【CEATEC】Divx、日本市場向けDivX Connectedプラットフォームを展示
2008.11.12 UP
米国カリフォルニア州サンディエゴに本拠を置くDivx, incは、2008年9月30日から10月4日まで開催したCEATEC JAPAN 2008において、日本市場向けDivx Connectedプラットフォームを展示。また10月2日には、説明会を開催した。
DivXの高画質・高圧縮ビデオ技術「DivX」は、ソニー、パナソニック、東芝、パイオニアといった世界の大手家電機器メーカーから出荷されている1億台を超えるデジタル家電に搭載されている。Divx,Inc.日本代表の大沢幸弘氏は説明会で「同じデジタルカメラで撮影したMPEG4ビデオファイルをA社の機器で再生できるが、他社の機器では再生できない場合がある。しかし、Divx認証を取得した機器であれば、どの機器でも再生が行える。我々は、Divxを通じて互換性を提供している」と説明した。
Divx Connectedは、ホームネットワーク上の情報家電やパソコンに格納したビデオ、写真、音楽などのデジタルコンテンツやインターネットで提供されるコンテンツを管理し、テレビで視聴できるようにするためのホームネットワークプラットフォームソフトウエアである。Divxは、既に米国と欧州にて本ソフトを搭載したD-link社のネットワークプレイヤー「DSM-330」を発売している。Divxブースでは、このネットワークプレイヤーを使ったデモを見ることができる。(写真上)
Divx Connectedで視聴できるインターネット上のコンテンツには、YouTubeやLast.fm、facebook、flickrなどの動画/静止画以外にGoogleMapもテレビで見ることができる。また、今回フェイスが開発した新しいタイプの権利認証技術NFRM(Near Field Rights Management)に対応した動画の総合ポータル「カザスチャンネル」と「DivX」との連携によるデモンストレーションを行った。
ピクセラのブースでも、既に欧米で商品として販売されているDivx Connected対応家電のデモを実施している。ピクセラは、今年の9月にDivxとライセンス契約を締結しており、ピクセラが持つデジタル放送対応商品品への展開について検討しているという。ピクセラ経営企画室の榎信明氏は、「ライセンス契約を結んだばかりであって、商品化や展開については、現在模索中。ピクセラが持つデジタル放送対応商品へのDivx Connetedの組込みやDLNAとDivx Connected両機能を持ったネットワークプレイヤーやデジタルチューナ機器、デジタルテレビなどの商品化について、今後検討していきたい」と説明した。(写真下)
■ カスタマイズができるプラグイン開発SDKを提供
Divx Connectedのもう1つの特徴として、高度なカスタマイズが可能なDivX Connected Server Plug-in SDKを無料で提供している。このSDKを使うことで、「ゲームや地図などのサービスやコンテンツから、新しいオンラインエンターテイメントを探すためのプラグインまで、DivX Connectedではテレビを使ってあなただけのオリジナルコンテンツを提供することができる(説明員)」とアピールした。
■ ソニー・ピクチャーズ作品をDivxフォーマットで提供可能に
10月2日に行われた説明会の中で、ソニー・ピクチャーズ・エンターテインメントのライセンスセールス・ニューメディア担当瀬戸浩次郎氏が壇上し、Divx認証家電向けにソニー・ピクチャーズ作品のコンテンツ配信を今後行っていくことを明らかにした。Divx認証家電向けに提供する魅力について、瀬戸浩次郎氏は「現状PCでコンテンツをダウンロードし、PCでしか再生できないが、今回はテレビでの視聴も可能となり、この問題が解決でき、ユーザも便利になる」と語った。また、瀬浩次郎氏は戸「コンテンツをPCからDVD/BDレコーダ、携帯電話までセキュアに転送できるのが魅力」と説明した。ソニー・ピクチャーズ作品4000タイトルの映画と4万タイトルのTV番組をDivx認証機器へ提供可能とのこと。