【NEWS】総務省 次世代衛星放送テストベッド事業の委託先候補にNexTV-Fを選定
2013.6.17 UP
NexTV-Fの提案
総務省は6月5日、『平成24年度「次世代衛星放送テストベッド事業」に係る提案』の委託先候補として「一般社団法人次世代放送推進フォーラム」(NexTV-F)を選定したと発表した。
「次世代衛星放送テストベッド事業」の公募を、3月26日から5月15日まで実施し、その結果、2件の提案から評価会の評価結果を踏まえ、委託先候補を決定した。評価会は、東京理科大学の伊丹誠教授を含め3名で構成された。
事業のねらいは、放送システムを早急に確立し、4K/8K等の放送サービスの早期実現を図るとともに、我が国の放送関連産業の国際競争力の向上を目指すことにある。今回はその事業の一環として、4K/8Kなどの放送システムに必要な技術の検証等の実証業務を委託する。予算は30.5億円。
NexTV-Fは、5月2日に一般社団法人として発足。NHK、スカパーJSAT、NTT、ソニーの4社が発起人となり、在京テレビ局のほか、商社やメーカー、広告代理店など計21社で形成されている。国と連携し、次世代テレビの段階的な普及と、新しいアプリケーションの開発の促進に取り組む。会長には、トヨタ自動車の渡辺捷昭相談役(経団連副会長)が就任。理事長には東京大学大学院の須藤修教授、副理事長には、NHKの松本正之会長と、ソニーの平井一夫社長がそれぞれ就任した。
政府側は、放送サービスの高度化に関する検討会を昨年11月から3回実施している。4K/8K放送の実現に向けて具体的な取り組みを記したロードマップの策定を進めている。総務省の計画では、2014年のワールドカップに向け、CSの124から128チャンネルの間で4Kの試験放送を開始。2016年に8Kの実用化試験放送、2020年に本放送を実施するとしている。
4K実験放送にあたる2014年のスケジュールは以下のとおり。(5月31日検討会時の配布資料より)
2014年-ブラジル(リオデジャネイロ)・ワールドカップの開催年
〔可能な限り早期に、関心を持つ視聴者が4Kを体験できる環境を整備〕
<衛星>
・124/128度CSを活用。STB等を通じ、希望する視聴者が、自宅や量販店等で視聴可能な環境整備を目指す。
<ケーブル>
・ケーブル網での放送については、今後の放送関連技術の策定や衛星による試行的放送の準備状況をにらみながら、同時期に開始できるように準備を進める。
<IPTV>
・VODサービスを2014年早々に試行的に開始。
・IP放送サービスについては、今後の放送関連技術の策定や衛星による試行的放送の準備状況をにらみながら、同時期に開始できるように準備を進める。
NexTV-Fの提案