【Inter BEE 2015】フジミック　最新版の「MXFファイル転送システム(F-BOX)」や「気象・災害情報配信サービス」のほか「スマートフォン＋クラウド連携Live配信」を参考出展

　フジミック（本社：東京都港区）は、11月18日（水）から11月20日（金）まで幕張メッセで開催されるInterBEE 2015に出展。同社ブース（ホール2、ブース番号：2511）において、機能強化版「MXFファイル転送システム(F-BOX)と「気象・災害情報配信サービス」などを出展する。また、スマートフォンを利用した「スマートフォン＋クラウド連携Live配信」を参考出展する。

　フジミックは2013年に初出展してから今回で3回目の出展。同社ではこれまで、フジテレビで使用するシステムを中心に開発してきたが、数年前から他のテレビ局向けのシステムの構築、サービス提供にも力を入れている。営業センター営業部サブマネージャーの村岡崇氏は、「フジテレビ系列だけでなく幅広く放送業界に対してフジミックをアピールし、会社のブランド力を上げていきたいと考えている」と出展意義を説明した。

■ 新機能追加によるバージョンアップのほか、他の放送機器との連携を強化
　MXFファイル転送システム(F-BOX)は、MXFファイルの番組素材に対して、字幕の重畳・ラウドネス測定・調整ができるシステム。今回同社では「音声マッピング」機能と映像プレビュー用の「低ビットレート映像生成」機能を新たに追加した。またF-BOXをコアとして他の放送機器と連携することにより、トータルのソリューションとしての価値を向上させたという。
　ブースでは、ファイル化（MXF）された番組素材をF-BOXに取り込み、字幕重畳及びラウドネス補正を行いXDCAMへのファイル書き出すデモのほか、送出機と連携したデモも実施する予定。（図版１MXFファイル転送システム(F-BOX)イメージ参照）

■ 自動生成による音声データの提供も可能に
　「気象・災害情報配信サービス」は同社がフジテレビの災害情報システムの導入ノウハウを活かし独自に開発したクラウド型サービス。気象庁の災害情報とマルチメディア振興センターが提供するLアラートを受信。地震や大雨などの災害が発生した場合に、それらの情報をデータ放送、テレビのスーパー、デジタルサイネージ、WEBサイトなどの様々な媒体向けに加工し、データとして配信する。また、同サービスに実装している「自動原稿生成機能」と株式会社エーアイ社の音声合成エンジン「AITalk　WEB API」と連携することで、リアルな音声データの配信を可能にした。「このサービスをテレビ局はもちろんのこと、ラジオ局にも提供したいと考えている」と営業センター営業部の松原未来氏は説明した。
　なお、ブースでは、災害情報の文字データをその場で音声変換し、音声データをスピーカーで流すデモを実施する。（図版２：「気象・災害情報配信サービス」イメージ参照）

■ スマフォを使った「スマートフォン＋クラウド連携Live配信」を参考出展
　同社では、スマートフォンのカメラを利用したクラウド版のライブストリーミング配信システムを参考出展する。本サービスの利点は、放送局側が大掛かりな機材や通信環境の準備を必要とせず、スマートフォンに専用のカメラアプリをインストールするだけで、現場の映像をライブ配信することができる点だ。「配信プラットフォームをクラウド環境に構築しサービスを提供するため、放送局のニーズにあわせスモールスタートから大規模システムにも対応することができる。また、1日限りのイベントでの利用も可能」と営業センター営業部マネージャーの高見澤淳氏は説明した。また、「遠隔地からPCを使ってスマートフォンのカメラの制御（画面側を向いた「インカメラ」と外側を向いた「背面カメラ」の切替えなど）や配信開始／停止操作、GPSの情報の取得による位置情報の確認が可能（村岡崇氏）」という。（図版３：スマートフォン＋クラウド連携Live配信イメージ参照）

　その他、字幕制作パッケージ／リアルタイム字幕対応の「字幕トータルソリューション」、放送局における「CM」「番組」「業態」の考査業務ソリューション「考査システム（フジミック新潟）」も展示する。

【株式会社フジミック】
所在地：： 〒135-0064 東京都江東区青海1-1-20
Inter BEE ブース：映像・放送関連機材部門 /ホール2 /2511