【ニュース】ソニー 業務用製品の事業方針説明会開催 4k/3D制作、Dシネマ、セキュリティーに重点

2010.11.12 UP

 ソニーは1日、業務用製品の事業方針説明会を開催。4k、3Dといった映像制作およびデジタルシネマ、セキュリティーの3分野を重要施策とすることで、2013-15年の売り上げを5000億円規模に伸ばすと発表した。

 冒頭、吉岡浩副社長は、放送・業務用事業を担当する新組織「コンスーマー・プロフェッショナル&デバイスグループ」の狙いを、「コンシューマーとB2B分野、デバイス事業の相乗効果を狙う」と説明。コンシューマー製品技術と展開速度が向上していることから、B2Bと設計開発や運用を共通化することで、効率性と速度の向上を図る。

 プロフェッショナル・ソリューションおよび半導体の両事業本部長を兼任する斎藤端EVPは、総合力を生かした製品として、NABショー2010などで発表したスーパー35ミリ相当の大型単板CMOSセンサーを搭載するカメラレコーダーを紹介。
 「一眼レフカメラによる動画撮影をうたうメーカーが増え、いきおい画素競争になる。半導体部門として思い切りとんがって画素面積を増やし、感度とダイナミックレンジの拡大を図った。コンシューマー製品とプラットフォームを共有して開発するため、アフォーダブルな価格で提供できる」という。

 プロフェッショナル・ソリューション事業本部副本部長の根元章二SVPは、4kおよび3Dのソリューションとして、4kカメラおよび、ロケやドキュメンタリーなどで使える肩載せ型2眼式3Dカメラの開発を発表した。民生用7型モニターでスタートした有機EL(OLED)は業務用に方向を転換。11年には24.5型を発売し、液晶マスターモニターに満足できない放送局や医療などの用途を狙う。

 デジタルシネマ分野ではこれまで、日本の150台を含めた5000台以上のSXRDプロジェクターを出荷。13年には市場シェア40%の3万台を狙う。

 さらにセキュリティー分野も注力する。「安心を見守るというポジティブなイメージに変わることで、公共の場以外にも利用が拡大。機器単体で運用できるアナログカメラと、システムが必要なIPカメラともに市場は堅調だ」(同氏)という。

 映像を鮮明に見せる独自技術「ビューDR」も開発。中国やブラジル、インドなど新興国市場の伸びは著しく、各国のニーズにあった地域戦略を採っていく。

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