【Pre Inter BEE 2013】PFU 非圧縮映像IP伝送装置による4K非圧縮双方向デモを実施

2013.9.26 UP

非圧縮映像IP伝送装置「QoolTornado QG70」

非圧縮映像IP伝送装置「QoolTornado QG70」

PFUブースで予定している4K60Pのマルチキャスト・双方向デモ

PFUブースで予定している4K60Pのマルチキャスト・双方向デモ

アストロデザインの協力によりPFUブースで予定している4K60i(30P)による撮影〜プロダクションワークフローのデモ

アストロデザインの協力によりPFUブースで予定している4K60i(30P)による撮影〜プロダクションワークフローのデモ

「非圧縮なので、即応性を生かした臨場感のあるやりとりが可能」と話すPFUの田中氏

「非圧縮なので、即応性を生かした臨場感のあるやりとりが可能」と話すPFUの田中氏

 PFU(映像・放送関連機材部門 / ホール8 / 8225)は、11月13-15日に千葉・幕張メッセで開催されるInter BEE 2013の自社ブースで、同社が開発した非圧縮映像IP伝送装置「QoolTornado QG70」(上写真)を出展する。ブースでは、4K60P撮影の映像を複数拠点で実施した映像によるマルチキャスト・双方向のデモと、撮影拠点から編集室への4K非圧縮映像伝送と、アーカイブ後のノンリニア編集までのワークフローのデモを紹介する。

■4K非圧縮の双方向リアルタイム送受信が可能
 「QoolTornado QG70」(以下、QG70)は、3G/HD-SDIの入出力をそれぞれ4ch(3G-SDIは同時に2chまで)装備しており、1台で送受信に対応する。非圧縮のため、圧縮の為の符号化の処理がない。これにより、より高速のやりとりが可能になる。送信側、受信側に1台ずつ設置することで、4chのHDデータのやりとりがリアルタイムに実現可能だ。符号化装置の必要が無いので、エンコーダー・デコーダーの2台を常にそろえなければならないのと比べるとシンプルな構成で双方向の映像伝送が可能だ。

■素材伝送、デジタルサイネージ、パブリックビューイングなど多様な利用法
 利用方法としては、系列の局間や、遠隔地のスタジオ、フィールドなどとの間での高精細映像のやりとりなどといった制作現場の中継や素材伝送のほか、複数拠点に設置することで非圧縮のマルチキャストも可能だ。
 HD-SDIの出力を4ch使用することで、4Kの送信も可能。今年2月には、独立行政法人情報通信研究機構(NICT)主催の実証実験に参加。QG70に、高速IPネットワークを接続して「さっぽろ雪祭り」の会場からの映像を、非圧縮4K60P、双方向リアルタイムに伝送する実証実験を成功させている。

■拡張性のあるQG70 将来的には8Kへの対応も可能
 QG70の外形寸法は、200mm×328mm×123mm、重さ約5kgと、片手で持ち運べるコンパクトな筐体。前面にはLCDパネルがあり、プレビューボタンで送受信の映像選択・プレビューができる。複数のストリーム映像の同時伝送が可能。すべてのHD信号には、アンシラリーデータ(ANC)を含んで伝送している。
 PFU 放送映像ビジネス部 営業技術 担当部長の田中篤史氏は、QG70の用途について次のように話す。
 「QG70は、利用場所を絞っていません。入出力はベースバンドなので、HD1.5GbpsのHD-SDIから3G-SDIまで対応したインタフェースを持っています。また、1台で入力4ch、出力4chあるので、つなぎ方次第でいろいろな使用方法が考えられます。現状ではネットワーク接続が、10Gbps Ethernetのため、4K 60Pを双方向で伝送する場合には、拠点に2台設置して、20Gbpsのネットワークを使う必要があります」
 「しかし、非圧縮なので、送信・受信で圧縮のための符号化に関連する遅延が無いため、中継映像などは、より即応性を生かした臨場感のあるやりとりが可能です。さらに、より多くのQG70を連結することにより、将来的には8Kへの拡張なども対応できる設計になっています」
 「どこでも使える可能性がある製品なので、一カ所に決めてしまわず、放送局だけでなく、映像を使うところ全般に提案していきたいですね。1拠点だけでなく、離れたところにも同時に映像を表示できる。複数拠点のパブリックビューイングも可能です」
 「回線さえ確保できれば、画質の劣化がまったくない。圧縮のためのエンコード/デコードの時間がないので、リアルタイム性に優れています。双方向でのやり取りだと、行って来いの遅延が倍になるので、圧縮の遅れが大きな違和感を生み出します。非圧縮は双方向ライブで大きな威力を発揮すると思います」

■ライブ双方向と報道を想定し、非圧縮の効率性をアピール
 今後の開発方向として、田中氏は「4K 60P」に照準を当て「1台で4K60Pのやりとりができるものを計画中」という。
 ブースでは、「4K60Pのマルチキャスト・双方向」と、「4K60i(30P)による撮影-プロダクションワークフロー」をデモする予定だ。「前者は、拠点間での双方向4K60P映像伝送による中継を想定。後者は、現場からの映像を報道センターなどで編集処理をするシーンを想定している。いずれも非圧縮4Kでのやりとりがどれだけ効率的かを見ていただきたい」(田中氏)

(注)ブロック図はPFUの出展予定に基づいて編集部が作成したきわめて簡易的な図ですので、変更の可能性があります。


【株式会社 PFU】
本社住所:〒212-8563 神奈川県川崎市幸区堀川町580番地 ソリッドスクエア東館
URL:http://www.pfu.fujitsu.com
Inter BEE 2013 ブース:映像・放送関連機材部門 / ホール8 / 8225

 「Pre Inter BEE 2013」は、11月13日から15日まで、幕張メッセで開催するInter BEE 2013の事前情報です。

非圧縮映像IP伝送装置「QoolTornado QG70」

非圧縮映像IP伝送装置「QoolTornado QG70」

PFUブースで予定している4K60Pのマルチキャスト・双方向デモ

PFUブースで予定している4K60Pのマルチキャスト・双方向デモ

アストロデザインの協力によりPFUブースで予定している4K60i(30P)による撮影〜プロダクションワークフローのデモ

アストロデザインの協力によりPFUブースで予定している4K60i(30P)による撮影〜プロダクションワークフローのデモ

「非圧縮なので、即応性を生かした臨場感のあるやりとりが可能」と話すPFUの田中氏

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#interbee2019

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