【NEWS】ロシアン・サーフィンチャンピオンシップ 欧州放送局で採用されている3D規格を改良した裸眼3D対応・3D/2Dハイブリッドフォーマットでインターネットライブ中継

2012.11.30 UP

サーフィン大会のポスター
ライブ・ストリーミングの画面

ライブ・ストリーミングの画面

「3D Tile」のしくみ。放送事業者向けのシステム案

「3D Tile」のしくみ。放送事業者向けのシステム案

「3DZ Tile」のしくみ

「3DZ Tile」のしくみ

■サメの大発生でロシアのサーフィン大会がベトナムに移動
 ロシア初の長編ドキュメンタリー「On The Wave」(ロシア・2011年秋公開、http://www.onthewave.ru/)でも分かるように、ロシアでは、サーフィンが人気スポーツとなっている。国内にもサーフィンスポットがあり、プロサーファーも存在する。そうした関心の高さもあり、ロシアが主体となったサーフィンの国際大会が開催されている。
 ロシアン・サーフィンチャンピオンシップ2012は、11月26日から4日間、ベトナムのVung Tau Beach Clubを拠点に開催されている。これは、もともとの会場であったロシアのウラジオストックの海岸において、サメが大量発生したことにより、8月の開催を中止し、日程を11月に、会場をベトナムに変更したもの。

■大会の模様を2D・3D、裸眼3D対応で無料公開
 大会の模様は、Elecard傘下でIPTVの事業会社、米telebreezeが提供している専用サイトから無料で視聴できる。 
 映像は、Elecardが用意した業務用3Dカメラで収録したものをライブエンコーディングし、3Dと2Dのハイブリッドフォーマットでインターネット中継されている。www.telebreeze.com/live 
 3Dフォーマットには「3DZ Tile」を採用している。これは、今回の大会スポンサーであるイタリアのSisvel TechnologyとロシアのTriaxes Visionが共同で開発した技術だ。2D/3D TVと、裸眼3DTVに対応する。Sisvelが3年前に開発した「3D Tile」に、Triaxesの深度情報「Depth Gate」を追加したもの。9月に開催されたIBCでも公開されている。 

■欧州の ハイブリッド(2D/3D)放送で採用されている「3D Tile」を改良
 「3D Tile」は、すでに欧州の衛星配信会社であるSESをはじめ、放送事業者のTurin、TuscanyやQuartaRete TVが採用し、HD(2D)/3Dコンパチブル番組を放送している。
 1フレームに、2つの720p(1280×720)フレームの信号を配置する方式。水平解像度は、サイド‐バイ‐サイド形式(960ライン)より33%ほど上げた1280ライン(1280x1470p50)となっており、水平および垂直方向のどちらにも圧縮せずに済むように、画素信号を分割してタイル(Tile)状にしている。
 今回、裸眼3D映像で利用する深度情報として追加した「Depth Gate」は、「3D Tile」の不使用領域(360×640)に記録している。 
 「3DZ Tile」はHDMI1.4 3DおよびHDMI 1.4 2D+Depthに対応する。単一の映像素材から、2D・3Dおよび裸眼3D TV用のMPEG2/MPEG4のエンコードが可能。MPEG4フォーマットには、“Cropping Rectangle”(長方形のクロップピング)というメタデータ情報を持っており、視聴ディスプレイモデル(2D/ 3D TV/裸眼3D TV)を認識できるという。
(ザッカメッカ 山下香欧)

ライブ・ストリーミングの画面

ライブ・ストリーミングの画面

「3D Tile」のしくみ。放送事業者向けのシステム案

「3D Tile」のしくみ。放送事業者向けのシステム案

「3DZ Tile」のしくみ

「3DZ Tile」のしくみ

#interbee2019

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