【NEWS】ドコモ HEVC(H.265)デコーダー(複合ソフト)ライセンス提供へ フルHD高画質映像の伝送負荷軽減ねらう
2013.2.8 UP
エヌ・ティ・ティ・ドコモは2月4日、国際標準規格の新動画圧縮方式「HEVC」 (H.265(ISO/IEC 23008-2 HEVC)で圧縮された動画を、モバイル機器やPCで復号(デコード)するソフトを国内外の事業者向けに3月中に提供を開始すると発表した。スマートフォンでのフルHD再生に対応したHEVC復号ソフトの提供は世界で初めてという。
HEVCは、映像機器やモバイル機器等で現在幅広く利用されているH.264(H.264/MPEG-4 AVC)方式の次世代規格。H.264と比較して、同品質の動画を約半分のデータ量に圧縮する。
今回の復号ソフトは、HEVCで圧縮された動画をモバイル機器やPCなど、様々な機器の汎用動画プレーヤーで再生ができるように復号するもの。スマートフォンでのフルHD再生に対応しており、遅延やコマ落ちをなくし、滑らかな「実時間再生」を実現するという。PCでは、フルHDの4倍の解像度に相当する4K動画の「実時間再生」に対応する。
ドコモは、HEVC復号ソフトのライセンス提供を3月中をメドに開始し、企業によるHE導入開発を促進し、動画サービスの高画質化や通信ネットワーク負荷の軽減を目指す。ドコモの動画サービス「dビデオ」や「dアニメストア」などにもHEVCを取り入れる検討をするという。
HEVCの実演デモは、2月14、15日に開催されるNTT R&Dフォーラムや、スペインのバルセロナで2月25日から開催される「Mobile World Congress 2013」のドコモブースで展示する予定。