【ニュース】韓国 KOBA 2011が開催 “ To the New Media, Beyond Digital ! ”
2011.6.17 UP
ソニー PMW-TD300
池上通信機 HDK97A
Roadtechnology社のSupertron
AVAのLCD マルチタッチシステム
●33カ国から603社が出展 日本からは51社
今年で21回目を迎えるKOBA2011。“ To the New Media, Beyond Digital ! ”をテーマに今年も開催。33カ国から603社の出展があった。日本からはその中でも米国の181社、韓国の123社に次ぎ、51社と多数の出展をしている。
KOBAの特徴としては、展示会場の広さはInterBEEの2/3程度だがブースが密集しているため凝縮感があって見がいがある。さらに時期的にはNABで発表されていた新製品がじっくり見られる良い機会でもあり、NAB時より多少のチューンナップされた機材が見られるのも良いところだ。韓国メーカーの製品以外はディストリビューター(販売代理店)の出展が多い。またKBSなどの主要放送局も出展しているため技術情報とともに番組コンテンツの情報も楽しめることで、広い来場者層を獲得しているようだ。
●韓国 3Dコンテンツ不足に政府が助成金
地上デジタル化も先行している韓国では、ステレオスコピック3D(S3D)制作も日本よりも先行していると思われたが、実際の所はこれからのようで、このところサムスンやLG電子などが3D対応のTVを出した事から、コンテンツ不足などを解消するため、最近、政府からS3Dコンテンツに関する助成金が出るようになったとのこと。今後もS3Dのコンテンツ需要が期待される。
またTV放送向けの3Dコンテンツも望まれている一方でITコミュニケーションに力を入れている韓国では近年、街中のカフェ出店が多く、中でも『サイバーカフェ』と呼ばれるPCやデジタルサイネージなどが充実したカフェで流す3Dコンテンツなどにも期待が高まっており、こちらでも市場拡大の可能性を見いだせそうだ。会場では3D撮影用リグとともに、ソニー、パナソニックから出されていた一体型2眼式3Dカメラ等にも注目が集まっていた。
映画製作に力を入れている国柄からか映画撮影に関する機材展示が充実していたのも特徴的。また液晶パネルやPCやモバイル端末とのリンクによるITコミュニケーション系のアイディア製品が多いのも、韓国ならでは展示会と言える。
【各社の展示】
●ソニー 一体型2眼式3Dカメラに注目
NAB2011で発表されたXDCAM一体型2眼式3Dカメラ「PMW-TD300」。NAB会場では非公式にしか公開されていなかったワーキングデモ機が展示。実際の画を観ることができた。
●池上通信機 業界最高クラスのS/Nを実現した「HDK-97A」を展示
こちらも4月に発表された16ビットフルデジタル3G HDTV ポータブルカメラシステムUnicamHD「HDK-97A」をメイン展示。3G-SDI対応により、1080p(60/50Hz)の広帯域出力が可能。業界最高クラスのS/N -62dB(typical)を実現している。
●韓国 Road Technology 液晶パネル供給で存在感
“SUPERTRON”のブランド名で有名な、日本の大手企業にも液晶パネルなどをOEM供給している韓国企業。新製品のSMD-7200は、裸眼で3D映像を認識できる7.2インチ液晶ミニモニターを参考展示。表示機能などかなり制度も良い。今年後半の発売を目指しているが価格や発売時期は未定。
●ARRI ALEXA全ラインアップを展示
こちらもNABで発表された新製品「ALEXA Studio」「ALEXA M」なども含めてALEXAの全ラインアップを展示した。
●AVA(Audio Visual Application) 大型タッチパネルで各種アプリをデモ
デスク大のタッチパネル(サムソン製)に様々なアプリケーションやコンテンツなどを表示して、複合的にそれらを表示できるLCD マルチタッチシステム。様々な画像やPDFなどファイルをパネル上で最大32ポイントを指などを動かし、コンテンツを自在に回転/移動表示でき、それをプロジェクター経由で別の場所へ映し出すことが可能。
ソニー PMW-TD300
池上通信機 HDK97A
Roadtechnology社のSupertron
AVAのLCD マルチタッチシステム