【CES08】米Staccato Communications社 シングルチップ ワイヤレスUSB
2008.1.31 UP
スタッカート社は、シングルチップによるワイヤレスUSBの設計会社。次世代のチップとして、0.13μmのCMOSによる無線伝送、ベースバンド、メディアコントロール、メモリーというワイヤレスUSBのすべてのソリューションを一つのチップに搭載している。デモでは、デジタルカメラにワイヤレスUSBをレトロフィットさせ、ここから撮影した画像を瞬時に伝送してみせた。受信側は、ワイヤレスUSBをレトロフィットしたデジタル写真立てとプリンター、そして、標準でワイヤレスUSBを搭載しているデルのラップトップパソコン。製造は日本メーカーが担当している。パソコン以外の製品は、08年に各関連メーカーから順次出荷予定というが、カメラは09年以降という。
PC内蔵のワイヤレスUSBは、スタッカートではなく、同社のライバル会社であるワイクエスト社が設計したチップが搭載されているという。こうした異なる会社のチップ同士もシームレスに相互運用できる。
スタッカート社の強みはシングルチップCMOSインテグレートソリューションの技術力だ。ワイヤレスUSBシングルチップソリューションとして唯一認定を受けている。最小コストで最小サイズのソリューションを提供しているともいえる。他社のすべては2から3つのチップを使用するので、物理的に大きくなってしまい、カメラのようなデバイスに搭載するのが非常に難しい。また、複数のチップを使う上、ゲルマニウムシリコン技術のような特殊なラジオ技術を使うのが常なので、コストが非常に高くなるという。
スタッカートの設計では完全にシングルチップに統合し、しかも市場で手に入るCMOSを使うため、ゲルマニウムシリコンや砒素化ガリウムのような特殊ラジオプロセス技術は使わないので、非常に安くできる。
【提供元:映像新聞社】