【INTER BEE CONNECTED2018】「進化するテレビ視聴ログデータ最前線」セッション打合せレポート〜テレビの価値を最大化するために〜

2018.10.29 UP

ソニーマーケティング佐保氏(左)とHAROiD田中氏(右)

ソニーマーケティング佐保氏(左)とHAROiD田中氏(右)

テレビ朝日松瀬氏

テレビ朝日松瀬氏

INTER BEE CONNECTEDでは14日から16日までホール7特設ステージにて、連日様々なセッションが展開される。その中でも今年初めて視聴ログを題材にしたパネルディスカッションが行われるのは特筆すべきだろう。ほんの数年前まではテレビ視聴ログについて表立った議論はされてこなかったが、ここ数年は放送局自身が目を向けるべきテーマとして急速に注目が高まってきた。先日、セッションの登壇者が集まっての打合せがあったので、レポートしたい。
(コピーライター/メディアコンサルタント 境 治)

■視聴ログについて初めての公の議論?
このセッションでは、視聴ログを自身で収集し利活用している事業社から登壇者が招かれている。テレビ朝日営業局メディアマーケティング部総括担当部長・松瀬俊一郎氏、HAROiD取締役副社長・田中謙一郎氏、ソニーマーケティング ネットワークサービス部ビジネスプランニングマネジャー・佐保学氏の三名がパネリストとして議論する。モデレーターは電通ラジオテレビ局局長補・須賀久彌氏だ。

これまで公の場で議論されてこなかった視聴ログという題材。打合せでも、聴講者にまず言葉の定義などの共有が必要だろうとの意見が出た。視聴ログという言葉そのものの定義もだが、「全数・実数」「オプトイン・アウト」なども放送業界では新しい用語かもしれない。この分野に詳しくない人にもわかるような進め方を心がけようと話し合われた。

■テレビ全体の価値を最大化する議論を
新しい分野だけに、各社で意欲的に取り組みが進んでいるようだ。松瀬氏は民放キー局5社による視聴ログへの取り組みに参加しており、民放全体を盛り上げていきたいと語る。「シェア争いはあるにせよ、テレビ局にアドバタイザーが落としてくれる広告費全体を増やすことを考えるべき。視聴ログの研究と利活用はその糸口になると思います」と思いを話してくれた。

HAROiDでは数年間かけて独自のユーザーIDにひもづく視聴データを集めてきた。同社はこの分野で最も進んだ取り組みをしていると言えるだろう。「パンドラの箱は既に開いています。テレビ視聴者がスマホで何をしているかも明らかにすれば、テレビの価値を最大化できます」という田中氏の考え方は明解だ。

須賀氏は「広告主の視聴データへの要望も高まっています。また、ローカル局が先行して取り組んだ事例もあり、キー局だけでなく、いずれ業界全体で取組むべきテーマになっていく。ここでの議論を皮切りに業界全体で前向きに取組む空気ができればと思います」と、モデレーターとしての意欲を口にした。まさにようやく動きはじめた視聴ログの議論。その基本から最前線まで、学びとれるセッションになりそうだ。興味のある方はこの機に、参加してもらうといいだろう。聴講予約は、下記関連URLから申し込める。

ソニーマーケティング佐保氏(左)とHAROiD田中氏(右)

ソニーマーケティング佐保氏(左)とHAROiD田中氏(右)

テレビ朝日松瀬氏

テレビ朝日松瀬氏

#interbee2019

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