【InterBEE 2009】 タックシステム、NTTとNTTラーニングシステムズが開発した2ch音源を5.1chサラウンド化するソフト「NML RevCon-RS」を参考出展

　タックシステムは、NTTとNTTラーニングシステムズが開発した残響制御技術を使った2ch音源を5.1chサラウンド化するDigidesign社のPro Tools用プラグインソフト「NML RevCon-RS（Real Sorround）」を開催中のInterBEE2009（国際放送機器展）において参考出品した。


＜＜NTTコミュニケーション科学基礎研究所の技術を利用＞＞

　本製品の特徴は、NTTコミュニケーション科学基礎研究所が開発した『Revtrina』技術を使い、音楽CDなどに収録されている2ch音源の特性を分析し、直接音成分と残響音成分を分離するとともに、分離した残響音成分を実現したい効果にあわせて低減・強調、さらに任意のチャンネルに割り振ることでサラウンド感の高いソースを作ることができる。

　NTTラーニングシステムズ映像制作事業部製作技術部MAセクションのチーフミキサーである久保田敏之氏は、ツールにおける同社の技術『Revtrina』の効果について次のように説明した。
　「従来は、サラウンドをつくるため、収録されている素材に対して、新たに残響成分を追加したり、音源の位相を広げるといった方法をとっていた。今回開発した技術では、レコーディング技術者がステレオ音源で再現したかった音場を加工することなく、収録したそのままの状態を生かしながらサラウンド化できる点が特徴。モノラル音源も利用できる」と説明した。

　タックシステム株式会社プロダクトマネージャーの山崎淳氏は、プラグインソフト「NML RevCon-RS（Real Sorround）」について、「残響を追加せずに自然な臨場感をもったサラウンドを実現できる。今までのレコーディング方法が変わっていくだろう」と語った。また、販売対象対象については、「レコーディングスタジオはもちろんのこと、ホストプロダクションへ売り込んでいきたい」と語った。

　今後は、最終製品に向けたブラッシュアップを行い、来年の4月から販売する予定だ。