【NEWS】ParrotとQuicklink ドローンでHD衛星中継デモ パリ国際航空ショーで有効性をアピール

2015.7.8 UP

BIGANを用いた衛星伝送のフロー図

BIGANを用いた衛星伝送のフロー図

AirShowにおけるParrot社のブース。ブースのテーブルに下がっている(赤丸内)のが、Quicklink Midi Backpack

AirShowにおけるParrot社のブース。ブースのテーブルに下がっている(赤丸内)のが、Quicklink Midi Backpack

Parrot社のドローン、Bebop Drone

Parrot社のドローン、Bebop Drone

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 6月15日から7日間、ル・ブルジェ空港で開催された第51回パリ国際航空ショーにおいて、Parrot社は同社ドローンからの空撮映像をHDクオリティでライブ伝送するデモンストレーションを行った。Parrot社はプロ向けのUAV(無人航空機、Unmanned aerial vehicle)やドローンの開発企業。
 ライブ伝送にはインマルサットのブロードバンドグローバルエリアネットワークに対応した衛星通信サービス「インマルサットBGANサービス」を利用した。今回の中継は、同社がインマルサットと半年以上の共同開発期間を経て実現したもの。今年3月にドバイで開催した放送機器展示会「CABSAT」や4月に米ラスベガスで開催した「NAB Show」で発表している。
 インマルサットBGANサービス(Inmarsat BGAN : Broadband Global Area Network)は、専用端末から、宇宙にある人工衛星へ向け、無線電波を発信することで、音声通話やデータ通信を利用できる通信回線サービス。
 Parrot社のドローン、Bebop Droneに搭載したカメラで撮影したHD映像(1920x1080p/30fps)を地上でQuicklink Midi Backpackで受信し、HEVCでライブエンコードし、BGAN HDR(High Data Rate、回線速度600kbps以上)によりインマルサットを介して伝送。
 受信側は、衛星からの信号をQuicklinkのサーバで受信、デコードした。Quicklinkのエンコーダは自動的にBGAN HDRを検出し、自動的にデコードを最適化する。低帯域幅での画質を最大化するために、帯域幅と前方誤り訂正アルゴリズムを自動調整する機能を持つ。BGAN端末から発信された無線電波はインマルサット衛星(Inmarsat I-4)を中継し、衛星地上局(SAS)を経てグローバル通信ネットワーク網にアクセスされる。
 HEVCストリームにしたことで、少ない帯域でも高画質な状態で衛星電話ブロードバンドで伝送できる点が今回のデモの大きな特徴。放送局施設内まで送れば、そのまま中継映像ソースとして利用できるため、緊急性の高い中継では効果的。ドローン、エンコード・デコード、そして衛星端末すべてがコンパクトなハードウェアで完結されているため、従来の通信ネットワークが使えない災害現場での情報収集や中継報道などで有効なシステムになり得る存在である。

(参考)
パリエアーショーを空撮したクリップ:
https://www.youtube.com/watch?v=lJULUM7AwGI

インマルサットを中継してParrotドローンから映像ライブを実現:
https://youtu.be/jMFfOiuUMEA

BIGANを用いた衛星伝送のフロー図

BIGANを用いた衛星伝送のフロー図

AirShowにおけるParrot社のブース。ブースのテーブルに下がっている(赤丸内)のが、Quicklink Midi Backpack

AirShowにおけるParrot社のブース。ブースのテーブルに下がっている(赤丸内)のが、Quicklink Midi Backpack

Parrot社のドローン、Bebop Drone

Parrot社のドローン、Bebop Drone

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