【InterBEE2011 PREVIEW】タックシステム ADDER社のKVMシステム、iZotope社のOZONE5など音響関連の新製品を多数展示

2011.11.9 UP

写真1 「AdderLink Infinity」
写真2「AdderLink X-DVI PRO」

写真2「AdderLink X-DVI PRO」

写真3「AdderView Pro」

写真3「AdderView Pro」

写真4「CCS4USB」

写真4「CCS4USB」

写真5「NML Revcon-RS」

写真5「NML Revcon-RS」

タックシステム(東京都渋谷区、代表取締役社長 山本隆彦)は11月16日(水)から18日(金)まで幕張メッセで開催されるInter BEE2011において、今年から新たに取り扱いを開始した音響関連の新製品、自社開発プラグインの最新バージョンなどを多数展示する。各種のデモンストレーションを予定しているほか、複数製品を組み合わせたトータルソリューションの提案も行う。


■BBCが採用するADDER社のKVMスイッチなどを出展

 新たに取り扱いを開始したブランドの1つが英ADDER社である。同社はプロフェッショナル向けKVMリモートシステムなどを提供する世界的メーカー。同社の製品は信頼性の高さからBBCの設備にも採用されている。展示する主な製品は以下の通り。

 「AdderLink Infinity」はFull DVI-D(1920x1080@60Hz)、Full Speed USB2.0、Audio(3.5φStereo Jack)、RS232(COMポート)をIPで送受信する先進的なリモート・ネットワークシステム。従来のKVMシステムとは異なり、延長や切り替えといったマトリクス機能をIPアドレス管理によって実現する。スタジオ間接続はもちろん、異なる拠点間での接続も可能だ。BBCでは本国から海外拠点の設備を制御するシステムの一部として利用しているという。

 「AdderLink X-DVI PRO」はFull DVI-D(1920x1200@60Hz)とFull Speed USB2.0を1本のケーブルで最大50mまで延長可能なKVMエクステンダー。レシーバー側にはUSB-A×4のハブを内蔵する。DVI伝送に関しては、Extended Profile DDC EDIDに対応する。1本のケーブルで伝送が可能なため、容易にパッチングシステムを組むことができる。

 「AdderView Pro」はDualLink DVI-IとFull USB2.0およびオーディオ(3.5φStereo Jack)に対応した4:1切り替えのKVMスイッチ。4台のPCを1つの端末から切り替えてコントロールできる。
 最大の特徴はADDER社独自のTrue Emulation USB2.0機能を装備する点。USBポートが別のPCに切り替えられていても常に正常に接続されている状態を保持する。「非常に安定した切り替え運用が可能です」とタックシステム IDE事業部 事業部長の山崎 淳氏は述べる。また、DVI伝送に関してはExtended Profile DDC EDID に対応する。8:1切り替えのモデルおよびマルチスクリーン対応モデルもある。

 「CCS4USB」はADDER社独自のFreeFlow Control技術によって、4台のPCの画面をまたいで1つのスクリーンのように制御できるKVMスイッチ。「4台のPCディスプレイ間を1台のマウスポインタが自由に移動し、オペレーションしたいウィンドウをクリックするだけで、キーボードもマウスも自動的に対象のPCに切り替わります」と山崎氏は説明する。オーディオシステムとしてだけでなく、証券業界のトレーディングシステムなどにも応用できるという。


■ラウドネスメーターに対応したマスタリング用統合ツールの最新版「OZONE5」

 従来製品の最新バージョンも出展の目玉だ。ブースでは11月16日に発売を開始する、米iZotope(アイソトープ)社のマスタリング用統合ツールの最新版「OZONE5」およびその高機能版である「OZONE5 ADVANCED」を展示する。
 注目の機能が、ラウドネスメーターに対応している点である。ラウドネスメーターは現在一般的に用いられている電気的なVUメーターに替わって、人の聴感に近い音声基準レベルを目指したもの。新たな放送音声基準として、今後の普及が確実視されている。「この機能を装備することで、人の聴感により近い音量感の制御が可能になります」(山崎氏)。
 音響素材ごとに色分け表示することで「音響の可視化」を実現する3Dスペクトログラム表示も大きな特徴だ。音響素材の制御や管理が視覚的にわかりやすく、容易に行えるようになるという。


■世界初の残響成分予測によるサラウンド・アップミックスソフトウェア「NML Revcon-RS」

 自社開発製品の最新バージョンも展示する。その1つが、リバーブ成分除去プラグイン「NML Revcon-RR」と同じ技術に基づくサラウンド・アップミックスソフトウェア「NML Revcon-RS」である。NTTメディアラボ(NTTラーニングシステムズ)との共同開発による残響分離技術を応用し、モノラルおよびステレオ音声ファイルからの5.1CHサラウンドアップミックス処理を実現した。
 山崎氏は「もともと素材に含まれている残響成分を分離し、サラウンドにリミックスする仕組み。これにより、ノン・エフェクトでありながら自然なサラウンド化が可能になります」と説明する。


■Que Audio社、ソネットテクノロジーズ社の製品を多数展示

 そのほか、今年から新規取扱いを開始したQue Audio社(オーストラリア)、ソネットテクノロジーズ社(米カリフォルニア)の製品も多数展示する。
 Que Audio社はマイクロホンを開発・製造するメーカー。ミニショットガンマイクロフォンを中心としたロケーションキット、Video/DSLRキット、タレントマイクキットなどを出展する。
 ソネットテクノロジーズ社はマッキントッシュ専門の世界的なハードウェアアップグレード・メーカー。ストレージやPCIeスロット搭載カードなど各種のインターフェースカードを出展する。

 なお、出展製品はいずれもデモンストレーションを実施予定。専用のデモコーナーを設けるほか、隣接するアーニス・サウンド・テクノロジーズと共同で、より実践的なデモンストレーションも予定しているという。


(プロオーディオ部門:展示ホール4、ブースNo.4004)


(写真説明)
(写真1)
IPベースのリモート・ネットワークシステム「AdderLink Infinity」
(写真2)
KVMエクステンダー「AdderLink X-DVI PRO」
(写真3)
4:1切り替えのKVMスイッチ「AdderView Pro」
(写真4)
ユニークなKVMスイッチ「CCS4USB」
(写真5)
リバーブ成分除去プラグイン「NML Revcon-RS」

写真2「AdderLink X-DVI PRO」

写真2「AdderLink X-DVI PRO」

写真3「AdderView Pro」

写真3「AdderView Pro」

写真4「CCS4USB」

写真4「CCS4USB」

写真5「NML Revcon-RS」

写真5「NML Revcon-RS」

#interbee2019

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