【プロダクション】東京サウンド・プロダクション 新拠点「EXビデオセンター」開設 4K60p、ファイルベース制作に対応 4K制作対応編集室にMISTIKAを初導入

2014.3.5 UP

EDIT303

EDIT303

プリMA室

プリMA室

東京サウンド・プロダクション 三上信一社長

東京サウンド・プロダクション 三上信一社長

東京サウンド・プロダクション EX Video Centerのスタッフ

東京サウンド・プロダクション EX Video Centerのスタッフ

 東京サウンド・プロダクション(東京都港区)は、KOTOBUKI Video Center、Sophia Video Centerに続く3つ目の拠点として、編集・MAスタジオ「EX Video Center」を六本木のEXタワープラスビルに開設した。4K60p対応を含む編集室3室とMA2室を設備。リニア編集の利便性を生かしながら、サーバを核としたファイルベースワークフローに組み込んだ。
(映像新聞 吉野和美)

■ 4K制作対応編集室に「MISTIKA」を導入
 編集室は「EDIT303」「EDIT304」「EDIT305」の3室。
 4K制作が可能な編集室「EDIT305」は、SGO社製のノンリニアフィニッシングシステム「MISTIKA」(ミスティカ)を業界で初めて導入した。テロップ装置はAvid「PostDeko」とビデオトロン「ST-V5」を工程により使い分ける。運用はエディターの小枝繁之氏。
 同室について、スタジオ構築の責任者である高橋聖氏は「プロジェクトが開始した2年前にはPCレベルでの対応を考えていたが、(4K素材が増え)専用機を選択した」と説明する。ソニーの4Kカメラ「PMW-F55」を導入している撮影部と歩調を合わせる意味もあるという。KOTOBUKI Video Centerには近く、Quantel「Pablo Rio」を入れる。

■迅速さを重視しリニア装置を導入
 「EDIT303」と「EDIT304」は、テロップ入れの迅速さなど現行のワークフローで欠かせない点を重視し、リニア装置とした。システムはソニーのスイッチャー「MVS-7000X」(DVE4ch)が中心で、キャラクタージェネレーターはAVID「AMG DEKO」。
 ファイルベース化にも対応するため、さくら映機「Prunus Universal Player」と、ソニーのXDCAMステーション「XDS-PD2000」を導入した。
 XDCAMはCIFSでネットワークに接続。ゲートウェイサーバーを介してAVIDのサーバー「ISIS5500」と素材共有する。ブラックマジックデザインのルーティングスイッチャー「Video Hub」も導入した。

■サラウンド仕様のMA室「301」 AVID|S5 Fusionを装備
 MA室はサラウンド仕様の「301」と、ステレオの「302」計2室。打ち合わせのできる前室を各部屋に設け、顧客の環境を充実させた。コンソールは複数のDAWを制御できるAvid「S5 Fusion」をともに選択した。DAWはFairlight「Xynergi」(シナジー)、Avid「ProTools」。
 アナウンスブースは机2台をゆとりを持って収容できる広さを確保。近年増えているオフチューブの実況解説や小規模アニメーションの収録に対応する。
 MA室および、素材上げや仕込みなど事前作業に使う「Pre MA」室もISIS5500に接続し、編集・MA各部屋と素材共有する。番組尺の長時間化に対応するため、ISISを核に、並行して整音作業をしたり、編集素材を上げ直すことなくMAに反映させるなどが可能だ。

■ネットワークを駆使し、多拠点でのデータの受け渡しに対応
 編集・MA各機器とISISの連携は、KOTOBUKIビルでの実績を反映させた。サーバー同士もVPN接続し、音効データの受け渡しなど多拠点をカバーする。
ネットワークは、顧客との音素材やテロップデータの受け渡しにも活用する。顧客ごとに設定された共有ポイントに投げれば、編集やMAに即時に反映させることができ、遠隔地の顧客とのやりとりやタイムラグの解消に使える。

■撮影・編集・MAのファイルベース化で利便性を向上
 ビデオセンター副部長でネットワーク管理担当の濱田豊氏は「撮影やMAは既にファイルベースが当たり前となっている。リニア編集を仮想ファイル化することで、サーバを核とした一貫したファイルベースワークフローができる。今後ファイル納品が本格化してもワークフローを大きく変えずに対応できるのでは」と話している。
 システムは共信コミュニケーションズ、MA室の音響設計は日東紡音響エンジニアリング。
 田中芳彦ビデオセンター長は「若手を中心に現場の使いやすさを目指した」と説明。三上信一社長は「放送局のニーズも同時に意識している。顧客に気持ちよく使ってもらい、他拠点と合わせてテレビ業界に貢献したい」と話している。

EDIT303

EDIT303

プリMA室

プリMA室

東京サウンド・プロダクション 三上信一社長

東京サウンド・プロダクション 三上信一社長

東京サウンド・プロダクション EX Video Centerのスタッフ

東京サウンド・プロダクション EX Video Centerのスタッフ

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