錯視的な映像表現でもある」(石多氏)
■震災復興にも貢献
石多氏は、クラブなどのVJ(ビデオジョッキー)出身のクリエーターであり空間演出家である。石多氏は東日本大震災の復興支援にも力を入れており2012年の3月23日には震災の影響で3月末に統合廃校となり139年の歴史に幕を閉じた宮城県東松島市立浜市小学校の校舎を使っての屋外マッピングを実施するなどの活動を行っている。
石多氏は「ボランティアに近い活動だが、被災地の子供たちに夢と希望とを与える大切な仕事、マッピングの意義はこのような地道な活動にもある。マッピングによる被災地支援はライフワークとして続けていきたい」という。さらに石多氏は東京・秋葉原のデジタルハリウッドなどで開催されるPM関連の講演会やワークショップなどにも積極的に講師として参加しており、若手クリエーターの育成を行うとともにマッピング市場の裾野の拡大に尽力している。
■メディアーツ逗子2014の入賞作品をデモ上映
PMAJは今回、マッピングの普及・啓蒙を目的として、今年初めてInter BEEにブースを構えた。石多代表理事は「放送業界でもマッピングを番組内に取り入れたり、放送局が関連するマッピングイベントも多くなってきている。インタービーでは、2010年から当協会が中心になって毎年行っている神奈川逗子市のプロジェクションマッピングフェスティバル・メディアーツ逗子2014で披露したマッピング作品をデモ上映した。このマッピングコンテスト入賞作品の事例をメディアーツズ逗子での投影対象建物となった逗子小学校のミニチュアオブジェに実際にマッピング作品を投影してデモを行った」と話す。
PMAJブースで説明を行っていた写真家の本藤太郎氏は「会場内では唯一、実際にマッピングを行っていたのはこのブースだけということもあり連日盛況だった」という。同じく説明員をつとめていた映像作家の上村優依氏は「改めてマッピング人気の高さが実感させられた。多くの人が関心を寄せていた」と語っていた。
(※2014年11月19日〜21日、幕張メッセで開催したInter BEE 2014の出展内容のレポートです)
メディアーツ逗子2014のマッピング入賞作品をデモ上映
PMAJブース。右から上村、本藤の各氏。