【InterBEE2011 PREVIEW】カリーナシステム 高画質ライブエンコードシステム「Cambria Live」、ヘッド分離型フルHDビデオカメラ「MEC-2000シリーズ」などを展示

2011.11.8 UP

Cambria Liveの編集画面
ヘッド分離型フルHDビデオカメラ「MEC-2000シリーズ」

ヘッド分離型フルHDビデオカメラ「MEC-2000シリーズ」

 カリーナシステム株式会社(神戸市中央区、取締役社長 古藤 睦男)はグループのカペラシステムズと共同で、高画質ライブエンコードシステム「Cambria Live」、ヘッド分離型フルHDビデオカメラ「MEC-2000シリーズ」などを展示する。

 Cambria Liveはライブ伝送に対応した高画質配信が特徴。ブースではCambria LiveとMEC-2000シリーズを組み合わせ、Ustreamを使ったライブ配信のデモなどを行う。「特徴のひとつは、低ビットレートでも非常に画質が良い点。iPadやiPhoneで実際に配信映像を見て頂いて、高品質映像を体感できます」と企画部 課長の重田 博司氏は意欲を見せる。


■ライブ配信に特化したエンコードシステム「Cambria Live」を展示

 カリーナシステムの展示の目玉はH.264エンコードソリューションとHDセパレーションカメラソリューションである。H.264エンコードソリューションとしては高画質ライブエンコードシステム「Cambria Live」、高画質ファイルコンバートシステム「Cambria FTC」および「Cambria Cluster」を展示する。

 Cambria Liveはさまざまなストリーミングサーバー(Adobe Flash Media Server、Ustream Server、Wowza Media Serverなど)にライブ伝送を行う高画質ライブエンコードシステム。主にネット配信事業者を想定したエンタープライズ製品だ。NTTアドバンステクノロジ社の技術を用いたH.264エンコーダエンジンを採用する。HD/SD-SDI、HDMIからの入力を、配信に適したH.264、MP4などにダイレクトに変換することで高画質配信を実現する。

 ライブ配信に対応したさまざまな機能を装備する。「例えば、ライブ配信中に映像の輝度、コントラスト、ガンマ補正、音声レベル、リップシンク遅延などをリアルタイムで処理したり、テキストやロゴをリアルタイムで挿入することができます」(重田氏)。

 ネットワーク回線の状況を常に確認でき、帯域が一定値より低下した場合はアラートを表示する。配信ビットレートを自動調整することも可能だ(2012年春搭載予定)。万が一、映像機材側に不具合が発生した場合は、あらかじめ設定した非常用映像に自動で切り替わる。ライブ配信と同時にファイル出力や複数チャネルへも配信し、ライブ中継後、すぐに自動で再配信を行うこともできる。


■高画質ファイルコンバートシステム「Cambria FTC」はアクトビラに対応

 Cambria FTCはブロードキャスト、Web、モバイルなどに適したファイル形式への高画質変換を実現したファイルコンバートシステム。H.264、MPEG2、DV、DVCPRO HDなどのファイルの入出力が可能だ。ビデオ圧縮フォーマット変換だけでなく、解像度やフレームレートの設定、ロゴ挿入や音声レベル調整などのビデオ/オーディオ処理機能も搭載する。

 アクトビラ社のエンコーダ認定を受けているのも特徴だ。H.264出力ではTTS(タイムスタンプ付きTS)やアクトビラビデオ・フル形式(ARIB準拠)に対応。MPEG2出力ではアクトビラベーシック形式(ARIB準拠)に対応し、アクトビラサブウインドウ用コンテンツの作成が可能。多様なアクトビラ対応機器で再生できる。

 さらにCambria Liveとの連携で、より付加価値の高い映像配信が可能になる。「例えば、ライブ配信中にCambria Live にてタイムラインを巻き戻してIN/OUT点を設定、ファイルリストを作成し、中間ファイルとともにCambria FTCに出力することが可能。Cambria FTCで必要部分のトランスコードを実行し、ライブ中継終了後、完成ファイルをCambria Liveが自動で読み込み、ダイジェスト配信を行えます」と重田氏は話す。


■クラウド対応の高画質ファイルコンバートシステムを技術展示

 Cambria Clusterは、分散処理対応の高画質ファイルコンバートシステム。管理ソフト「Cambria Cluster Manager」によって複数台のCambria FTCを搭載したシステムをエンコーダクライアントPCとして管理し、エンコード処理を分散させ、多種多様の映像ファイルを自動並列処理する。ブースではエンコード処理にクラウドサーバーを利用した「Cambria Cluster Cloud」を技術展示する。


■ヘッド分離型フルHDビデオカメラ「MEC-2000シリーズ」を展示

 一方、HDセパレーションカメラソリューションとしてはヘッド分離型フルHDビデオカメラ「MEC-2000シリーズ」を展示するほか、Slot-In Camera「SXH-360シリーズ」を参考出展する。

 MEC-2000シリーズはCマウント対応の小型HDカメラヘッドと、電子ズームや画像反転などのリアルタイム映像処理が可能なカメラコントロールユニット(CCU)で構成される。CMOSセンサーにQXGA対応の1/2.8型「ソニー製IMX036」を搭載し、有効画素数327万画素の高精細な映像と高い色再現性を実現する。

 また16:9のモニター上に効果的に映像をリアルタイムに合成表示できるマルチウインドウ機能を搭載し、電子ズーム、上下左右の画像反転機能を備える。「医療、学術研究分野での利用のほか、ユニークなアングルでの番組制作用カメラとしても利用できます」と企画部 部長の粕谷 徹氏は説明する。

 カメラヘッドとCCUの接続には、市販のツイストペアケーブル(LANケーブル)を使用し、最長40mの接続が可能だ。これにより、設置が困難だったり、大がかりな施工が必要だった場所でも、柔軟かつ低コストでの導入が可能となる。


■PCボード型の新世代カメラシステムを参考出展

 SXH-360シリーズはPCでのカメラコントロール、画像処理や映像記録のために設計された新世代カメラシステム。CMOSセンサーを搭載したカメラヘッドと、PCボードの映像処理部で構成されており、さまざまなビデオフォーマット、フレームレートでのキャプチャや表示が可能となっている。「自由度の高い映像処理装置を構築できます」(粕谷氏)。

 カメラヘッドはMEC-2000シリーズと共通でQXGA対応の1/2.8型「ソニー製IMX036」を搭載し、有効画素数は327万画素。カメラヘッドとPCボードの接続には市販のツイストペアケーブル(LANケーブル)を使用し、最長約40mの接続が可能だ。


■リアルタイムのエンコードと映像演出を披露

 ブースではこれらの実機を展示するほか、画質や操作感を体感してもらうためのデモも実施する。PCやモバイルデバイスなどを利用しているユーザはインターネットに接続し、実際にUstream経由でデモの映像をチェックすることができる。デモでは会場内の様子を映し出すほか、リアルタイムで映像の輝度やコントラストを調整したり、テキストやロゴを挿入する機能なども披露する。



(展示ホール5、ブースNo.5505)

ヘッド分離型フルHDビデオカメラ「MEC-2000シリーズ」

ヘッド分離型フルHDビデオカメラ「MEC-2000シリーズ」

#interbee2019

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