【NEWS】キヤノン CENEMA EOS SYSTEM最上位機「EOS C700／C700 GSPL」　EF・PLの両マウントタイプ対応　Pro Res出力 4K/120fpsのRAW収録も可能に

　キヤノンは9月2日、CINEMA EOS SYSTEMの最上位機「EOS C700」「EOS C700 GSPL」を発表した。
　両新製品は、CINEMA EOS SYSTEMの最上位機としてデザインを一新し、ユーザーが撮影現場に応じて自由にカスタマイズできるモジュールデザインを採用。メインボディはマグネシウム製で約7.9ポンド（約3.5kg）と軽量化を図っている。映画やドラマ、ドキュメンタリーの撮影など、幅広い用途を想定している。

■EFマウント、PLマウントの2機種用意
　「EOS C700」は、EFマウント／ローリングシャッターを採用。CMOSセンサーの画素読み出しの構造上発生するローリングシャッターのゆがみを、高速な画素読み出し回路により低減し、ゆがみを抑えた映像を撮影できる。
　「EOS C700 GSPL」は、 PLマウント／グローバルシャッターを採用。全画素を同時に露光するグローバルシャッター方式により、高速で動く被写体でもゆがみなく撮影可能。
　両機種とも修理受付窓口で有償によりマウントへの交換に対応する。

■35mm相当の大判CMOSセンサー搭載 Pro Resにも対応
　スーパー35mm相当の大判CMOSセンサーや、高い演算処理能力を持つ映像処理プラットフォームを3基搭載した「トリプルDIGICDV5」などにより、広いダイナミックレンジを持つ4K／60Pの映像を本体内記録する。
　記録フォーマットは従来のXF-AVCに加え、Apple Pro Resにも対応。また、Codex社製のレコーダー「CDX-36150」を装着することで、最大4K／120fpsのRAW記録が可能。来年3月下旬に提供予定のファームウェアにより、RAW記録にも対応する予定（EOS C700は4.5K、EOS C700 GSPLは4.2K）。

■Canon Log3を搭載
　キヤノン独自のLogガンマ「Canon Log3」、「Canon Log2」、「Canon Log」を搭載し、HDR映像制作に必要な最大15ストップの広いダイナミックレンジを持つ。キヤノンの業務用4Kディスプレイ「DP-V1710／2420／2410／3010」を用いることで、撮影現場で「SMPTE ST2084」規格の映像を確認できる。
　「CanonLog3」は、ハイビジョン映像の標準色域規格である「ITU-RBT.709」に近い特性を持つ。「CanonLog」の長所を引き継ぎながら、1600％の広いダイナミックレンジを実現している。

■アナモフィックレンズに対応　
　別売りのフルHD有機EL電子ビューファインダー「EVF-V70」により、「SMPTE ST2084」規格に近い映像でHDR撮影をサポートできる。
　アナモフィックレンズに対応しており、「EVF-V70」や、MON.端子からの出力時には2.39：1の映画特有のアスペクト比で映像を確認できる。また、フルHD／最大240fps（クロップ撮影）のハイフレームレート記録も可能。
　撮影時に記録範囲の周囲も表示し、最適な画角での撮影をサポートする「サラウンディングエリア映像出力」機能を搭載している。

■肩担ぎ用ユニットなど別売りユニットも提供
　アクセサリーとして、上記の「EVF-V70」のほか、本体に取り付け可能なリモートオペレーションユニット「OU-700」、肩担ぎ用のショルダーサポートユニット「SU-15」、EFレンズ装着時でも放送用レンズと同様にフォーカス等の操作性を実現するグリップユニット「SG-1」放送用途に広く使われているB4マウントの放送用レンズ※を装着可能にするマウントアダプター「MO-4E／MO-4P」（EOS C700用はMO-4Ｅ、EOS C700 GSPL用は、MO-4P）などが別売りで用意されている。

■業務用4Kビデオカメラ「XC15」、4Kディスプレイなども発表
　なお、キヤノンは同日、小型・軽量の業務用4Kビデオカメラ「XC15」（9月下旬発売）と、HDR設定を搭載した4Kディスプレイ「DP-V2420」（24型、11月上旬発売）、「DP-V1710」（17型、2月下旬発売）を発表している。

※CANON USAが公開したEOS C700のプロモーションビデオ
https://www.youtube.com/watch?time_continue=2&v=6nhrG48Y86Y