【NEWS】エプソン販売　オフィスエントランスの360度空間演出にBlackmagic製品採用 29台のプロジェクターを4K12Gで多重投影

　Blackmagic Designは10月17日、同社のATEM 2 M/E Broadcast Studio 4K、Teranex Mini、 Mini Converterが、JR新宿ミライナタワー内のセイコーエプソン株式会社本店およびエプソン販売株式会社本社のオフィスエントランスの360度の映像による空間演出実現に採用されたと発表した。

■29台のプロジェクターで世界のエプソンキャラクターを投影
　エプソン販売は、国内におけるエプソンブランド商品の販売会社。今回導入を行った販売推進本部 VP MD部は、エプソン製プロジェクターの商品企画を行っている。最新のプロジェクターによる空間演出を体験する場所として、エレベーターホールおよびショールームに360度プロジェクションマッピングとセンサーによるインタラクティブな装置を常設。世界各国のエプソンオリジナルキャラクターを29台のプロジェクターを使用して投影し、”世界に通じるエプソン”を表現しているという。

■4K12Gでシステム構築4つのクロマキーレイヤーを多重
　システムは、4K12Gがベースとなっており、Blackmagic Designワークフローと29台のエプソンのプロジェクターを使用している。エプソン販売 販売推進本部VPMD部部長、蟹澤啓明氏は、Blackmagic Design製品を採用したねらいについて次のように話す。
　「今回のような小スペースでのプロジェクションマッピングには、解像度が高く、綺麗な映像を実現する必要がありました。お客様が数センチの距離まで近づいて見ることができる空間のため、映像のクオリティや色の再現性、再生するコンテンツにはこだわりがありました」（蟹澤氏）
　「映像システムとしては、インタラクティブをクロマキーで抜いて、レイヤーを重ねていく方向に決定していました。4Kのクロマキー抜きが可能な機材を探している中で、ATEM 2 M/E Broadcast Studio 4Kに辿りつきました。ATEM 2 M/E Broadcast Studio 4Kは、値段だけでなく、機能面でも、今回のプロジェクトに最適な製品でした。1台で4Kのバックグラウンドに対して4つの4Kクロマキーレイヤーを重ねることができたり、クロマキー抜きの色もこちらの指定の色に深く調整できたりと、必要な機能が揃っていました。映像コンテンツに沢山のレイヤーを持たせることで、立体感や再現性を工夫しています。このようなコンテンツの再生にATEM 2 M/E Broadcast Studio 4Kはぴったりなものでした」（同）


■機材の安定性を評価
　システムには、Teranex Mini HDMI to SDI 12Gが19台、Micro Converter SDI to HDMIが29台使用された。サイネージプレイヤーより4K HDMI出力をTeranex Mini HDMI to SDI 12Gで12G-SDIへ変換し、ATEM 2M/E Broadcast Studio 4Kで映像をクロマキーにて4レイヤー分を合成している。12G-SDIのアウトをTeranex Mini 12G-SDI to Quad SDIを使用し3G-SDI x 4へ分割、さらにMicro Converter SDI to HDMIで変換後、同社のLANケーブルで最大100mの映像転送が可能な機器へ入力をして各プロジェクターへ送出している。

　蟹澤氏は「長時間にわたり再生をしているので機材に負荷がかかると思うのですが、ブラックマジックデザインの製品は一度も不具合などのトラブルもなく運用できています。エレベーターホールやショールームは、お客様をお迎えするエプソンの顔となる大切な場所です。お客様も多くいらっしゃる中で、不具合などが万が一発 生した場合には、ブランドイメージを低下させることに直結してしまいますが、安定した運用ができている ブラックマジックデザインの製品は非常に信頼がおけます」と話す。